働き方の多様化が進む現代では、オフィスのあり方も大きく変化しています。会社が推進する働き方に合わせて、より社員が使いやすく便利な形へ転換する企業も増えてきました。その中でも、注目を集めているのがオープンスペースです。
オフィスのオープンスペースとは、壁や仕切りのない、開放的で自由に使える共同空間のことを指します。本記事では、オフィスにオープンスペースを取り入れるメリットや導入時の注意点などを詳しく解説します。
目次
オフィスにオープンスペースを取り入れるメリット
オフィスにオープンスペースを取り入れるメリットを3つご紹介します。
社内コミュニケーションの活性化につながる

オープンスペースの最大のメリットは、社員同士のコミュニケーションが活性化しやすいことでしょう。ただ楽しく過ごせる場という目的ではなく、偶発的に生まれる会話から部署間の壁を取り払った関係性が生まれたり、新しいプロジェクトのアイデアが生まれたりすることもあります。
従来どおりの固定席の並ぶオフィスでは、どうしても社員同士のコミュニケーションが希薄になりやすく、部署が違えばほとんど会話もしないというケースも多いです。オープンスペースでは、たまたまそこに居合わせた誰かと気さくに話すことができます。
ブランディングや採用の強化につながる

オープンスペースはレイアウトの自由度が高いため、会社を象徴するような場所になることも多いです。会社の世界観に合うデザインや洗練された家具等を取り入れた空間は、会社のブランディングに直結します。
また、おしゃれなオフィス空間は、採用活動で強力な武器になります。インターン生やウェブサイトを訪れた若い世代が「ここで働きたい」と憧れるような空間は、求職者の数にも影響してくるでしょう。
おしゃれなオフィスについては、以下の記事でもご紹介しています。
メリハリを持った働き方につながる
オープンスペースは、個人で集中して作業するというよりも、グループでディスカッションしたり、部署を跨いだコミュニケーションを図ったりと、複数人で進める仕事や気分転換を主目的とする場所です。
そのため社員も、オープンスペースと個室の作業を分けて考えるなど、メリハリを持った働き方になりやすく、業務内容に合わせて働く場所を自律的に選ぶことで生産性の向上につながるとされています。このような、時間や場所を自律的に選ぶ働き方を「ABW(Activity Based Working)」といい、近年注目されているワークスタイルです。
ABWの詳細については、以下もご覧ください。
オープンスペースは「ABW(Activity Based Working)」の考えにもつながる環境であり、 会社はさりげなく社員の自律性を後押し、生産性向上につなげることが可能です。
オフィスにオープンスペースを設置する際の注意点
オフィスのオープンスペースには、特有の課題や注意点もあります。運用が失敗に終わらないためにも、以下の3つのポイントに注意しましょう。
情報の取り扱いに気をつける
オープンスペースは、自社社員だけでなく、グループ会社や取引先など社外の人も訪れる場所です。開放的な空間という特性上、そこで行われる会話は耳に入ってしまうこともあるため、デリケートな話題やネガティブな話題、誰かの噂話などは避けるべきでしょう。
ついリラックスして、色々なことを話したくなる場所ですが、漏らしてはならない話題や情報が流出しないよう、社員1人ひとりが意識しなければなりません。
また、来客なども可能なエントランスのような役割を持たせる場合は、より強固なセキュリティ配慮が必要です。
様々な用途で使用できるようなレイアウトを検討する
オープンスペースは、誰がどのような目的で使うのかを明確にしてから整備しましょう。中途半端に何となく広いスペースをつくってしまうと、結局誰も使わないか、一部の人に占有されるかのいずれかになる可能性があります。
オープンスペースのルールを決めすぎてしまうと、醍醐味である偶発的な出会いや会話が生まれにくくなってしまうかもしれませんが、どのような目的で使う場所なのか、ある程度決めておく必要はあるでしょう。
パーテーションの導入やBGM、サウンドマスキングなどでの音対策をしたり、カフェスペース、ファミレス席と集中スペースを分けるなどのレイアウトを行うことで、多くの社員がそれぞれの目的をもって快適に活用しやすくなるでしょう。
清潔さを保つ
オープンスペースは、会社のブランディングにもつながる大切な場所であり、社内外の人が行き来します。整理整頓され、清潔であることは大前提であり、ここが散らかっていると会社のイメージを損なうでしょう。
清掃を外部委託している会社も多いですが、終業時や席を立つ際はデスクを綺麗にすることや、ゴミ捨てのルールを決めることなど、最低限のことは社員が自ら行うよう定着させましょう。
特に、経営層や上層部が積極的に綺麗に使う姿を見せて社員に意識づけすることが重要です。
オフィスにオープンスペースを設置する際のポイント

オープンスペースの導入を成功させるための具体的なポイントをご紹介します。
ペーパーレス化を推進する
PC一台を気軽に持ってオープンスペースでちょっとした作業をしたくても、ペーパーレス化がすすんでいない会社では書類や必要な機材を持ち運ぶことが難しく実現しにくくなります。結局、固定席の方が業務を進めやすく、「このままが一番よい」という結論になりかねません。
まずはノートPC1台か、手軽に持ち運びできる程度の資料でどこでも仕事ができるような環境を整えることが大切です。実際、フリーアドレスの導入とオープンスペースの設置はセットで検討されることも多いですが、ペーパーレス化につまづいて苦労する会社は多いです。
自社にフリーアドレスが適しているかどうか分からない場合は、以下の記事も参考にしてみてはいかがでしょうか。
ペーパーレス化が難しくすぐに対処できない場合でも、オープンスペースを有効に活用する方法はたくさんあります。例えば、リフレッシュ・リラックス空間を重視した運用にしたり、会社のブランディングとエントランスを兼ねた場所にしたり、といった方法がおすすめです。
従業員へのヒアリングを行う
オープンスペースは、会社の決定権のある人が勝手につくるのではなく、そもそもどのような空間が求められているのか社員の声をしっかり拾い上げることが大切です。
社員のニーズは様々です。カジュアルに雑談を楽しめる場所がよいのか、ブレストをする場所がほしいのか、集中して作業する場所がほしいのか、人によって意見は異なります。できるだけ実際に働く社員の声を活かした空間となるよう、工夫する必要があります。
タイミングを検討する
オープンスペースの構築は、大規模な工事や大型家具の搬入を伴うことが多く、タイミングには注意が必要です。オフィス全体のレイアウト変更や移転に合わせて行うのが最も効率的といえるでしょう。
家具を工夫する
オープンスペースの使い勝手を左右するのは、家具といっても過言ではありません。単におしゃれだから、という理由で決めるのではなく、用途に合わせて以下のような家具を導入しましょう。
カウンター
窓際や壁際などに設置すると、1人で気の向いたときに立ち寄ってくつろいだり、集中して作業したりすることができます。立ち仕事用のハイカウンターにすると、眠気防止にもなるでしょう。
ホワイトボード
ホワイトボードがひとつあると、即席の会議室として活用しやすくなります。キャスター付きのものが便利です。
ファミレス席
ファミレスにあるようなボックスソファは、少人数での打ち合わせに最適です。開放的な空間の中でも程よく囲われた雰囲気が、安心感をもたらすでしょう。
ファミレス席の詳細については、以下の記事で解説しています。
集中ブース
オープンスペースは、開放的であるがゆえに、音や視線が気になる場合もあります。集中ブースがあれば、周囲を気にすることなく仕事に没頭でき、効率的に進めやすくなるでしょう。
集中ブースの詳細は、以下の記事をご覧ください。
フォンブース
Web会議や電話は、できるだけ静かな環境で行いたいものです。しかし、自分の発する声が誰かに迷惑をかけるのも避けたいでしょう。そのような場合は、フォンブースがあると便利です。
フォンブースの詳細は、以下の記事をご覧ください。
カフェスペース
コーヒーマシンやウォーターサーバーなどがあると、自然と人も集まりやすくなります。仕事の合間に少しだけリフレッシュしたいときや、カジュアルな会議をしたいときに、ほっとできる飲み物があると気持ちが安らぎます。
カフェスペースについての詳細は、以下の記事で解説しています。
オープンスペースのオフィス事例6選
ここからは、オープンスペースを導入した会社の事例を6つご紹介します。
ブランドを語れるオフィスでコミュニケーションが増えた|株式会社Sun Asterisk様

2拠点に分かれたオフィスをひとつにまとめるため、移転とともにオープンスペースも設けた株式会社Sun Asterisk様の事例です。
会社が急成長するなか、リモートワークの社員も増え、対面でのコミュニケーションが少なかったことも課題でした。広いスペースに、コーポレートカラーの赤色が映える内装や、時間の経過とともに色の変わる照明など、こだわりが随所にみえます。

移転前に比べると社員同士のコミュニケーションが活性化し、バーに自然と集まったりゲーム大会やお客様を招いた懇親会を開いたりと、色々な場面で有意義に活用されています。
株式会社Sun Asterisk様の事例はこちらをチェック
出社したくなる「仕切り」のないオフィスへ|株式会社セキュア様

もともと部署ごとに事業所が分かれており、社員同士の主なコミュニケーション手段は電話やオンラインミーティングだった株式会社セキュア様の事例です。極力、パーテーションでも仕切らずフロア一面が見渡せるようなオフィスにしたいという願いを叶えられました。

全社会議では、総勢120名が中央のスペースに集まります。オフィスレイアウトにこだわられたスペースであり、歓送迎会やカジュアルパーティーの開催など、イベントでも使える空間となっています。
株式会社セキュアの事例はこちらをチェック
快適なレイアウトを実現したセットアップオフィス|株式会社JR東日本ビルディング様

「渋谷プライムプラザセットアップオフィス化プロジェクト」で、内装や家具を整えて速やかな稼働を実現した株式会社JR東日本ビルディング様の事例です。
空調や照明を効率的に活かしながら快適なレイアウトによって、既存の建物のよさをそのまま活かしたオープンスペースのオフィスとなっています。
株式会社JR東日本ビルディング様の事例の詳細はこちらをご覧ください。
執務室中央のタウンホールが人の集まる場所に|大手外資系自動車メーカー様

オフィスリニューアルによって、社内の大人数が一堂に会するスペースを実現した大手外資系自動車メーカー様の事例です。執務室中央のタウンホールでは、社員同士が立ち話をしたりランチをとったり社内のイベントを開催したりと自然とコミュニケーションがうまれる場所となりました。
空間の印象がずいぶんと変わり、来客から好印象の声もよく聞かれるようになりました。
大手外資系自動車メーカー様の事例の詳細はこちらをご覧ください。
オンオフがスムーズに切り替えられるゾーニング|キンコーズ・ジャパン株式会社様

本社オフィス移転プロジェクトで、事業領域の拡張と未来へのビジョンを体現し社内外のつながりを強めるオフィスを目指したキンコーズ・ジャパン株式会社様の事例です。オフィス全体はナチュラルな素材感で統一し、ブランドカラーのアクセントが映えています。
オープンスペースを多く設け、ABWを取り入れた動きのあるオフィスへと変化した点も特徴です。誰でも気軽に立ち寄れるエリアと、セキュリティを十分に確保した業務エリアとを明確に分離することで、オンオフの切り替えがしっかり行えるようになっています。
キンコーズ・ジャパン株式会社様の事例の詳細は以下の記事をご覧ください。
「(共に)進化の中心へ」を体現した象徴的な空間|フォースタートアップス株式会社様

オフィス移転にともない、中長期的な計画に対応しうるオフィスへと変化したフォースタートアップス株式会社様の事例です。
オープンスペースはまさに会社の象徴的な空間となり、ミッションとして掲げる「(共に)進化の中心へ」を表現した場所となっています。ビルの躯体の形に沿ってギリシア・ローマ円形建築のように人々が自然と集う場所です。
フォースタートアップス株式会社様の事例の詳細はこちら
オープンスペースのご相談はソーシャルインテリアにお任せ
オープンスペースは、これからのオフィスに取り入れたい空間のひとつです。理想のオープンスペースを実現するには、デザイン性と機能性の両立が不可欠で、曖昧なままつくってしまうと目的を果たせない空間となってしまいます。
ソーシャルインテリアでは、多様な企業のオフィス環境を構築してきた豊富な実績と知見があります。法人向けの家具サブスクリプションサービスもあるため、トレンドに合うレイアウト変更や家具の入れ替えも初期費用を大幅におさえながら柔軟に行えます。
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