PCや電話、LANケーブルなど、オフィスにはいくつもの配線がはりめぐっています。これらが床に散乱していると、見た目が悪く安全面や作業効率に悪影響を及ぼすこともあります。
その解決策として、OAフロアを活用するという方法があります。本記事では、OAフロアとは何なのか、種類や選び方のポイントまでご紹介します。
目次
OAフロアとは

OAとは、「Office Automation(オフィス・オートメーション)」の略称です。床の上にパネルを敷いて、もともとの床との間に空間をつくり、そこにネットワーク配線や電源ケーブル等を収納できるようにした二重構造の床を指します。
オフィスへのPC導入が急速に進んだ1980年代から普及するようになりました。
メーカーや建築業界では、「フリーアクセスフロア」や「二重床」と呼ぶこともあります。
置き床との違い
よく、OAフロアは置き床と混同されます。これらは目的が異なるため、その違いを把握しておきましょう。
OAフロアは、主にオフィスでの配線収納を目的としています。一方、置き床は、マンション等の住宅で床下に断熱材を入れたり防振ゴムを取り付けて遮音性を高めることを目的としています。
OAフロアを導入するメリット

OAフロアを導入するメリットを4つご紹介します。
オフィスの安全性が向上する
床にケーブルが露出していると、社員は常に足元に注意しなければなりません。ついうっかり足をひっかけてしまうと、転倒したり、そのはずみで接続中の機器が落下したりする恐れがあります。
また、デスクなど重い什器を移動させる際に踏みつけると、断線させてしまう恐れもあります。デジタル化のすすむ昨今では、断線による急な通信遮断やデータの消失は大きな損害を招く恐れもあり、注意が必要です。
OAフロアで配線を隠すことは、社員の安全だけでなく、システム上のリスク管理にもつながります。
オフィスの清掃が容易になる
配線が複雑に絡まった床は、掃除機がかけにくく埃も溜まりやすくなります。精密機器は埃によって故障することもあるため、こまめな掃除は欠かせません。OAフロアにすると、床面がフラットになり配線が邪魔にならないため日常の清掃がとても楽になります。
オフィスの見た目が良くなる
配線が目立つオフィスは、どうしても雑然とした印象を与えます。配線を床下に入れることで、すっきりとした印象になり、見た目の魅力度が大幅にアップします。
レイアウト変更の自由度が高くなる
OAフロアを導入すれば、コンセントの位置で家具や電機機器の配置を考える必要がなくなります。コンセントに近い場所に縛られると、デスク配置にも限度が生じますが、OAフロアなら自由に家具・電子機器の配置が可能です。
特に、昨今注目されている「フリーアドレス」を採用したい場合などは、積極的に検討したい設備といえるでしょう。
フリーアドレスについての詳しい解説はこちらをご覧ください。
OAフロアの主な種類
OAフロアには、主に「置敷タイプ」と「支柱タイプ」の2種類があります。
置敷タイプ

置敷タイプは、ブロック状のパネルを既存の床に直接並べていくものを指します。パネルの下全体が空洞になっているものと、パネル自体に溝がありそこに配線を沿わせるものがあります。
施工が簡単で、DIY感覚で設置できるものもあり、コスト負担も少ないのがメリットです。また、発注して届くまでの時間も短い傾向にあります。
しかし、床の凹凸を吸収できないため、既存の床が平らでなければ設置できません。また、耐荷重性能があまり高くない製品も多く、使用する什器によっては不向きです。
支柱タイプ

支柱タイプは、「レベル調整タイプ」と呼ばれることもあります。床に立てた柱(脚)の上にパネルを置く形です。
置敷タイプとは違い、高さ調整が可能な点がメリットです。床に凹凸や傾斜があっても、支柱の長さで水平をつくることができます。また、床下の空間を広くとれるため、配線の量が多くても対応できる場合が多いです。

一方で、設置には専門的な技術を要し、部品も多くなるためコストは高くなる傾向にあります。また、工期も、置敷タイプに比べれば長くなるでしょう。
OAフロアの選び方

OAフロアは、上記の2種類を中心に様々なメーカーがいろいろな製品を出しています。以下の4つのポイントを踏まえて比較検討しましょう。
耐荷重はどのくらい必要か
OAフロアの耐荷重(強度)は「N(ニュートン)」という単位で示されることもあります。
多くの場合、建築基準法では2900Nをクリアする必要があるため、一般的な基準は3000Nとして各メーカーが製品を出しています。
3000Nは、1平米あたり約300kgの荷重に耐えることを示します。一般的なオフィス向けといえるでしょう。
しかし、サーバールームや大型コピー機、書庫など重いものがある場合は、3000Nでは足りない場合もあります。この場合は5000Nの製品を選びたいところです。
また、メーカーによって表記に違いがあるため注意も必要です。数値が、最弱部への集中荷重(一点にかかる重さ)を指す場合と、等分布荷重(パネル1枚全体にかかる重さ)を指す場合とでは、事情が異なるでしょう。
重い什器を置く予定があるなど、自社の環境に合っているかどうかはメーカーに直接確認した方が安心です。
収納できる配線の量はどのくらいか
収納できる配線の量を把握して、OAフロアの種類を選ぶ必要もあります。今の配線量だけでなく、将来的に追加される量も予測して選びましょう。
置敷タイプでも高容量の製品は存在します。必要な配線量で様々な製品を検討しましょう。
納期はどのくらいか
OAフロアの納期は、圧倒的に置敷タイプの方が早いです。材料があり小規模であれば、1日~2日程度で完了します。支柱タイプの場合は、現場調査やレベル調整も含まれるため、数週間単位となることもあります。
オフィスの工事は、あまり時間的な余裕がないなかで行われるケースも少なくありません。しかし、床の工事が終わらないと内装工事や什器の搬入なども進めにくく、全体のスケジュールにどのくらいの影響を与えるかを考慮して選択したいところです。
これからオフィス移転や構築を考えている人は、以下の資料も参考にしてみてください。
どの材質を選ぶか
OAフロアの材質は、樹脂やスチール、コンクリート充填鋼板が代表的です。
樹脂製(プラスチック)は、軽くて施工しやすく安価です。しかし、歩いたときにカチャカチャと音が響くこともあります。
スチール製は、耐久性が高く不燃性で歩行感もしっかりしている点が特徴です。
OAフロアの導入で注意するポイント
OAフロアを導入する際は、以下のポイントに注意しましょう。
天井高とのバランスを考える
配線をたくさん入れたいからと、床を高くしすぎると、そのぶん天井までの距離が短くなります。もともと天井高がさほどない物件の場合、数センチの違いでも圧迫感をおぼえる可能性があるため注意が必要です。
オフィスの開放感は、快適性にもつながります。窮屈な空間にならないように、有効な天井高を考慮して選びましょう。
水漏れに気をつける
OAフロアにすると、床下の見えない部分に配線をはり巡らせることとなるため、水漏れには注意が必要です。結露や給湯室からの浸水や、植木鉢からの水漏れなどは、気づくまでに時間がかかるかもしれません。水漏れによってショートしてしまうと、システムダウンによって仕事に大きな支障が出てしまう恐れがあります。
OAフロアの仕上げ材はタイルカーペット
OAフロアの上は、タイルカーペットを敷くのが一般的です。なぜなら、メンテナンスの際に部分的に剥がす必要が出てくるからです。ポストイットのように、貼り剥がしが容易に行えるピールアップボンドという接着剤を使用します。
荷重分散をしたい場合
書庫など、部分的に重たいものを置く必要がある場合は、OAフロアの上に敷板を置いて負荷を分散させたり、強度の高いフロアタイルを選ぶ必要があります。
オフィスの床は快適性を左右する重要な要素です。以下の記事もぜひご覧ください。
OAフロアのご相談はソーシャルインテリアにお任せ
OAフロアにはメリットが多いものの、耐荷重や天井の高さ、配線量など普段意識しない要素も多いです。また、各メーカーが様々な製品を出しているため、何を選ぶべきか迷うこともあるでしょう。
ソーシャルインテリアでは、オフィスの移転やレイアウト変更を支援した実績が多数あり、それぞれのオフィス環境に応じたOAフロアの選定を支援できます。
どのメーカーのどの商品が良いか、今のオフィスや移転先のオフィスの環境に応じて、予算にあうOAフロアの選定から施工までをサポートすることも可能です。
実際の導入事例も多数公開しています。ぜひ参考にしてみてください。
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