オフィスにリフレッシュスペースが必要な理由とは?空間づくりのポイントも解説

働き方が多様化するなかで、オフィスの在り方にも変化が求められています。従業員が働きやすいオフィスづくりの一環として注目されているのが、リフレッシュスペースです。

この記事では、オフィスのリフレッシュスペースが必要な理由や、効果的な空間にするためのポイントを解説します。導入事例を参考にしながら、自社に合ったリフレッシュスペースを構築しましょう。

オフィスにリフレッシュスペースが必要な理由

オフィスにリフレッシュスペースが必要な理由は次の4つです。

  1. 多くの労働者が休憩を取りにくいと感じている
  2. リフレッシュすることで生産性が向上する
  3. 社内コミュニケーションの重要性が増している
  4. 働きやすさが企業価値となっている

リフレッシュスペースを設けることは、従業員・企業双方にとってメリットがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

1.多くの労働者が休憩を取りにくいと感じている

JTの「職場の休憩に関する調査」によると、オフィスワーカーの8割以上が「こまめな休憩」が必要だと感じています。一方で、「周りの目が気になって休憩が取れなかった経験がある」と回答した人は6割を超えています。

理想の休憩回数についても、「3回」が最多の回答を集めているのに対して、実際の休憩回数は「1回」がもっとも多くなっています。休憩回数の理想と現実のギャップからもわかるように、多くの労働者が業務時間中に休憩を取りにくいと感じているのが現状です。

参考:日本における「職場の休憩実態」を調査!「周囲の目」によるオフィスワーカーの“休憩忖度”の実態が判明|JTのプレスリリース

2.リフレッシュすることで生産性が向上する

大人の集中力が続く時間は、45〜90分が目安です。持続時間の限界を超えると、脳のパフォーマンスが落ちて、生産性も低下します。脳の働きを回復させ、ミスなく円滑に業務を進めるためにも、適度な休憩は欠かせません。

休憩時間のリフレッシュ効果を高めるためには、従業員がくつろげる空間を用意しておくことが大切です。リフレッシュスペースのような気分転換しやすい場所を作ることで、オン・オフの切り替えがしやすくなり、ストレスの緩和につながります。

3.社内コミュニケーションの重要性が増している

テレワークをはじめとする多様な働き方の普及や、コロナ禍による接触機会の減少により、社内コミュニケーションが不足している企業は増加傾向にあります。社内コミュニケーションが減ると、「小さなミスが増える」「信頼関係が築けない」「人材定着率が下がる」といった問題が生じます。

リフレッシュスペースは、社内コミュニケーションの活性化としても有効です。さまざまな部門の人が利用できる空間にすることで、所属を超えた交流も期待できます。

4.働きやすさが企業価値となっている

売り手市場が続く現代社会では、よりよい職場を求めて転職するのが当たり前となっています。優秀な人材から選んでもらえる企業になるためには、給与や福利厚生だけでなく、働きやすい環境を構築しなければなりません。

働きやすさの要素はいくつもありますが、リラックスできる空間や充実した設備も重要な指標の1つ。リフレッシュスペースにおいても、コーヒーマシンや座り心地の良いソファをプラスすることで、従業員の満足度は向上します。

リフレッシュスペースを効果的な空間にするためには?

リフレッシュスペースを効果的な空間にするためには、次の6点を意識することが大切です。

  1. コンセプト・役割を明確にする
  2. 現状の課題を把握する
  3. 十分な広さを確保する
  4. リラックスできる空間づくりに配慮する
  5. リフレッシュできるアイテムを取り入れる
  6. 利用ルール・マナーを周知する

「どうすれば気軽に利用してもらえるのか」「快適に過ごしてもらうために注意すべき点は何か」を考えながら、計画的にデザインしていきましょう。

1.コンセプト・役割を明確にする

満足度の高いリフレッシュスペースにするためには、コンセプトや役割を明確にして、自社に適した空間に仕上げることが重要です。コンセプトや役割がはっきりしていれば、社内の共通認識を維持しやすくなります。

一般的に、従業員の休憩場所として設置されるリフレッシュスペースですが、簡易ミーティング・社内イベント・カジュアルな応接など、多目的に使えます。多目的なリフレッシュスペースを設置する場合は、オフィスに不足している機能をカバーすることで、実用的な空間を構築できるでしょう。

2.現状の課題を把握する

現状の課題を把握して、最適なアプローチをすることで、利用しやすいリフレッシュスペースがデザインできます。従業員にヒアリングを行い、意見を取り入れながら、今ある課題を把握することがポイントです。

「現在の休憩室は静かすぎて利用しづらい」「執務スペースからアクセスしづらい」といった課題がわかれば、リフレッシュスペースの方向性が固まります。ただし、年齢・性別・所属によって抱えている問題が異なる可能性があるため、一部の主張にとらわれず、全体のバランスを考えながら空間づくりに取り組みましょう。

3.十分な広さを確保する

ゆったりとした気持ちでリフレッシュするためには、十分な広さも必要です。パーソナルスペース(対人距離)の考え方では、仕事上の付き合いで許される距離は1.2m〜3.5mだといわれています。つまり、最低でも1.2mの広さを確保しないと、快適さを感じにくい空間になるということです。

さらに、リフレッシュスペースは、複数人でも1人でも快適に過ごせる場所にする必要があります。複数人向けの場合は、ファミレス席や大人数用のソファー、大テーブルなどを設置すると、コミュニケーションが円滑に行えます。1人向けに、セミクローズドな空間を作っておくと、周囲の目を気にせず気軽に休憩しやすくなるでしょう。

4.リラックスできる空間づくりに配慮する

執務スペースとデザインコンセプトを大きく変えることで、気持ちが切り替えやすくなり、リラックス効果も高まります。たとえば、執務スペースにないオレンジやイエローなどの温かみを感じられるカラーを取り入れるのもおすすめです。体を伸ばせるソファやハンモックを導入すると、肩や腰への負担を和らげることにもつながります。

また、リフレッシュスペースを設置する場所にこだわることも大切です。執務スペースから近すぎると騒音や視線が気になり、遠すぎると移動が面倒に感じます。適度な距離で、誰でも足を運びやすい場所に設置することで、自然と人が集まる空間に仕上がります。

5.リフレッシュできるアイテムを取り入れる

リフレッシュできるアイテムの導入は、空間づくりの重要な要素の1つで、少し工夫するだけで利用率を大きく向上させることができます。たとえば、コーヒーメーカーや軽食、雑誌、本などを取り入れると、カフェのような感覚でリフレッシュスペースが使えます。

木製のテーブルや観葉植物などの自然を感じられるアイテムは、ストレス軽減効果があるといわれており、心身の疲労回復が期待できます。BGM・照明・オフィス家具にこだわることで、満足度の高いリフレッシュスペースがデザインでき、企業のブランディングにもつながるでしょう。

6.利用ルール・マナーを周知する

快適な空間を維持するためには、利用ルール・マナーの周知が不可欠です。はじめに設定したコンセプト・役割をもとに、利用ルールを定めて、全従業員にアナウンスします。とくに、多目的なリフレッシュスペースにする場合は、共通認識を持って運用することが大切です。

たとえば、「ミーティングスペースとして利用可」とした場合は、社外の人も対象となるのかを明記します。社外の人の利用も許可する場合は、情報漏洩を防ぐために「仕事の書類は持ち込まない」などのセキュリティ対策が必要です。また、コーヒーマシンや軽食を取り入れる場合は、ゴミの処理方法までしっかりと検討・周知しておくことで、清潔な空間を保ちやすくなります。

リフレッシュスペースの導入事例3選

企業のリフレッシュスペース導入事例を紹介します。自社のオフィス移転やリフレッシュスペースの構築にお役立てください。

株式会社mento様 | サブスク家具導入事例

TieUps株式会社様 | サブスク家具導入事例

株式会社iPSポータル様 | サブスク家具導入事例

リフレッシュスペースの導入は「ソーシャルインテリア」にご相談ください

組織の生産性を上げるためには、従業員が適切な休憩を取ることが重要です。リフレッシュスペースを設けることで、気分転換がしやすくなり、社内コミュニケーションの活性化をはじめ、さまざまな効果が期待できます。

ただし、リフレッシュスペースは単に設置すればいいのではなく、役割を明確にして、計画的にデザインしなければなりません。

ソーシャルインテリアでは、既存オフィスの最適化はもちろん、オフィス移転やリフォームなど、幅広い選択肢のなかから貴社に合ったリフレッシュスペースをご提案します。企業のブランディングにつながるおしゃれで実用的なリフレッシュスペースを構築したい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。