オフィスのコンセプトの重要性|コンセプト決めのメリットやコツ・策定手順を解説

オフィスづくりにおいて、オフィスのコンセプトを決定することは非常に重要です。しかし、コンセプトといっても、何から考えれば良いのか、どのように進めれば効果が得られるのか、戸惑う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、オフィスコンセプトに関する基本事項から、メリットやコツ、策定手順まで、網羅的に解説します。オフィスのコンセプトは、企業文化やブランディングにも大きな影響を与える要素です。魅力的で充実したオフィス空間を実現するためのヒントを見つけましょう。

オフィスコンセプトとは

「コンセプト」とは、何かを考える際のベースとなる「概念」を表す抽象的な言葉です。ビジネスの文脈では、製品やサービス、デザイン企画における基本的な視点として用いられます。

オフィスにおけるコンセプトは、企業の理念や価値観を基盤として設定するのが良いでしょう。企業が大切にしていることや今後の目標、従業員や来訪者に対して何を伝えたいかを表現します。オフィスのレイアウトや家具の選択など、オフィス空間全体に影響を与える非常に重要な要素です。

オフィスコンセプトを決めるメリット

オフィスコンセプトを決めてからレイアウトを考えたり、デザインを決めることには、どのようなメリットがあるでしょうか。ここでは、主なメリットを解説します。

企業ブランディングを高めやすい

オフィスコンセプトは、企業理念や価値観を反映させることで、企業ブランディングの強化に大きく寄与します。オフィスは企業の顔であり、コンセプトを通じて企業の考え方やこだわりを、来訪者に発信することができます。

たとえば、事業の方向性や企業イメージと重ね合わせたり、働き方に焦点を当てたり、イノベーションや人とのつながりを強調したりするなど、さまざまなコンセプトが考えられます。一貫性のあるメッセージは、企業ブランディングを高めるのに役立つでしょう。

従業員の満足度をアップできる

オフィスコンセプトを設定する際、従業員のニーズとワークスタイルを考慮することが重要です。オフィスは従業員が日々過ごす場所であり、その環境が従業員の満足度に直接影響を与えるからです。

従業員にあった働き方やワークプレイスを提供することで、仕事に対するストレスや不便さを軽減し、モチベーションを高めることができます。従業員の満足度は、生産性向上や離職率低下など、企業の成功に密接に関連します。より良い組織環境の構築に必要不可欠です。

オフィスデザインの判断軸となる

オフィスのコンセプトは、デザイン設計フェーズにおいて、重要な判断軸となります。オフィスのインテリアデザインや配置、色彩、家具の選定など、コンセプトに基づいて決定される事項は膨大。どのデザインがコンセプトに合致し、企業のメッセージを最も効果的に伝えられるかを検討しながら設計を進めましょう。

コンセプトは、一貫性のあるオフィスデザインを実現し、企業が伝えたい価値観やメッセージをより強調するために必要な指針となるのです。

オフィスコンセプトの策定手順

オフィスコンセプトを決めるためのステップを以下に説明します。オフィスの新設・移転・リニューアルを検討している際は、この手順を参考にすることで、効果的なコンセプトの策定が可能となるでしょう。

オフィスの新設・移転・リニューアルの目的を決める

最初に、なぜオフィスの新設・移転・リニューアルが必要なのか、目的を明確にしましょう。決定権を持つ社長や役員からの意見を収集して、既存の課題とすり合わせながら目的を設定します。

たとえば、組織の成長に対応するためにオフィスを拡張する場合、スペース拡充だけでなく、魅力的なオフィス環境を整えて優れた人材の獲得と維持が目的となります。従業員のモチベーションを高め、生産性を向上させるためにオフィス機能を見直す、コスト削減を実現するなど、さまざまな目的が考えられます。

移転の目的を明確にすることは、計画の方向性を確立するための重要なステップです。

課題を洗い出す

次に、現在のオフィス環境における課題を洗い出します。経営者が抱える課題だけでなく、従業員が感じる不満や問題点に目を向けることも大切です。各部署でミーティングをおこなったり、社員アンケートを用いて意見を吸い上げたりすることで、具体的な課題が浮かび上がります。

たとえば、「1人あたりのスペースが狭い」「オンライン会議ができる場所が少ない」「陽の光が当たりにくい」など、働く従業員ならではの意見を集めましょう。経営者視点では、「企業理念が浸透していない」「従業員のモチベーション低下により生産性が下がっている」など俯瞰的な課題が確認できます。どちらも、オフィスコンセプト策定において重要な視点です。

オフィスコンセプトを言語化する

最後に、前述の目的と課題を意識して、オフィスコンセプトを言語化しましょう。企業理念や達成すべきビジョンを、オフィス空間を通じてどのように表現したいかに基づいて、コンセプトを策定します。

たとえば、目的が「クリエイティビティの促進」であり、課題が「コミュニケーションの不足」である場合、コンセプトは「交流と創造性を高めるオープンなオフィス空間」といった形で表現できます。場合によっては、イメージを共有しやすくするべく、さらに抽象的なキャッチフレーズをつくっても良いでしょう。

この手順を追うことで、オフィスコンセプトの策定を効果的に進められ、実際のデザインや設計にスムーズに反映させることができます。

オフィスコンセプトを策定するコツ

上記の流れでオフィスコンセプトを考える方法に加え、他にも策定のコツがいくつかあります。ここでは、コンセプト策定のコツとポイントを紹介します。

企業理念やMVVからコンセプトを考える

オフィスの新設・移転・リニューアルの目的が決めきれない場合は、今ある企業理念やミッション・ビジョン・バリュー(MVV)からオフィスコンセプトを考える方法もあります。これらは企業の核となる使命や信念を表しており、オフィスのデザインに明確で一貫したメッセージを作成するのに役立ちます。

オフィスコンセプトに企業の価値観と文化を反映させることで、オフィスが企業の目指す未来を表現する重要な場所となるでしょう。

コンセプトカラーを決める

オフィスコンセプトの一部として、コンセプトカラーを取り入れるのも良いでしょう。カラーは、オフィスの雰囲気や印象を大きく左右します。

たとえば、青色は落ち着いた実直なイメージ、赤色は活気や情熱的なイメージを与えられます。また、コンセプトカラーは単色だけでなく、複数の色を使用することも。できます。

ほかにも、青と緑、赤と白、黄色と黒のように、組み合わせることで、微妙なニュアンスや意図のを表現が可能ですできます。

専用のプロジェクトチームを立ち上げる

オフィスコンセプトを策定する際には、経営層や人事、総務だけでなく、部門横断で専用のプロジェクトチームを立ち上げることが効果的です。若手からベテランまで、さまざまな立場の従業員を交えたチームを作ることをおすすめします。

異なるバックグラウンドを持つメンバーが集まることで、新たなアプローチや斬新なアイデアが生まれやすくなります。より多様性のあるコンセプトの策定が可能となり、オフィスのデザインに新しい可能性が広がるでしょう。

オフィス構築支援をする企業に相談する

オフィスコンセプトの策定が難しい場合、オフィス構築支援を提供する企業に相談することもひとつの選択肢です。専門家のアドバイスを受けながら、最適なコンセプトを見つけることができます。

私たちソーシャルインテリアでは、専門的な知識と経験に基づき、オフィスコンセプトから家具の選定やデザインに至るまで、オフィス環境構築に関するトータルサポートを提供しています。専門家の支援を受けることで、理想的なオフィスを実現する道がよりスムーズに開けるでしょう。

コンセプトを明確にして価値あるオフィスデザインを作ろう

オフィスコンセプトを明確にし、企業の文化や価値観を表現するオフィスデザインを実現しましょう。適切なコンセプトを持つオフィスは、従業員の満足度向上やブランディング強化につながります。

ソーシャルインテリアでは、オフィスづくりをトータルでサポートする「併走型オフィス構築」に強みがあります。オフィスコンセプトの策定にお悩みのお客様は、ぜひご相談ください。現状や希望の予算から貴社に最適なオフィスづくりをご提案いたします。まずは下記お見積りフォームよりお気軽にご相談ください。