建設的な会議を行うには意見を出しやすい環境作りが必須です。特に会議用テーブルのサイズは、使いやすさだけでなくスムーズな進行に影響をもたらすため慎重に選ばなければなりません。しかし、「適切な大きさがわからない」「種類が豊富で絞りきれない」と悩む担当者もいるでしょう。
本記事では会議用テーブルの選び方と適切なサイズと選び方のポイントを中心に、選ぶときの注意点を紹介します。
目次
会議用テーブルの選び方と適切なサイズとは?
まずは、会議用テーブルを選ぶ際の基本を押さえましょう。選び方の基本は、1人あたりに必要なサイズと参加人数別の適切なサイズの目安を把握することの2点です。以下でそれぞれのサイズについて詳しく解説します。
1.1人当たりに必要なサイズ
1人当たりに必要なサイズの基準は幅600mm程度です。会議室はコミュニケーションや意思決定を行う目的で使用されるため、ワークスペースの半分程度の幅が確保できれば問題ありません。
ただし、奥行きに関してはチェアの大きさや使用目的によって必要なサイズが異なります。例えば、紙の資料を広げる会議が多い場合は450mm、パソコンを使用する場合は600mmが目安です。
また、コミュニケーションを図る目的で使用する場合は、参加者の顔を見渡せるように広い奥行きが必要です。応接室と併用したり長時間の使用が見込まれたりするのであれば、圧迫感を与えないように適度な距離が保てる余裕のある大きさを選ぶとよいでしょう。
2.会議の参加人数別の適切なサイズ目安
参加人数別に見た会議用テーブルの目安サイズは以下の通りです。
参加人数 | 標準(幅×奥行) |
2~4人 | 1,500×750mm |
4~6人 | 2,100×900mm |
6~8人 | 2,800×1,200mm |
8~10人 | 3,600×1,200mm |
11人~ | 4,000×1,200mm |
なお、広くしたい場合は4〜6人用2400×1200mm、8〜10人用4000×1400mmというように、標準サイズに200〜300mmプラスしましょう。
会議用テーブル選びでサイズ以外に考慮したいポイント
会議用テーブルを選ぶ際に失敗しないためには、サイズだけでなく「テーブルの形状」「脚の形状」「プラスαの機能」の3点も確認しておかなければなりません。
ここでは、サイズ以外で覚えておきたい選び方のポイントを解説します。
1.テーブルの形状
テーブルの形状を決める際は、使用用途やテーブルの配置を考慮する必要があります。
例えば、オーソドックスなI型の形状をした会議用テーブルは、基本的にどのようなシーンにも取り入れやすいというメリットがあります。しかし、座席が横並びとなり表情が確認しづらいため、グループワークなどのコミュニケーションが必要なシーンではカーブのついたボード型のほうがベターです。
セミナー形式の会議が多い場合には、奥行きが浅いテーブルを選びましょう。座席配置を対面にする必要がないため省スペース化にも役立ちます。また、会議室にモニターの設置を検討しているのであれば、どの座席からでも画面が見えるU字型のテーブルが向いています。
2.脚の形状
会議用テーブルの脚の形状は、強度や使い勝手に関わるため確認が必要です。脚の形状は以下の4つに分類されます。
- 1本脚
- T字脚
- 4本脚
- 5本脚/6本脚
1本脚は1本の軸で天板を支える形状です。スタンディングミーティングなど少人数向けの場で見受けられます。
T字脚とはT字を逆にした2本脚の形状で、1,200~1,800mm程度の幅の天板に多く用いられます。横幅の広いチェアも収納しやすいのがメリットといえるでしょう。
4本脚は会議用テーブルで最もスタンダードな形状です。テーブルを囲む座席配置ができるため、広く活用されています。
5本脚/6本脚は天板の幅が2,000mm以上あるテーブルに多く用いられる形状で、他の脚よりも強度に優れています。
3.プラスαの機能
会議をスムーズに進行するためには、プラスαの機能にも着目しましょう。
来客や外部セミナーが多い場合は、ビジネスバッグを直置きせずに済むようにフック付きの会議用テーブルを選びましょう。パソコンの使用頻度が高い場合は、ケーブルを整理できる配線ボックス付きや、複数のパソコンをつなげられる電源タップ付きを選ぶと便利です。
会議の頻度が少ない企業は、キャスター付きや折りたたみ式を選ぶとスペースを有効活用できます。さらに、健康促進やイノベーション創出のためにスタンディングミーティングを採用している企業であれば、テーブルの高さを調整できる昇降式がよいでしょう。多目的で使用するなら、増連可なタイプが役立ちます。
会議用テーブルを選ぶときの注意点
会議用テーブルを選ぶ際はサイズや形状だけでなく、実際に使用する人物やシーンを想定したり、設置時の安全性なども考慮したりしなければなりません。ここでは、会議用テーブルを選ぶときの注意点を4つ紹介します。
1.運び入れられるサイズか確認する
会議用テーブルのサイズや形状によっては搬入が困難なケースがあるので、トラブルを防ぐために事前に運び入れられるサイズかどうか確認しましょう。
まずは、搬入経路の天井の高さと通路幅をチェックしなければなりません。搬入には家具の一番長い辺以上の高さと一番短い辺以上の通路幅が必要です。さらに、梱包用の段ボールや養生シートの厚みなどを加味して、搬入経路が家具のサイズより10cm以上のゆとりが必要となります。
会議室の入口やエントランスなどの搬入口の幅を測るときは、扉を開いて内側を測りましょう。さらに、エレベーターを利用する場合は高さと奥行き、階段を利用する場合は手すり・設置物の有無なども調べておかなければなりません。
2.利用者を考慮してテーブルのグレードを決める
利用者に対してそぐわないテーブルを設置すると、違和感を与える原因となり居心地の悪い環境になってしまいます。そのため、利用者に考慮してテーブルのグレードを決めなければなりません。
応接室との併用を検討していたり、利用者の多くが役員を想定したりしている場合は、重厚感のある空間を演出するためにシックな色合いの天板を使用するなど工夫しましょう。
一方で、一般社員のみの利用であれば、増員した際にフレキシブルに対応できる移動しやすいテーブルや、多目的に使用できるようなシンプルでコスパの良いテーブルが向いています。
3.一緒に使うイスも同時に選ぶ
家具の統一感を出すために、会議用テーブルを選ぶタイミングでイスも選んでおきましょう。イスを選ぶ際も用途や利用者に応じたサイズ感・デザイン性・機能性であることが重要です。
役員・来客者向けの会議室であれば、重厚感のある革張りのイスがマッチします。アームレストがあるとより威厳を持たせることが可能です。
一般社員用のイスは、快適に業務が行えるように通気性に優れた布メッシュタイプがおすすめ。さらに、積み重ねができるスタッキングチェアだと、レイアウト変更が簡単に行えるうえコンパクトに収納できます。
4.会議用テーブル設置時の通路幅は安全性を考慮する
会議用テーブルを設置する際は、安全性の観点から最低限の通路幅を設けなければなりません。デスク間の通路幅は600~900mm程度が一般的です。標準的な人の横幅は450mm程度とされているため、通路幅が800mm程度あれば安全性に問題はないといえるでしょう。
また、避難経路も確保しなければなりません。建築基準法施行令119条に「廊下の幅は、それぞれ次の表に掲げる数値以上としなければならない」と明記されており、確保するべき廊下通路は1,200mm以上と定められています。
参考『e-Gov|建築基準法施行令』
会議用テーブル選びにお困りなら家具のサブスクがおすすめ!
会議用テーブルを選ぶ際は、使用目的や人数に応じてサイズを決めなければなりません。さらに、利用者に合わせてテーブルのグレードや機能性を検討することも重要です。
とはいえ、会議用テーブルのレパートリーは豊富なので、不安な場合はプロに相談するのも1つの手です。ソーシャルインテリアが手掛ける家具のサブスクは、オフィス環境に合わせて必要な家具をその都度導入できるほか、無料コーディネート提案も行っているので自社に合った会議用テーブルが見つけやすくなります。