オフィスチェア選びで迷うポイントの一つに、ヘッドレストの有無があるのではないでしょうか。ヘッドレストは、正しい姿勢を保ち、リラックスできるなど、多くのメリットをもたらします。一方で、ヘッドレストが邪魔に感じる場合もあるでしょう。
本記事では、オフィスチェアのヘッドレストの必要性や種類、そしてヘッドレスト付きオフィスチェアがおすすめな人などを解説します。シーンや目的に合った最適なオフィスチェアを選ぶために、ぜひ参考にしてください。
オフィスチェアの選び方については、こちらの記事でも紹介しています。
目次
オフィスチェアのヘッドレストとは
オフィスチェアのヘッドレストとは、名前の通り頭をサポートするために必要なパーツです。頭を支え、重さを分散させることで、体への負担を軽減できます。
長時間のパソコン作業で頭や首が前に出て猫背になることを防ぎ、正しい姿勢をサポートすることにも役立ちます。正しい姿勢を維持できれば、肩こりや腰痛の予防や、作業効率の向上が期待できるでしょう。
ヘッドレストの中にはリクライニング機能が付いているものもあり、体を後ろに反らせてリラックスすることも可能です。
ヘッドレスト付きオフィスチェアを選ぶポイント
次からは、ヘッドレストの種類や機能など、ヘッドレスト付きオフィスチェアを選ぶポイントをご紹介します。
ヘッドレストの種類
ヘッドレストの種類は、大きく分けて固定式と可動式の2つ。まずは、それぞれの種類の特徴やメリット・デメリットについて理解しましょう。
固定式ヘッドレストのオフィスチェア
固定式ヘッドレストとは、ヘッドレスト部分がオフィスチェア本体と一体化しているタイプです。ヘッドレストの可動域が少ない分、丈夫な作りになっていることがメリットです。
固定式でもクッション性の高いものは包み込まれるような心地良さがあり、頭を当てた際にリラックス効果を得られます。ただ、高さや角度を調節できないものが多いため、作業の合間など、一時的なリラックスのためにヘッドレストを利用する人におすすめです。
可動式ヘッドレストのオフィスチェア
可動式ヘッドレストとは、高さや角度を調節できるタイプです。ヘッドレストの位置を調節することで、幅広い体格の人が自身が使いやすい体制に合わせてアレンジ可能。また、オフィスチェアから取り外し可能な商品も存在します。
長時間のパソコン作業など、モニターから適度な距離を保つためにヘッドレストを使いたい場合に向いています。可動する分、耐久性は固定式よりも低くなるため、自身に合った種類を選びましょう。
肘掛けの有無と種類
オフィスチェアに肘掛けが付いていると、腕や肩にかかる負担を軽減することができます。さらに、正しい姿勢をサポートしたり、身体を支えたりする効果も。長時間デスクで業務をする場合は、肘掛けがあると快適に作業することができます。
一方で、肘掛けがない方が良い場合もあります。例えば、頻繁に立ち上がったり、席を移動したりするような仕事をしている場合、肘掛けが邪魔に感じることも。また、狭いデスクスペースでは、肘掛けが邪魔になる可能性もあります。業務内容や座っている時間の長さによって肘掛けがあるタイプを検討しましょう。
ロッキング機能の有無と種類
背もたれに身を預けるだけで、椅子が自然に揺れる仕組みになっており、長時間座り続けても体がリラックスできるようサポートしてくれるのがロッキング機能です。
背もたれのみ動く「背ロッキング」、背もたれと座面が連動して動く「背座ロッキング」、背もたれと座面が一定の割合で動き、正しい姿勢をサポートする「シンクロロッキング」の3種類があります。
反発力や固定できる位置と角度などをチェックし、好みに合ったロッキング機能を選びましょう。
ランバーサポートの有無と調整可否
ランバーサポートとは、腰まわりを支えるパーツです。背もたれの腰の位置に付いていて、腰や身体への負担を分散させることができます。また、椅子に座った際に、自然なS字カーブの姿勢をサポートしてくれます。
一方で、ランバーサポートの大きさや位置が合っていない場合、正しい姿勢を保つことができません。長時間デスクワークをする場合など、腰の負担を和らげたい人は、位置調整できるタイプのランバーサポートがおすすめです。
座面高さの調整幅
パソコン作業を行う方は、座面高さの調整幅にもこだわるとよいでしょう。特に、ノートパソコンを使用する場合は、目線位置が低くなり、猫背や前傾姿勢になりがち。身体への負担が大きくなり、肩こりや腰痛の原因になってしまいます。
座面の高さを調整できるタイプであれば、パソコンの画面に合わせて適切な姿勢を取ることができます。調整幅を確認し、適切な高さにできるオフィスチェアを選びましょう。
オフィスチェアにヘッドレストが必要な人
ヘッドレストのメリットや機能の種類について紹介しました。次からは、ヘッドレストが必要かどうかを判断するポイントを紹介しますので、オフィスチェアを選ぶ際に確認しましょう。
後傾姿勢をとりたい人
普段から後ろに寄り掛かった姿勢で作業する人は、首や頭を支えるためことができるヘッドレスト付きのオフィスチェアがおすすめです。日常的に後傾で座ることが多い場合や、チェアにしっかりと体重を乗せたい人は、ヘッドレストがあるタイプを選びましょう。
オフィスチェアでゆっくり休憩したい人
オフィスチェアで休憩を取る場合、ヘッドレストがあった方がリラックス効果が高まります。リクライニング機能とあわせて使用することで、頭の重さを分散させて首周りの負担を軽減する効果が期待できます。
また、仕事の合間にソファや別のスペースに移動する必要がないため、そのままゆっくりとくつろぎたい場合にも便利。オフィスチェアで仮眠を取る場合や、深く座って考え事をしたいときにもヘッドレストが活躍します。
オフィスチェアのリクライニング機能については、こちらの記事でも紹介しています。
猫背を治して姿勢を保ちたい人
オフィスチェアのヘッドレストは、正しい座り姿勢をサポートしてくれるパーツです。体圧分散と首の位置をキープする役割を果たし、正しい姿勢で座れるよう頭部をアシストしてくれます。猫背や首が前に出てしまう人は、ヘッドレスト付きのオフィスチェアを選びましょう。
まとめるとこのような業務の人におすすめ
ここまでの内容をまとめると、ヘッドレスト付きオフィスチェアは
- 後傾姿勢をとりたい人
- オフィスチェアでゆっくり休憩したい人
- 猫背を治して姿勢を保ちたい人
におすすめです。
製品によって頭の高さや位置が変わるので、実際に座ってみて自身の体格に合うか確認してから決めましょう。
オフィスチェアにヘッドレストが不要な人
ヘッドレストには多くのメリットが存在しますが、必要ない場合もあります。ヘッドレスト付きのオフィスチェアの方が高価な製品が多いため、不要なケースを確認し、ヘッドレストの必要有無を判断しましょう。
前傾姿勢が多い人
普段から背中を椅子から離して浅く腰かけたり、前傾で作業したりする人は、オフィスチェアに身体を預けることがないためヘッドレストは不要です。パソコン作業などでデスクに向かう際にヘッドレストを使用しない場合は、付属していないオフィスチェアでも問題ないでしょう。
休憩のときにソファや別スペースに移動する人
ヘッドレストがあれば座ったまま休憩やリラックスができますが、オフィスチェアでくつろぐことが少ない場合はヘッドレストは必要ありません。オフィスチェアで休憩を取る人よりも、ヘッドレストを使う時間が各段に短くなるためです。休憩する際にソファや別のスペースで休む人は、ヘッドレストがないオフィスチェアでも十分でしょう。
移動が多い・ストレッチをしたい人
オフィス内の移動が多い場合は、椅子を動かす頻度が増えるので、ヘッドレストなしのオフィスチェアの方が扱いやすい可能性も。外出や立ち座りが多い職種の場合は、ヘッドレストが無いタイプを検討しましょう。
また、デスクワークなどで長時間座って作業する場合は、こまめにストレッチしたい人も多いでしょう。肩を回したり背中を伸ばしたりなど、体を軽く動かしたいときにヘッドレストが邪魔になる場合もあります。
おすすめのヘッドレスト付きオフィスチェア
ここからは、おすすめのヘッドレスト付きオフィスチェアを紹介します。複数のヘッドレストから選べるものや本格的なブランド製品までピックアップしていますので、オフィスチェア選びの参考にしてください。
1. コンテッサ セコンダ（OKAMURA）
コンテッサ セコンダはOKAMURAの「Contessa（コンセッタ）」の新シリーズ。従来の美しいフォルムを活かしながら、オフィスチェアの機能や強度がグレードアップしています。
ヘッドレストの種類が豊富で、通常タイプの他に大型固定タイプ、小型可動タイプの用意があります。自分好みのものを選ぶことができます。その他にも、リクライニングや座面調節が付いており、スマートオペレーション機能で肘のレバーで座ったまま簡単に調整できます。
2. GESTURE（Steelcase）
Steelcaseの「Gesture」は、オプションでヘッドレスト付きを選択可能。人間工学に基づいて作られたヘッドレストは、背中や首だけでなく、目の疲労も軽減することができます。
その他にも、アームは360度の可動域があり、さまざまな作業に対応可能。また、独自のLiveBackテクノロジーにより、背骨の自然な動きに沿って柔軟に変形するような設計に。無理なく健康的なS字カーブをサポートしてくれます。
3. サリダチェア（ITOKI）
オフィス向け家具メーカーITOKIの「SALIDA（サリダ）」は、「旅立ち」を意味しておりさまざまな利用シーンに対応可能。
ヘッドレスト付きのモデルは3種類あり、体重のかけ方に応じて角度が変わるシンクロロッキングやランバーサポートの高さ調節など、機能も充実。サイズや機能のバリエーションが豊富で、お気に入りのオフィスチェアを選ぶことができます。高品質ながら価格が抑えられており、コストパフォーマンスの良いオフィスチェアとしてもおすすめです。
ヘッドレストを活用して快適なオフィスライフを
今回は、ヘッドレストの機能や、おすすめのヘッドレスト付きオフィスチェアをご紹介しました。ヘッドレスト付きのオフィスチェアは、頭や首への負担を軽減し、正しい姿勢をサポートします。業務中にそのまま休憩を取りたい人や後傾姿勢を取ることが多い場合は、ヘッドレスト付きオフィスチェアの導入を検討しましょう。
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