オフィスの壁を変えて印象アップしよう!壁の種類や変え方・事例を紹介

オフィスの壁は、空間を区切るだけでなく、オフィスのイメージや雰囲気を決めるという空間デザインの役割も担っています。壁の色や材質を変えるだけでオフィスの印象を一新できるため、オフィス移転や大幅リフォームをせずにオフィス環境を変更したい場合にも効果的です。

本記事では、オフィスの壁の種類や変更する際の流れ、ポイントなどについて解説します。壁デザインの施工事例も紹介しますので、オフィスの改修や、部分的なリフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

オフィスの壁紙を変える方法も空間デザインのアップデートに有効です。オフィス壁紙の選び方や活かし方については、下記記事で詳しく解説していますのでご覧ください。

オフィスの壁紙の選び方|壁紙を活かしたおしゃれなオフィスに

オフィスの壁で印象を変えよう

オフィスの壁は、空間の大半を占める要素であり、壁の色や材質を変更するだけでもオフィス全体の内装に大きな影響を与えます。壁紙の変更やパーテーションなど簡単に設置、撤去できるものなら、既存の壁を壊して立て直すような大がかりな工事不要でオフィス空間を変えられます。

また、パーテーションを取り入れたり壁紙を変えたりするだけでも、オフィス全体を雰囲気をリフレッシュ可能。こだわりのデザインを壁に採用することで、オフィスのイメージアップや自社のリブランディングに役立ちます。

オフィスの壁の種類

オフィスに使われる壁には、大きく分けて「造作壁」と「パーテーション」の2種類があります。ここでは、それぞれの特徴について解説します。

造作壁

造作壁は、一般的に「壁」と呼ばれるもののを差します。オフィスでは通常、鉄筋を立てて、石膏ボードを貼り付けて設置します。

造作壁に使われる素材には、石材、金属、タイル、塗装、クロスなどさまざまなものがあります。色合いのバリエーションも多く、幅広いデザインに対応可能。また、吸音材を充填して防音効果をさらに高めることもできます。

ただし、業者に施工を依頼する必要があり、完成するまでに時間を要します。また一旦設置した後は、簡単にレイアウトを変更することができないため、設計段階で十分に検討しておく必要があるでしょう。

パーテーション

パーテーションとは簡易的な間仕切りのことです。短期間で設置でき、コストを抑えやすいのが特徴です。また、造作壁と違って解体や再設置が簡単で自由にレイアウトを変更できます。

ただし、造作壁に比べると防音性の低いものが主流です。吸音材をあわせて活用する方法もありますが、防音性を高めたい場合は壁の施工が必要でしょう。

パーテーションには、スチールやアルミ、ガラスなどの素材が用いられます。スチールと石膏ボードで構成されるスチールパーテーションは、ロックウールやグラスウールといった吸音材を充填することで遮音性を高められます。

アルミパーテーションは軽量かつ安価で、カラーバリエーションが豊富です。ガラスパーテーションはデザイン性が高く、光や視線を遮ることなく空間を仕切れる点がメリットですが、割れやすいため注意が必要です。

下記記事で、パーテーションについて詳しく解説しています。

オフィスの壁を変える手順

オフィスの壁を変更するときは、オフィスのオーナーの確認が必要な場合もあるため注意が必要です。スムーズに工事を完了するために、オフィス壁を変更する際のおおまかな手順を把握しておきましょう。

壁を新設する・変える場所を決める

まずは、壁を変更する場所を決めましょう。例えば「エントランスの壁を新しくしたい」「カフェスペースを作るための壁を新設したい」など、目的にあわせてどの部分の壁を変えるかを明確にします。

空間の使い方によって、適した造作壁やパーテーションの種類が異なります。工事を行う場所を決定しておくことで、新しいオフィスのイメージが固まりやすいでしょう。

どのような壁にしたいかイメージを固める

変更する壁を決定したら、どのような壁にしたいのかイメージを固めていきます。オフィスの壁は空間の印象を大きく左右するため、企業ブランドのコンセプトや用途を今一度よく理解しておくことも大切です。

さまざまな企業の事例を見ながら、自分たちでイメージを絞っていくこともできますが、具体的なデザインに落とし込むとなると難しい場合もあるでしょう。また、機能性と予算のバランスなど考えるべき点が多いため、ソーシャルインテリアのようなオフィスデザインの経験豊富な専門家に相談することをおすすめします。

なお、施工業者への見積もり依頼やオーナーへの確認を取る際には、必ず図面が必要になります。プロに相談する段階で、図面作成について打診しておくとスムーズです。

オーナーに確認をする

賃貸オフィスの場合、建物によって改装工事が可能な範囲が変わるため、事前にオーナーへ確認を取りましょう。内装工事に関するオーナーの許可については、賃貸契約書に記載されていることが多いので、最初に確認してみてください。

許可なしで工事を行うと契約違反としてペナルティの対象となる場合もあるため注意しましょう。

なお、賃貸オフィスは、A工事・B工事・C工事という工事区分に分かれている場合があります。各区分の違いは以下の通りです。

  • A工事:オーナー側が費用を負担、オーナー指定の業者が施工
  • B工事:テナント側が費用を負担、オーナー指定の業者が施工
  • C工事:テナント側が費用を負担、テナントが業者を選定する施工

一般的に内装やパーテーションの工事はC区分に該当しますが、契約内容によって異なることがあるため、事前に確認しておきましょう。

見積り依頼をして予算・工期を調整

オーナーに工事の許可を得たら、施工業者に見積りを依頼し、予算や工期を調整します。業者に見積もりを出してもらうことで、プロの意見や的確な数字を知ることができます。見積もりを見ながら予算を決めていくことで、納得できる工事ができるでしょう。

なお、業者に見積もりを依頼する場合は、相見積もりをおすすめします。複数の業者から見積もりを作成してもらうことで、費用や期間などの条件を比較検討しながら、希望の条件に近付けやすくなります。

最終デザインを確認し工事を行う

要望に沿った業者を選定したら、担当者と話し合い、最終のデザインとスケジュールを確定します。施工する範囲や壁の種類にもよりますが、新設工事は1週間前後、パーテーションの設置なら2日以上が目安です。

ただし間仕切り工事では、壁を立てる場所や周囲の環境によって、電気工事や空調工事、床工事などが伴う可能性があります。それぞれの工程を調整する必要があるため、使用開始日を決める際には注意が必要です。

オフィスの壁のデザイン事例

ここからは、オフィスの壁のデザイン事例を紹介します。

まずは、株式会社Sun Asterisk様のオフィスです。

オフィス移転に伴い、ブランディングを目的としてコーポレートカラーの赤を要所に取り入れました。廊下の壁にプロジェクションマッピングを採用し、コンセプトデザインを効果的にアピールしています。また、廊下の黒い壁に赤い照明を取り付け、統一感をもたせています。

突き当りには鏡を設置して奥行きをもたせつつ、壁のプロジェクションマッピングに目が行くよう配慮されている点もポイントです。

詳しくは、以下のインタビュレポートをご覧ください。(ダウンロード無料)

続いて、株式会社KIRINZ様の事例を紹介します。

画像:https://socialinterior.com/cases/050/

ライブ配信の企画運営を手掛ける株式会社KIRINZでは、オフィスビルへの入居の際に、オフィスの壁にデザインを採用しました。以前のオフィスで使っていた社名のネオンサインを引き継ぎ、打ち合わせスペースも兼ねたエントランスの壁に設置。裏にミラーを付けることで奥行きを出し、コントラストのあるデザインに仕上げています。

サインの隣には企業ミッションを掲載し、企業ブランディングにつなげると同時に、来訪者の写真撮影にぴったりな空間を構築しました。SNSを通したアピールにもつながり、ビジネスモデルに直結する重要な要素として効果を発揮していると言います。

オフィスの壁を変えて印象アップを目指そう

オフィス空間の中で、広い面積を占める壁を変更するだけで、オフィスの印象や雰囲気を大幅に変えることが可能です。造作壁の方がデザインの自由度が高いですが、設置や撤去が簡単なパーテーションでも、用途や目的に応じたオフィスレイアウトを実現できます。

ただし、オフィスの壁を施工するには、オーナーへの事前連絡や工事区分などの確認が必要で、予算や工期の調整も不可欠なため、担当者の負担が大きいのが現実。

ソーシャルインテリアでは、オフィス移転に伴うデザインやレイアウトの変更に関して、幅広い支援が可能です。要望に沿ったオフィスを実現するために、壁のデザインや種類の選定など予算に併せてご提案いたします。まずは現状におけるお悩みやご要望をお気軽にお聞かせください。