昨今、椅子に座らず立った状態でミーティングを行なう「スタンディングミーティング」が注目を集めています。現在すでにスタンディングミーティングの取り組みが浸透している企業も多いのではないでしょうか。
スタンディングミーティングには、さまざまなメリットがある一方で、不向きなシーンも存在します。本記事では、スタンディングミーティングのメリットとデメリット、導入のポイントを徹底解説します。スタンディングミーティングの導入を検討しているご担当者様は、ぜひ参考にしてください。
目次
スタンディングミーティングとは?
スタンディングミーティングとは、オフィスチェアを使わずに立った状態で行う会議や打ち合わせのことです。健康に良いだけでなく、仕事の効率アップにもつながると注目されています。しかし、「長時間立ったままでは、普段以上に疲れてしまうのでは?」と心配する方もいるかも知れません。ここからは、スタンディングミーティングについて、詳しく解説していきます。
スタンディングミーティングの基本
まずは、スタンディングミーティングの基本的な知識をご紹介します。
スタンディングミーティングとは?
前述の通り、スタンディングミーティングとは、椅子に座らずに立ったまま会議や打ち合わせを行なう形式です。従来、仕事や会議は座って行うことが一般的でしたが、近年スタンディングミーティングが注目されています。
なぜ立ちながら会議をするのか?
スタンディングミーティングはさまざまな効果が期待でき、生産性の向上や健康促進を目的に導入されます。また、椅子やデスクを使わないので、スペースさえあれば導入できるという特徴があります。会議室の予約やまとまった時間の確保が不要なため、導入の手軽さがメリットです。
スタンディングミーティングのメリット
次からは、スタンディングミーティングの具体的なメリットについてご紹介します。
生産性向上
スタンディングミーティングには、生産性を向上させるメリットがあります。立った状態で会議を行うことで、血流が良くなり、脳も活性化されるなどの効果が期待できます。
コミュニケーション活性化
コミュニケーションの活性化も、スタンディングミーティングの魅力のひとつ。会議の場に椅子や大きなデスクがないことで、参加者同士が自然と距離を縮め、活発な意見交換が生まれやすくなります。座席の配置による発言量の偏りも解消され、全員が平等に意見を言いやすい環境が整うでしょう。
健康促進
立ちながら会議をすることで、長時間座り続けることによる健康リスクを軽減できます。血行が促進され、代謝がアップする効果も期待できます。
座りすぎは、心身の健康に影響を及ぼします。ふくらはぎは第二の心臓とも呼ばれており、長時間座っていると足の筋肉が膠着し、代謝が低下につながってしまいす。また、生活習慣病を招くおそれもあり、明治安田厚生事業団の調査では、1日8時間以上座っている人の死亡リスクは、通常の1.2倍といわれています。”
参考: 47インキュベーション株式会社『スタンディングデスクの効果!リフレッシュできて健康によい?』
https://www.kagg.jp/feature/standing-desk
座った状態で業務する時間が長い場合は、スタンディングミーティングの導入を積極的に検討しましょう。立っている時間を意図的に創出することで、社員の健康を促進するメリットが期待できます。
スペースの有効活用
スタンディングミーティングは、空きスペースの有効活用が可能です。会議室を必要とせず、少しのスペースがあれば会議ができます。もしもオフィスに活用できていない場所があれば、スタンディングミーティング用のスペースとして利用しましょう。また、会議室が不足している場合は、スタンディングミーティングを導入することによって解決できる可能性もあります。
スタンディングミーティングのデメリット
立った状態の会議が不向きなケースも存在します。ここからはスタンディングミーティングのデメリットを説明していくので、最適な活用シーンを理解しましょう。
立ったままの状態が合わない人もいる
スタンディングミーティングを行う際は、会議の参加者の配慮を怠らないようにしましょう。例えば、足や腰の調子が悪い方がいる場合、立った状態で会議を行うことは適切ではありません。かえって生産性を下げてしまうことになりかねないので、参加者の状態を確認してからスタンディングミーティングを実施しましょう。
長時間の会議には不向き
スタンディングミーティングは、長時間の会議には向いていません。会議が長引く場合は、通常通り椅子を用意し、座った状態で行いましょう。長時間立った状態が続くと、疲労が溜まったり、集中力が切れたりします。スタンディングミーティングを行う場合は、あらかじめ時間や議題を決めておくなど、コンパクトに実施できる準備をして望みましょう。
場の雰囲気が硬直化する場合も
参加者が多いスタンディングミーティングでは、全員が意見を言いづらく、議論が深まらないことがあります。人数を制限することで、一人ひとりの意見を聞きやすくし、より効果的な会議にすることができます。
スタンディングミーティングを成功させるポイント
スタンディングミーティングの導入をスムーズに行うためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。ここからは、スタンディングミーティングを成功させるポイントをご紹介します。
導入前の準備
スタンディングミーティングをはじめとする新しい働き方を導入する際は、社員が戸惑わないよう、事前に準備することが大切です。以下では、導入前の準備についてご説明します。
目的を明確にする
まずは、スタンディングミーティング導入の目的を明確にしましょう。例えば、生産性の向上が目的であれば、短い時間で議論を進める意識を事前に共有しておくことで、スタンディングミーティングの効果がより高まります。参加メンバーにスタンディングミーティングの目的が共有できている状態を目指しましょう。
参加者を限定する
スタンディングミーティングは、少人数で密度の高い議論を行うのに適しています。参加者が多いと、全員が意見を言いづらくなり、会議が長引いてしまうことも。また、長時間立っていることで疲労が蓄積し、集中力が低下する可能性もあります。6名程度に絞ることで、活発な議論を短時間で終え、生産性を向上させることができるでしょう。
時間を短くする
スタンディングミーティングは、通常より短い時間で進行することを意識しましょう。立った状態で行うので、長い時間会議をしていると、疲労がたまったり、途中で集中力が切れたりしてしまう可能性があります。参加者だけではなく会議時間もコンパクトに行うことが、スタンディングミーティングを成功させるポイントです。
会議の進め方
ここからは、スタンディングミーティングの進め方を解説します。
アジェンダを事前に共有
まずはスタンディングミーティングの参加者に対して、アジェンダを事前に共有します。何について議論するのかを事前に把握することで、参加者それぞれが意見や会議のイメージを持った上でスタンディングミーティングに望むことができます。会議時間の短縮など、生産性向上にも影響するでしょう。
活発な議論を促す
スタンディングミーティングは、参加者間の距離が近いことを活かして、活発な議論を促しましょう。発言の機会を平等に与え、全員が意見を言いやすい雰囲気作りが重要です。雑談を交えながら、リラックスした雰囲気で会議を進めることで、より良いアイデアが生まれることがあります。
時間厳守
スタンディングミーティングでは、時間を決めて行うことで、会議の効率化を図ることができます。議題の重要度に合わせて時間を設定し、短時間で結論を出すことを心がけましょう。終了時間を決めることで、参加者の集中力も維持できます。
効果的なオフィスレイアウト
どのような空間がスタンディングミーティングに向いているのでしょうか。次からは、スタンディングミーティングを効果的に行うためのオフィスレイアウトをご紹介します。
スタンディングデスクの設置
立った状態で作業するためのスタンディングデスクは、スタンディングミーティングと相性が良いといえます。資料やパソコンを確認しながら会議を進行することができるでしょう。また、昇降機能がついているスタンディングデスクなら、スタンディングミーティングだけではなく、座って行う作業にも対応可能です。スタンディングミーティングの効果を高めるために、積極的に導入を検討しましょう。
ホワイトボードの活用
ホワイトボードもスタンディングミーティングでよく活用されるアイテムの一つです。アジェンダや議論のステータスを整理することができ、スムーズな会議の進行を助けます。他にも、紙の書類をマグネットで留めることで、資料を確認しながら会議を進めることができます。
適切な照明
スタンディングミーティングの照明は、参加者の集中力やモチベーションに影響を与えます。明るすぎると目が疲れてしまい、集中力が低下する可能性があります。一方、暗すぎると雰囲気が重くなり、活発な議論が生まれにくくなることも。そのため、会議の目的に合わせた適切な照明を選ぶことが大切です。
まとめ:スタンディングミーティングを効果的に活用しよう
スタンディングミーティングは、生産性やコミュニケーションの活発化、スペースの有効活用などさまざまなメリットが存在します。導入の際は、ご紹介したポイントを参考にし、スタンディングミーティングを効果的に活用してみてください。
スタンディングミーティングのメリットを最大限に引き出すには
スタンディングミーティングは導入して終わりではなく、効果的に行えているかを検証することも重要です。スタンディングミーティングのメリットを最大限に引き出すために、ご紹介した成功のポイントや導入の準備ができているかをチェックしましょう。
自社に合ったスタンディングミーティングを
本記事では、スタンディングミーティングの効果や、導入の方法についてご紹介しました。スタンディングミーティングを成功させるためには、自社の社員やオフィスレイアウトに合った方法で取り入れましょう。
ソーシャルインテリアでは、オフィス空間における課題解決をトータルでサポートしています。スタンディングミーティングが実施しやすいオフィス空間や、家具のご提案をいたします。スタンディングミーティングを導入検討の際は、気軽にお問い合わせください。