
オフィスの内装工事は、単に空間を美しくするだけでなく、社員の働きやすさや企業文化の醸成に影響を与える大切な要素です。機能性とデザイン性の両立により、快適で魅力的なオフィス環境を実現できます。
本記事では、オフィス内装の種類や流れ、費用感や施工会社の選び方まで、安心して工事を進められるように解説します。社員のモチベーションを高め、生産性を向上させるオフィスづくりにお役立て下さい。
目次
内装工事とは?オフィス内装の基本知識
オフィス内装工事とは、建物の躯体工事が完了した後に行う、空間の仕上げおよび設備の整備を指します。床や壁、天井などの内装仕上げに加え、電気・空調・給排水といった設備工事までを含め、業務効率を高める快適なオフィス環境を整備することが目的です。
ここからは、オフィス内装が果たす役割と、内装工事によって得られる具体的な効果について詳しく解説します。
オフィス内装とは?定義と役割
オフィス内装とは、建物の構造部分ではなく、内部空間の設計やデザインを指します。具体的には、レイアウト設計や動線、照明、家具の選定などが含まれます。企業カラーや働き方に応じて、快適で機能的な空間を整えることが重要です。
内装は見た目のデザイン性だけでなく、快適性や機能性の観点からも、社員の生産性やモチベーションに直結します。さらに、オフィスに訪れる外部の方への企業イメージを視覚的に伝える役割も果たします。
内装を整えることで得られる効果
前述の通り、オフィスの内装を整えることで、業務効率の向上や社員の満足度改善につながります。たとえば、オンライン会議やウェビナーに対応するための個室ブースを設置したり、コミュニケーションを活性化させるためにカフェスペースやバースペースを設置したりと、働き方の変化に応じた環境整備が有効です。
オフィスの内装工事の種類
オフィスの内装工事は多岐にわたります。主なカテゴリごとに内容を把握しておくことで、必要な工事とコストの目安を把握することができます。
工事の種類 | 工事の内容 | 工事の場所 |
---|---|---|
軽鉄(LGS)工事 | 軽い鉄骨で天井や壁に骨組みを設置する | 天井、壁 |
ボード工事 | 石膏ボードを貼り付けて天井や壁を作る | 天井、壁 |
壁紙(クロス)工事 | 下地ボードの上に壁紙を張って内装を仕上げる | 壁 |
塗装工事 | 建物の下地素材に塗装を行う | 必要な場所 |
左官工事 | 天井や壁に壁土・モルタル・漆くい・プラスター・繊維などを貼り付ける | 天井、壁 |
床仕上げ工事 | フローリングやタイル、畳などを敷き詰める | 床 |
建具工事 | ドアや障子、窓などの建具を取り付ける | 壁の開口部 |
家具・サイン取り付け工事 | カウンターやテーブルなど家具や、サインを配置する | 必要な場所 |
電気・通信・消防設備工事 | 照明やコンセント、電話、LANケーブル、消防設備などを設置する | 必要な場所 |
セキュリティ工事 | セキュリティシステムを設置する | 必要な場所 |
給排水設備工事 | 給水設備と排水設備を設置する | 建物全体 |
空調設備工事 | 室内の温度や湿度を整える | 必要な場所 |
天井・壁・床の建築工事
軽鉄工事やボード工事、壁紙や塗装、床材の施工などが含まれます。遮音性やデザイン性を左右する重要な部分です。会議室の音漏れ防止や、集中しやすい執務スペースの整備につながります。
空調・衛生・消防設備工事
エアコン、換気、給排水、スプリンクラーなどを設置する工事です。オフィスの快適性を維持するために欠かせません。適切な温度や空気の質を保つことで、業務中の集中力が途切れにくくなり、社員の体調管理にもつながります。
電気・照明・LANなどの設備工事
照明器具や電源、ネットワークケーブルなどのインフラ設備を整備する工事です。十分な明るさや電力供給、安定したインターネット環境を確保することで、業務効率やオフィス全体の機能性を高める役割を担います。
防災・防犯工事
防犯カメラや避難誘導灯の設置などを行います。会社のセキュリティ性を向上し、社員の安心・安全を守る設備を整えるための重要な工事です。また、万が一の災害や不審者侵入時にも迅速な対応が可能です。
内装工事の流れ
オフィス内装工事は、全体の工程を把握し、各フェーズを丁寧に進めることが大切です。それぞれのステップについて、詳しく見ていきましょう。
オフィスの課題を洗い出す
まずは、現場社員の声を聞きながら、オフィスに関する課題を洗い出します。課題を抽出する際は、社員へのヒアリングが有効です。例えば、デスクの配置が狭い、会議室が足りない、静かな作業スペースが欲しいなどリアルな声を聞きながら具体的な問題点を把握していきます。
課題が複数ある場合は優先順位をつけて、内装工事を計画に進めましょう。
オフィスコンセプトを定める
課題が特定できたら、企業の理念や働き方に合ったオフィスコンセプトを定めましょう。オフィスコンセプトとは、オフィスづくりにおける指針のことで、内装工事やデザインを設計する際の基盤となるものです。
オフィスコンセプトの詳細は、こちらの記事でご紹介しています。
施工会社選定・見積り依頼をする
オフィスコンセプトが決まったら、複数の施工会社から見積りを取り、最適なパートナーを選定します。適切な施工会社を選ぶことは、内装工事の質や仕上がりに大きく影響します。価格だけでなく、施工事例や対応のスピードなどを含め総合的に判断しましょう。
ソーシャルインテリアでは、「併走型オフィス構築」サービスを通じて、オフィスづくりをワンストップでサポートしています。内装工事だけでなく、オフィス全体の機能性やデザインにも配慮し、トータルでご提案いたします。
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内装設計と家具選定を行う
施工会社の選定が完了したら、コンセプトに沿った家具や内装デザインを決めましょう。オフィスコンセプトや現状の課題を基に、オフィスの内装やレイアウトを具体的に設計します。また、オフィスの印象と機能性に考慮した適切な家具選びも重要です。
家具選びの際は、ソーシャルインテリアのサブスクリプションサービスもおすすめです。気になるオフィス家具をサブスクで利用できるため、初期費用を抑えることが可能です。
ソーシャルインテリアの家具サブスクリプションサービスについては、こちらのページで紹介しています。
スケジュールを立てて内装工事を開始する
業務に支障が出ないようスケジュールを調整し、オフィスの施工を進めます。一般的に、内装工事の期間は1ヶ月から2ヶ月程度を要します。プランニングやパートナー選定も含めると、全体的な改装期間は3ヶ月から5ヶ月程度が目安です。
ただし、予期せぬトラブルによる遅延の可能性があるため、余裕をもった計画を立てましょう。工事期間中はオフィスの使用が制限されるため、代替の作業スペースやリモートワークを促すなど事前に準備し、社員に周知しておきましょう。
完成・検査と引き渡し
竣工後、施工内容に問題がないか検査し、調整や修正のうえで引き渡しが行われます。竣工検査とは、オフィスの内装工事が完了し、建物を引き渡す直前に行われる最終確認検査です。
検査では、設計図通りの施工がなされているか、設備に不具合がないかなどをチェックします。細かな汚れや傷の確認も必要ですが、見落としを防ぐためチェックポイントを事前に決めておきましょう。もし不具合が見つかった場合は、修理して再度確認を行います。
オフィスの内装工事の費用
オフィスの内装工事は、スケルトン物件と居抜き物件では費用が大きく異なります。スケルトン物件では坪単価20〜40万円が一般的で、デザインの自由度は高いものの費用も高くなりてしまうことが多くあります。居抜き物件では既存の内装を活かせるため、仕様や設計内容により変動はあるものの、坪単価10〜25万円程度に収まる事が多くあります。
内装工事の費用の詳細は、こちらの記事でも詳しく解説しています。
オフィス内装のパートナー選び方と依頼時の注意点
オフィスの内装工事を成功させるためには、信頼できるパートナーを選ぶことが重要です。たとえば、内装を手がける会社は、建物内部の工事全般を担い、デザイン、設計、施工まで一貫して対応することが多くあります。一方、工務店は一般住宅の建築やリフォームを中心に行っていることが多く、オフィス空間の施工経験が少ない場合もあるため、選定の際には注意が必要です。
ソーシャルインテリアは、オフィス構築のスペシャリストとして、オフィスの移転、デザイン、レイアウト変更、家具選定など、多様なニーズに応じた総合的なサポートを提供しています。
パートナー選びで確認すべきポイント
施工実績、対応エリア、コミュニケーションの取りやすさ、アフターサポート体制などを事前にチェックしましょう。特にオフィス関連の事例を確認し、自社のニーズに合ったサービスを提供できるかを見極めることが、パートナー選定のポイントとなります。
よくあるトラブルとその回避策
オフィス内装工事では設計内容に関する認識のズレやスケジュールの遅延、想定外の追加費用発生といったトラブルが発生することがあります。こうしたトラブルを防ぐには、契約前のすり合わせや中間確認が重要です。また、工事の進行中にも定期的に状況を確認することで、トラブルの発生を未然に防ぐことができるでしょう。
オフィスの内装工事ならソーシャルインテリアへ
本記事では、オフィス内装工事の流れや施工会社選びのポイントをご紹介しました。オフィスの内装工事は、単なるリニューアルではなく、社員のモチベーションや生産性を向上させる重要な施策です。オフィス空間の魅力を高め、理想の職場づくりを目指しましょう。
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