近年、テレワークが一般化し、オフィスの在り方について新たな視点が求められています。テレワークが浸透した現代において、「オフィスにどのような機能を残すべきか」「削減できるところはないか」迷われている担当者は多いのではないでしょうか。
この記事では、テレワーク時代のオフィスの役割と、これからのオフィスに求められる対応について詳しく解説します。テレワークを活用しながらも、企業の成果と社員の満足度を高めるために、ぜひご一読ください。
目次
テレワークの推進でオフィスの在り方はどう変化したのか
テレワークの推進でオフィスの在り方は大きく変化し、働き方改革やコロナ対策などの影響でテレワークの導入企業が増加しました。オフィスの在り方がどのように変化したのか、改めて振り返ってみましょう。
コミュニケーション目的での利用が中心となった
テレワークの普及により、オフィスはコミュニケーションの場としての利用が中心となりました。社員同士の雑談、会議や研修、総会や表彰式といった社内イベントなど、対面コミュニケーションを伴う活動の場としてオフィスを選択するケースが多くなっています。
一方で、事務作業や個人の仕事は、在宅やコワーキングスペースなどオフィス以外の場所でも十分に行えるため、わざわざ集まる必要性が減少しました。4割近くの方が『コミュニケーションの場』としてオフィスを必要としているアンケートデータも示されています。
※参考 『オフィスの在り方はどう変わる?新たなワークスタイルを強みに変える『オフィス戦略』について経営者に調査!』
オフィスの移転や縮小・レイアウト変更が求められるようになった
テレワークが活用されている企業では、社員全員が毎日オフィスに出勤することは無くなりました。その結果、オフィス内に不必要なスペースが存在することが問題視され、削減すべきという声も出てきています。
実際に、テレワークの普及がきっかけで、オフィス移転やレイアウト変更を行った企業も存在します。不必要なオフィススペースを縮小することは、より効率的なオフィス環境を実現し、コスト削減、リソースの最適化にも繋がるでしょう。
サテライトオフィスやバーチャルオフィスの導入検討が増えた
テレワークが普及するにつれて、サテライトオフィスやバーチャルオフィスが注目されるようになりました。サテライトオフィスは、企業が本社・支社とは別に、都市の中心部や郊外などに設ける小規模なオフィスであり、社員が働く場所の新たな選択肢となります。
バーチャルオフィスは、インターネット上の仮想空間に設けたオフィスであり、テレワーク中も同じオフィスで仕事をしているような感覚となれるツールです。テレワーク中でも円滑なコミュニケーションを実現するため、さまざまな施策が進められています。
テレワーク導入後のオフィスの役割とは
テレワーク導入後の企業では、オフィスは新たな役割を果たすようになりました。オフィスは単に働く場所ではなく、社員同士が集まり、コミュニケーションを強化する場所として重要な存在となっています。その具体的な役割について見ていきましょう。
集約型オフィスの役割
集約型オフィスとは、従来の通り社員がひとつの場所に集まって仕事をするという形態です。テレワークが浸透した結果、以下の点が集約型オフィスならではの重要な役割として、改めて認識されるようになりました。
社内コミュニケーションを活性化する
集約型オフィスは、社員同士のコミュニケーションを深める場としての役割を果たしています。直接対面で話す機会を持つことは、テレワーク中には話しづらいリアルな情報交換や意見の共有を可能にします。コーヒーコーナーや共有スペースでの雑談やランチの時間など、社員同士が自然な形でコミュニケーションを取ることで、関係性や信頼感を深めることもできるでしょう。
イノベーションを生み出す
社員同士のコミュニケーションが盛んに行われる集約型オフィスは、イノベーションの創出にも効果的です。仕事上はやり取りの機会が無い他部署の人と話すことで、ささいな雑談からアイデアが生まれたり、改善点が共有されたり、新たなイノベーションが生み出される可能性が高まります。
企業理念やミッション・ビジョン・バリューを浸透させる
社員が一堂に集まる場では、企業の理念やミッション・ビジョン・バリューをより浸透しやすくできる効果があります。集約型オフィスでは、定期的なミーティングや社内イベント、社長講話などを通じて、組織の目標や方針、行動指針が伝えられます。直接対面でのコミュニケーションや議論を通じて、社員は企業の理念を深く理解し、自身の役割と結びつけることができるでしょう。
エンゲージメントの向上
集約型オフィスは、テレワーク導入後に懸念されるエンゲージメントの低下を防ぐ役割を持っています。「空間の共有」「対面でのコミュニケーション」はエンゲージメントの向上に大きく寄与します。同僚、上司と顔を合わせ交流することで、関係性が構築でき、その結果として帰属意識や愛社精神も高まるのです。
分散型オフィスの役割
分散型オフィスとは、自宅やサテライトオフィスなど、オフィスやワークスペースを複数の場所に分散させることで、社員がさまざまな場所に分かれて仕事をする形態です。テレワーク時代における分散型オフィスならではの役割を見ていきましょう。
働きやすさの向上
分散型オフィスは、ワークライフバランスの改善が期待できます。社員が好きな場所で柔軟に働ける、雨の日や満員電車の時間帯にわざわざオフィスまで移動しなくて良いなど、働きやすさを向上させる役割があります。個々のライフスタイルに合わせて働くことは、ストレス緩和にも繋がるでしょう。
移動工数の削減
働く場所の選択肢が増えることは、移動工数の削減に繋がります。通勤時間が無くなることで、実稼働時間を増やし、生産性の向上も期待できます。また、遠方の顧客との商談において、訪問からテレワークに切り替えることで移動に伴うコストを削減し、商談の効率化を図ることができるでしょう。
定着率アップ
社員が働き方を選択できる分散型オフィスは、定着率アップにも寄与するでしょう。満員電車、長時間通勤など移動による疲労を軽減し、社員が自身の好みや状況に合わせた働き方ができるため、肉体的・精神的ストレスが緩和されます。ストレスの少ない充実した環境で働くことは、社員の満足度や定着率を高める要素となります。
採用強化
分散型オフィスは、採用PRにおいても重要な役割を果たします。働きやすさやワークライフバランスの充実を求める求職者は多くいます。在宅勤務やサテライトオフィス、集約型オフィスへの出社など、柔軟に働き方を選択できる分散型オフィスは、求職者にとって魅力的な労働条件としてアピールすることができるでしょう。
テレワーク導入後のオフィス改善をする目的
株式会社アーバンプランが実施した「オフィス戦略」に関する調査では、半数以上の経営者がテレワーク導入後、オフィスの在り方の変化が必要と回答していました。
特に、デザイン・レイアウト変更や縮小を考える理由として、「使用していないスペースが増えたから」という回答が最も多くを占めていました。テレワークの推奨により、オフィスの利用範囲が狭まり、一部のスペースが無駄になってしまったことが背景にあります。
また、少人数の部屋の利用が増えたためや、Web会議用のリモートスペースが足りないといった理由も挙げられました。オフィス改善を通じて適切なスペース活用を図りたいというニーズが求められています。
テレワーク中のオフィスの在り方を見直すならソーシャルインテリアに相談を
テレワークが浸透した現代、オフィスの役割は大きく変化しています。テレワークの推奨によって、約3割の企業がオフィスデザイン変更や縮小を検討しています。これからは集約型オフィス、分散型オフィスそれぞれに適した、より効果的なスペースの活用が求められてくるでしょう。
ソーシャルインテリアでは、オフィスのレイアウト変更や移転をワンストップでサポートする「併走型オフィス構築」に強みがあります。テレワーク時代に求められるオフィスの役割に悩んでいる担当者は、ソーシャルインテリアにご相談ください。現状や希望の予算から貴社に最適なオフィスづくりをご提案いたします。まずは下記お見積りフォームよりお気軽にご相談ください。