社長室とは?社長室のメリット・デメリットやレイアウトポイントを解説

ワンフロアで風通しの良いオフィスレイアウトや、社員が自由に席を変えられるフリーアドレスの人気が高まる一方で、あえて社長室を作りたいと考える企業も少なくありません。社長室の設置には、社長の業務効率化や社外へのイメージアップというメリットも豊富ですが、作り方を間違えると社員とのコミュニケーションを遮断してしまうデメリットもあります。

本記事では、これから社長室を作りたいと検討している企業のご担当者様に向けて、社長室のメリット・デメリットや設置目的、レイアウトのポイントなどをお伝えします。様々なオフィス構築の支援をしているソーシャルインテリアについても後述するので、魅力的なオフィスづくりの参考にしてください。

社長室を設けるメリット

社長室の設置を検討する際、どのようなメリットがあるかどうかは気になるところです。最近では社長室のない会社も多くなっており、わざわざ設置するメリットがあるのかといった疑問をもっている方もいるでしょう。

社長室は社長業を効率化するだけでなく、セキュリティーの向上や社外へのアピールなど様々なメリットが存在します。まずは社長室を設けることで得られるメリットを3つご紹介します。

1 情報漏えいが防ぎやすい

社長室を設置すると、外部に漏れてはいけない重要な会話や書類などの機密情報が、流出する心配が少なくなるのがメリットです。社長室がなければ、社員はもちろん、出入りしている外部の業者などに大切な商談や経営に関する会話を聞かれてしまう恐れがあります。専用の商談スペースを設ける方法もありますが、距離を開けたり、パーテーションで区切るだけでは完全に会話が漏れるのを防ぐことはできません。

また、社長のデスクが同じフロアにある場合、重要書類が持ち出されたり、紛失したりする恐れもあるでしょう。社長室を作れば重要書類や資料を社長室に置いて管理することができ、さらに役員会議などを社長室で行うことで社内セキュリティーを高めることが可能です。

2 社長業に集中できる

社長室があれば、社長と社員の間に適度な距離をもたせられるため、社長業に集中して取り組めるのもメリットです。社長と一般社員がワンフロアで働くのも風通しが良く魅力的ですが、周囲の会話や電話の応対などが耳に入ってくると、社長が仕事に集中できない場合があります。

また、社長がすぐ話しかけられる場所にいると、社員から様々な相談をもちかけられやすく、社長の仕事がなかなか進まないケースも多々あるでしょう。

社長室であれば、中にいる間は周囲の音も聞こえないので気が散る心配がなくなり、社員から話しかけられる機会も少なくなるため社長業に使える時間も増えます。自分一人の空間でリラックスして業務に取り組め、経営に関する重要な判断により集中できるようになるでしょう。

3 イメージアップやブランディングに役立つ

社長室は社内や社外に対するイメージを良くするとともに、ブランディングの役にも立ちます。社長室に特別感をもたせることで、社員が来たときに適度な緊張感が生まれ、社長室にわざわざ招いてもらえたという好印象をもちやすくなるでしょう。

外部の方に応対する際も、応接室や会議室より社長室に案内されるほうが、相手も取引先として特別な対応を受けていると思い、イメージアップにつながります。また、社長室内に高級感のある家具がおいたり、内装やインテリアにこだわったりすることで、会社の経営状態にもポジティブなイメージをもってもらえるでしょう。

社長室のデメリット 

会社にとってだけでなく、社外にも様々なメリットのある社長室ですが、デメリットや設置時の注意点もあります。設置するには当然費用がかかりますし、社長と社員の距離感が必要以上に生まれてしまうとコミュニケーション課題が発生する可能性もあります。社長室の設置によって生じるデメリットを3つ紹介します。

1 コミュニケーションがとりづらい

社長と社員のコミュニケーションがとりにくくなるのが社長室のデメリットの一つです。近年は、壁がなく風通しのよいレイアウトやフリーアドレス、社員の座席を決めないルールなど自由なオフィスが人気となっており、あえて社長室を設けない企業も多い傾向です。

社長室は一般社員にはやや敷居が高く感じられる場合もあり、入室の際はアポイントをとり、事前に話す内容をまとめなくてはならず手間に感じる社員もいるでしょう。社長と気軽にコミュニケーションをとれなくなったせいで、事業運営に悪影響をもたらす可能性もあります。コミュニケーションの質・量が低下すれば、社長が現場の状況をすぐに把握したり、社員一人ひとりを細かくフォローしたりできなくなるため注意が必要です。

2 コストがかかる

社長室を設置するには大きなコストがかかる点もデメリットです。既存のオフィスに社長室を設ける場合、新たに工事が必要になります。また、インテリアや家具についても社長室に見合ったそれなりのデスクや椅子、装飾品などを揃えると購入費用もかさみます。

しかし、外部の人も案内する部屋のため、それ相応の造りにすることを考えるとコスト削減も難しいでしょう。

さらに、社長室を設けるために一部屋のスペースをおさえる必要があります。物置など他の用途に使っていた部屋を潰したり、オフィスを増築したりするなど、余分なコストがかかるケースもあるでしょう。

3 社長室の利用ルールを作成しなければならない

社長室を効率的に使うためのルール作りにかかる手間もデメリットの一つといえます。社長室を完全に社長だけのものとするのか、役員会議を行う場所にするのか、外部の人を招く商談スペースとして兼用するかどうかなど、利用目的を決める必要があります。

また、セキュリティ上の観点から、入室する際のルールや鍵の保管者なども決めなければなりません。こうした規則作りの際には、社員の意見を取り入れる必要もあり、それなりの手間と時間がかかります。

社長室を使い始めた後も、運用変更点が出てくる可能性もあるため、利用ルールにかかる手間はデメリットと覚えておきましょう。

社長室のレイアウトポイント 

社長室を設置するとき、内部のレイアウトをどのようにするかが重要です。社長室が持つメリットやデメリットも、レイアウトによって左右される部分が大きいといえます。デメリットを考慮しながら、使い勝手が良く仕事を効率化してくれる社長室を作るには、適切なレイアウトにする工夫が不可欠です。

社長室をレイアウトする上で、考えるべき4つのポイントについて説明します。

1 使用用途やコンセプトを必ず決める 

はじめに、使用用途やコンセプトなどを決めましょう。利用時のルール設定のように、どういった目的に用いるかは社長室のレイアウトを決める大切な要素です。完全に社長1人が個室として使うのであれば小さな部屋でも構いませんが、会議に使用したり、社員とのコミュニケーションスペースに活用するなら、それなりに広い部屋が必要になります。外部の方を招くのであれば、企業広報の1つとしての役割も担うため、内装や室内に置く家具にもこだわりや高級感が必要になるでしょう。目的によって部屋の大きさから内部のインテリアまで、必要なレイアウトは変わってきます。

事前にコンセプトを決めておかないと、出来上がってから目的に合ったレイアウトにできない可能性が出てきます。

2 機密性の高さを意識する 

社長室のレイアウトを考える上で機密性の向上も重要なポイントです。社長室には、経営や財務に関する書類をはじめ、大切な契約書や資料、顧客情報など会社にとって機密扱いとなる重要書類が置かれる場合も多く、高い機密性が求められます。盗難や紛失による情報漏洩は会社の信用にも関わるため、絶対に避けなければなりません。

社長室の機密性を向上させる対策には、以下のものがあります。

・ICカード

入退室時にICカードを必要にすれば、入室できる人間を制限可能になります。ICカードは通常の鍵や暗証番号よりもセキュリティー性が高く、誰がいつ入退室したか記録も残せるので、機密性保持効果も高いといえるでしょう。

・防犯カメラ

室内には防犯カメラを設置すれば、不正な入室や書類の持ち出しなどが起きないよう監視ができます。誰がいつ、何の目的で入室したか、すべて映像として記録に残るため、万一問題が起きた場合も対応を容易にしてくれます。監視カメラ設置の際は、家具の配置などで死角ができないようレイアウトに注意してください。

3 作業スペースは十分か

社長室は打ち合わせや商談だけでなく、社長の仕事場にもなる場所のため、きちんと業務をこなせるだけの作業スペースを確保できるようにしましょう。作業スペースのレイアウトは、社長が普段、どのように仕事を進めているかで変わります。人と話し合いながら進めるタイプなら、他の社員が使用するチェアや数人で使えるテーブルが必要です。一方、1人で仕事をするのが好きな社長なら、ゆっくり考え事ができるように大きめのデスクを置いたほうがいいでしょう。

適切な作業スペースは仕事内容や進め方によるので、最初に社長がどのタイプかを確認して、一番仕事のやりやすいレイアウトを検討してください。

4 社員からの見られ方を意識する 

社長室作りは、社長の考えのみで進めるのではなく、社員からどのように見られているかも意識するようにしましょう。コンセプトや使用用途を完全にクローズドにして社長の好き勝手に作ってしまうと、「社長とはコミュニケーションがとりづらい」「社長ばかりが豪華なオフィス機材やデスクを使ってずるい」などの不満が出てくる可能性があります。

社長室の設置にはそれなりのコストがかかるため、社内への説明を怠ると社員の誤解や反発を招いてしまうこともあります。社員には、社長室はあくまでも社長の仕事を効率化して会社の利益につなげるためのものであることをきちんと理解してもらうのが大切です。必要に応じて、社員からレイアウトやコンセプトに関する意見を募ってみるのも良いかもしれません。

社長室を作るなら【ソーシャルインテリア】に相談を

社長室があれば、社長業が今よりも効率的になるだけでなく、社外の人を招いたときに企業ブランディングの役割も果たしてくれます。その反面、社長室を作るにはコストがかかり、社内の風通しが悪くなる可能性もあるため注意が必要です。どのような目的で使用するかコンセプトや目的を決めてからレイアウトを決めていきましょう。

もし社長室のレイアウトに困ったり、費用をなるべく抑えたいと考えている場合は、ぜひソーシャルインテリアにご相談ください。ソーシャルインテリアのオフィス構築支援では、会社に応じたコンセプトの提案から、レイアウトデザイン、家具選定まで社長室作りをトータルでサポートしています。

サブスクリプションサービスでコストを抑えながら、細部まで妥協しない社長室作りを実現します。社長室の設置を検討される際は、ぜひ一度、ソーシャルインテリアの無料コーディネート提案にお問い合わせください。