ベンチャー企業のための理想のオフィス空間とは?

ベンチャー企業にとって、オフィス空間は従業員の創造性や生産性に大きく影響します。この記事では、ベンチャー企業が理想のオフィス空間を実現するためのヒントを、多角的な視点で紹介していきます。

ベンチャー企業のオフィスが果たす役割

ベンチャー企業にとって、オフィスは単なるワークスペースを超えた、アイディアを生み出すための機能を持つ場となっています。

ベンチャー企業の定義が決まっているわけではありませんが、経済産業省の報告書では「大企業の枠組みでは取り組みにくい独自の技術や新しいアイデアを実践し、成長している企業※」と表現されています。

つまり、新しいアイディアを生み出しやすい、創造と生産性を刺激するオフィス空間であることが求められます。これに加え、従業員の会社への共感性やエンゲージメントを高めるためにも、企業文化を表現することも大切です。そのような空間を作るにはどうしたら良いかポイントを詳しく説明します。

※引用元:経済産業省中国経済産業局「平成30年度 地方創生に向けたスタートアップエコシステム整備促進に関する調査事業報告書」
https://warp.da.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/12166597/www.chugoku.meti.go.jp/research/kikaku/190315.html

従業員エンゲージメントについては、以下の記事でも紹介しています。

従業員の生産性に影響を与える

従業員が業務に集中しにくい環境や、コミュニケーションが閉鎖的なオフィス環境では生産性が低下してしまいます。そのため、業務の進行を妨げる要因があれば一つ一つ解決していく必要があるのです。

生産性向上については、以下の記事でも紹介しています。

求職者の増加と社員の定着率を高める

ベンチャー企業にとって、オフィスは単なる仕事場ではありません。企業理念や文化を発信し、優秀な人材を獲得するための重要なツールとなります。

現代の求職者は、特に若い世代を中心に、働く場所や仲間、働き方などを重視する傾向が強まっています。そのため、魅力的なオフィス環境を提供することは、企業の成長に欠かせない要素といえます。

快適なオフィススペース、充実した設備、そして自由なコミュニケーションを促進する空間デザインは、社員の創造性と生産性を高め、企業全体の成長を加速させます。

また、オフィスは企業文化を体現する場でもあります。社員が誇りを持って働けるような、魅力的なオフィス環境を作ることで、帰属意識を高め、定着率向上にも繋がるでしょう。

採用に関するオフィスレイアウトについては、以下の記事でも紹介しています。

現代オフィスに必須とされている機能とは?

働き方が多様化していく中で、オフィス環境に求められている機能も日々変化しています。
現代で理想のオフィス空間に求められている機能を紹介していきます。

社員同士のコミュニケーションを活発化

急速に変化する現代において、社員同士の活発なコミュニケーションは、企業の成長を促す上で不可欠です。多くの企業が、社員間の連携を強化し、新しいアイデアを生み出すための工夫を凝らしています。

その中でも、リラックスできるコミュニケーションスペースの設置は、社員同士が自然と会話する機会を増やし、部門を超えた意見交換を促進する効果があります。

多様な視点を取り入れることで、イノベーションが生まれやすくなるだけでなく、良好な人間関係を築くことにも繋がります。コミュニケーションの活性化は、業務の円滑な進行、従業員のパフォーマンス向上、そして企業全体の成長に大きく貢献するといえるでしょう。

オフィスコミュニケーション活性化については、以下の記事でも紹介しています。

集中しやすい環境作りや設備の導入

オープンな環境はコミュニケーションを促進する一方で、周囲の音や視覚的な情報により集中力が削がれることもあります。従業員が集中して業務に取り組める空間も必要となり、両者のバランスを保ったオフィスデザインが求められています。

近年では個室ブースやフォンブースを導入する企業が増えており、従業員に集中しやすい環境を提供しています。コミュニケーションスペースと個別スペースを効果的に組み合わせることで、より生産性が高く、働きやすいオフィス環境を実現している企業も多く存在します。

集中できる環境については、以下の記事でも紹介しています。

働き方と連動した柔軟な執務スペース

リモートワークをはじめ、時間や場所を選ばない柔軟な働き方は、コロナ禍をきっかけに主流となりました。コロナ禍を経た現在も、ハイブリッドワークやABWなど、業務内容に合わせ、業務スペースを選択できる働き方も広がっています。

それに伴い、フリーアドレス制の導入や、集中スペース、コミュニケーションスペース、リフレッシュスペースなど多様な空間を設けることで、生産性の向上に努めている企業も増えています。

ワークライフバランス重視といった従業員の価値観の変容を反映し、柔軟な働き方への対応がオフィスとしても求められているのです。

柔軟な働き方への対応については以下の記事で紹介しています。

オフィスの種類と特徴

オフィスの種類は大きく4つに分類することができます。

一般的な賃貸オフィス

最もスタンダードな形であり、企業が事務所として利用するために貸し出されているオフィススペースのことを指します。

居抜きオフィス

居抜きオフィスとは、前のテナントの内装や設備、家具などをそのまま利用できるオフィスです。通常は退去時に原状回復が必要ですが、居抜きオフィスではこれらのものが残されているため、内装工事や家具購入が不要で移転期間を短縮できます。

シェアオフィス

シェアオフィスは、複数の企業や個人が同じオフィススペースを共有する形態。
様々なタイプのワークスペース、充実した設備、柔軟な契約期間が特徴といえます。
コスト削減や利便性、柔軟性を求めるスタートアップ企業におすすめです。 

バーチャルオフィス

バーチャルオフィスは、実際のオフィスを持たずに、住所や電話番号などを借りるサービス。都会の一等地の住所を名刺やホームページに掲載でき、郵便物の受取・転送、電話対応、FAX送受信などのサービスを利用できることがメリットです。

オフィス選びにおいて気をつけるべきことは?

オフィス選びにおいて、必ず考慮しておきたいポイントを紹介します。

オフィスビルの立地について

オフィスビルの立地は、企業の成長を左右する重要な要素です。企業理念やブランドイメージ、事業方針との整合性を考慮する必要があります。たとえば、若年層向けのサービスを展開する企業の場合、トレンドに敏感な若者が集まるエリアが適しています。

BtoB企業であれば顧客企業へのアクセスが良い場所が有利です。求職者にとってもオフィスの立地は重要な選考基準の一つ。アクセスの良い立地は通勤の負担を軽減し、ワークライフバランスを重視する求職者にとって魅力的です。

実際、多くの求職者が「勤務地」を重要視する条件として挙げています。社員のニーズや企業の課題を分析し、最適な立地を選ぶことで、優秀な人材の確保、従業員の満足度向上、ひいては企業の成長と発展に繋がるでしょう。

参考:【20代転職意識調査】入社先を決める際に最も重視するのは「勤務地」!希望の通勤時間は「平均30.7分」という結果に
https://re-katsu.jp/career/knowhow/?c1=/sonota-oyakudachi/enquete-telework7

現在の企業規模

現在の企業規模を軸にオフィス選定をしていくことも重要な要素の1つです。現状の社員数をベースに、今後の事業拡大に伴う増員計画も見据えて広さを選定しましょう。

ハイブリッドワークを採用している会社では、従業員全員が出社しないケースがあります。その場合は、出社率や利用率を確認して必要最低限のサイズを選定していくのがおすすめです。

オフィス面積については、以下の記事でも紹介しています。

オフィスデザインの構築はどうすれば良い?

ソーシャルインテリアでは参考資料を配布しております。オフィス構築の全体像における失敗しやすいポイントが詳細にまとまっていますので、ぜひご活用ください。
『【虎の巻】図で解説、オフィス構築を始める前に知っておくべき5つのこと』

オフィス家具の選び方

従業員の生産性に影響を与えるオフィス家具について説明します。家具を選ぶ際は以下の3点に注意して選定しましょう。

機能性のあるオフィス家具

オフィス家具を選ぶ際、社員の健康とモチベーション向上に繋がるよう機能性を重視しましょう。特に、長時間座るオフィスチェアは、身体への負担を軽減できる機能が重要です。肩までしっかり支えるハイバックチェアは、長時間の作業でも疲れにくく、集中力維持に役立ちます。

リクライニング機能を使えば、作業中や休憩中の姿勢に合わせて角度を調整でき、快適な座り心地を実現でき、アームレストは腕を支え、肩や首への負担を軽減します。

オフィスチェア、ハイバックオフィスチェアについては以下の記事でも紹介しています。

デザイン性の高いアイテム

家具を選ぶ際には、機能性だけでなく、デザイン性も重視しましょう。デザインは、企業のブランドイメージを伝える重要な要素の一つです。

見た目の美しさはもちろん、オフィス全体のコンセプトやデザインとの調和も大切です。家具のデザインによって、オフィスの雰囲気は大きく変わります。

デザイン性の高い家具を導入することで、社員のモチベーション向上や、来客への好印象にも繋がります。家具を選ぶ際には、機能性とデザイン性の両方を考慮し、最適なものを選びましょう。

おしゃれなオフィス家具については以下の記事でも紹介しています。

快適性も忘れずに

オフィス家具を選ぶ際には、社員一人ひとりの快適性を考慮することが重要です。快適な家具は、集中力や作業効率の向上に繋がり、健康面にも良い影響を与えます。

また、オフィスデスクとオフィスチェアの高さのバランスも大切です。座った際に足裏全体が床にしっかりつき、膝が座面よりわずかに高くなる状態が理想的。肘の角度が90度になるようにデスクの高さを調整することで、肩や首への負担を軽減できます。

最近では、高さ調整が可能な昇降式デスクも人気です。立ったり座ったりと姿勢を変えることで、長時間作業による身体への負担を軽減し、健康的な働き方を促進できます。快適なオフィス家具を選ぶことは、社員の健康と生産性向上に繋がる投資といえるでしょう。

オフィスデスクとチェアについては以下の記事でも紹介しています。

オフィス家具は「サブスク」という選択肢も

オフィス家具を選ぶ際、購入以外にサブスクという選択肢があります。初期費用を抑えられ、必要な家具を必要な時に調達できるため、無駄なコストが発生しません。

契約期間も柔軟に対応でき、オフィス移転やレイアウト変更にもスムーズに対応できます。
オフィス家具のサブスクは、急成長中の企業や従業員数の変動が大きい企業にとって、非常に有効な選択肢です。

オフィス家具のサブスク事例については以下でも紹介しています。

TieUps株式会社 様の導入事例

株式会社サイバーエージェント様の導入事例

さまざまな企業の成功事例をご紹介

株式会社RECEPTIONIST様

渋谷エリアという好立地と快適なオフィス環境を維持しつつ、コスト削減のため居抜き物件を選定。以前の家具を有効活用し、増加したオンライン会議に対応するためフォンブースを増設しました。こうして誕生した新オフィスは、社員の集中力とコミュニケーションを促進し、顧客への提案力を高める、理想的なワークスペースとなっています。

株式会社RECEPTIONIST様の事例は以下でも詳しく紹介していますのでご覧ください。

株式会社KIRINZ様

ライブ配信イベント事業を主軸とする株式会社KIRINZ様は、事業拡大に伴い、一戸建てからオフィスビルへと移転しました。新オフィスは、ワンフロアでデッドスペースをなくし、全員が社内全体を見渡せるオープンな空間を実現。音問題対策として、ミーティングブースの設置にもこだわりました。

エントランスのデザインなど、細部までこだわったオフィス空間は、ライバーにとって魅力的な撮影スポットとなり、ビジネスモデルにも貢献しています。

KIRIZN様の事例は以下でも詳しく紹介していますのでご覧ください。

株式会社mento様M

株式会社mento様は、コーチングプラットフォームを運営する企業です。事業拡大に伴い、社員間の対話とコラボレーションを重視するカルチャーを維持するため、オフィスを移転しました。

新オフィスでは、全員が集まれる広いスペースを確保し、コミュニケーションを促進するゾーニングを採用。フリーアドレス制を導入し、ファミレスブースやリラックススペースを設けることで、柔軟な働き方を実現しています。

株式会社mento様の事例は以下でも詳しく紹介していますのでご覧ください。

TieUps株式会社様

社員増加によるスペース不足と会議室不足によるコミュニケーション問題を解消するため、そして将来的なオフィス拡張を見据え、今回は一時的なオフィスとしてソーシャルインテリアの家具サブスクリプションサービスを利用。おしゃれな家具を一時的に導入し、資産リスクを回避しました。

フリーアドレス制を採用した新オフィスは、カウンター席や高低差のある空間、くつろぎスペースなどを設置。社員参加型のミーティングでオフィス構成を決定し、アットホームな雰囲気づくりを実現しました。

TieUps株式会社様の事例は以下でも詳しく紹介していますのでご覧ください。

オフィス移転で成功した企業様の事例もご紹介!

モベンシス株式会社様

新オフィスでは、ショールームとしても活用できる共用スペースを設け、パートナー企業とのコミュニケーション促進と社員同士の交流活性化を実現。特にカフェテリアスペースはランチ時の社員交流の場として活用され、高い利用率を誇っています。オフィス環境の改善が社員満足度向上につながった事例です。

モベンシス株式会社様の事例は以下でも詳しく紹介していますのでご覧ください。

株式会社Sun Asterisk様

新オフィスでは、コーポレートカラーの赤を基調とした内装や社内デザイナーによる壁面イラストを採用し、Sun Asteriskのブランドイメージを体現。地下・無窓居室の閉塞感を軽減するため、照明にこだわり、時間の経過とともに色が変わる照明や廊下のプロジェクションマッピングを導入しました。

株式会社Sun Asterisk様の事例は以下でも詳しく紹介していますのでご覧ください。

オフィス移転を成功させるためのヒント集

オフィス移転の計画について、ソーシャルインテリアでは参考資料を配布しております。オフィス作りのロードマップなど、必要な要素が詳細にまとまっていますのでぜひご活用ください。

『オフィスの作り方ロードマップ(要件定義〜コンセプト編)』

『オフィス移転は業者選びが重要!必要な準備と注意点をまとめて確認!』

『【オフィス移転のスケジュール】ポイントと移転の流れのご紹介』

オフィス移転時に寄せられる質問をご紹介!

Q.「スケルトン物件」や「居抜き物件」と聞きますがそれぞれの違いは何ですか?
A.「スケルトン物件」は内装設備が全くない状態で建物の骨組みのみの物件を指します。
一方、「居抜き物件」は旧テナントが内装設備や家具をそのままにして退去し、その内容を全て引き継いで継続して使える物件のことです。

Q.オフィス家具のブランドにはどのようなものがありますか?
A.オフィス家具もブランドは様々です。ソーシャルインテリアに家具コーディネートをお任せいただければ、オフィスデザインにマッチした多彩な家具をご提案いたします。
『ソーシャルインテリアが取り扱うピックアップブランド』

https://socialinterior.com/brands

Q.ソーシャルインテリアで家具の実物を見れますか?
A. ソーシャルインテリアのオフィスである、『THE MUSEUM』は、家具のみならず内装や照明、AV機器、アート、アロマに至るまで、複数のブランドのアイテムで総合的にコーディネートされた約50ブランドの垣根を超えた共創型ショールーム兼オフィスとなっており、そこで実物をご覧いただけます。
『THE MUSEAM』

ベンチャー企業の理想のオフィス作りなら「ソーシャルインテリア」にお任せください

今回は、ベンチャー企業の理想のオフィスについて解説しました。

ソーシャルインテリアでは、オフィス空間における課題解決をトータルでサポートします。企業の成長やフェーズに合わせたオフィスレイアウトをご提案いたします。オフィス移転でお困りの方は、以下よりお気軽にご相談ください。