
ペーパーレス化を推進し、業務効率をアップさせて生産性を高めたいと考える人事・総務担当者は多いのではないでしょうか。
本記事では、ペーパーレス化が求められる背景や、取り組むメリットやデメリット、ペーパーレス化の進め方について基本情報をまとめます。
ペーパーレス化を進めて、オフィスを有効活用するコツもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

目次
ペーパーレス化とは

ペーパーレス化とは、紙媒体の文書・資料をなくして電子化し、業務効率を高めたりコスト削減をはかる取り組みを指します。「ペーパレス」とも表記されます。
ビジネスシーン以外でもペーパーレス化は注目されており、紙の書籍の電子化や、チケットやクーポンの電子化、行政の書類手続きのオンライン対応化など、幅広く取り組みが進んでいます。
ペーパーレス化が必要とされる背景
ペーパーレス化が必要とされる背景には、2019年より施行された働き方改革や、2021年に発足したデジタル庁が大きな足掛かりとなっています。日本のデジタル社会実現のために、国や地方公共団体、民間団体が一丸となり、ペーパーレス化を進めています。
また、2015年の国連サミットで掲げられた世界共通のテーマであるSDGs(持続可能な開発目標)の視点でも、ペーパーレス化は重要視されています。無駄な紙廃棄物をなくし、森林伐採を抑制することで、環境保全に貢献することが求められています。
これらの背景から、政府はペーパーレス化を推進しており、今までは紙で保存されていた書類を電子化するための電子帳簿保存法やe-文書法が制定されたり、DX(デジタルトランスフォーメーション)の第一歩としてのペーパーレス化が推奨されています。
ペーパーレス化のメリット

民間企業がペーパーレス化に取り組むことで得られるメリットを、改めて確認してみましょう。
オフィスの有効活用
無駄な書類、資料がなくなれば、保存スペースが不要になるのでオフィスを広く有効活用できるのはペーパーレス化の大きなメリットです。場合によっては、資料やファイルなどの本棚を一掃し、一回り小さいオフィスに移転して、コスト削減できる可能性もあります。
業務効率化
ペーパーレス化を進めると、煩雑なワークフローを改善して業務効率化が期待できます。紙の書類を用いて社内回覧し稟議を待っていると、どこで書類が止まっているか把握しづらいものです。また、紙の書類の運用だと、郵送や受け取り対応のために出社が必要になり、多くの時間と手間がかかります。
契約書や社内稟議の書類回覧を電子化すれば、社員が離れていても対応可能。無駄な作業時間を減らすためにもペーパーレス化は重要です。
コスト削減
ペーパーレス化で業務効率をアップさせてコスト削減につながることはもちろんですが、印刷費や郵送費用を減らせることもコスト削減につながります。社員が多ければ多いほど、日々の印刷物の費用がかさみ、印刷機の管理費用も無視できません。
書類を保存するファイル、格納先となるキャビネットや本棚など、細々したものをなくせば大きなコスト削減に繋がります。
セキュリティ強化
ペーパーレス化は、ビジネス情報を守り、セキュリティを強化することにも寄与します。紙の資料だと、ファイルに入れて鍵付きキャビネットに保存するなどの方法でセキュリティ対策を講じますが、どうしても手間がかかり持ち出されるリスクもあります。
一方、ペーパーレス化をして電子データの運用に切り替えれば、オンライン上でパスワードをかけたり、システム上で閲覧制限を設定したりできます。複数のパスワードやセキュリティ施策を講じれば、より安全な運用ができるようになるでしょう。
多様な働き方に対応できる
ペーパーレス化をすれば、郵送物や書類確認のための出社を減らすことができるため、リモートワークがしやすくなります。印刷機器のない場所でも働けるようになれば、多様な働き方が実現しやすくなるのもメリットです。
ペーパーレス化のデメリット

ペーパーレス化にはさまざまなメリットがありますが、何点か注意すべきポイントもあります。代表的なデメリットとしては、初期コストや手間がかかること、社員によってITリテラシーの差があること、システム障害の影響を受けるリスクがあることなどです。
長年、紙の運用が慣習となっていた企業では、いきなりのペーパーレス化は難しく、電子化にあわせたシステム導入費やレクチャーの手間がかかります。社員によって理解度も異なり、時には大型のシステム障害の影響でビジネスが止まってしまうリスクがあることもデメリットといえるでしょう。
ペーパーレス化のポイント

ペーパーレス化のメリット、デメリットを理解した上で、推進する際に気を付けるポイントを3つまとめました。
- 全てがペーパーレス化できるわけではないと理解する
- 社内ルールを先に決める、習慣づくりから始める
- ITツールをうまく活用する
社内のもの全てがペーパーレス化できるとは限りません。社員の対応力を見極めつつ、無理のない範囲でペーパーレス化に着手してください。社員が慣れるまでは、一時的に業務効率が落ちてしまう可能性もありますが、焦らず社内ルールを浸透させ、新たな習慣づくりに取り組みましょう。
今は、便利なITツールや支援業者が多数存在します。自分たちだけで無理に進めず、ツールを取り入れたり、外部に相談したりしながらペーパーレス化を進めると良いでしょう。
ペーパーレス化を進める手順
ペーパーレス化を進める手順としては、最初にペーパーレス化の目標を掲げ、社内ルールを作り、社員の理解を得るところから始めましょう。経営層がペーパーレス化を重要と考えていても、実際に対応するのは現場の社員です。
紙の扱いに慣れている方にとって、いきなりペーパーレス化をしてもストレスになるため、段階的に取り組みを進めていくのが大切です。
【取り組み手順の例】
- ペーパーレス化の目標を決める
- 社内のペーパーレス化すべき文書を洗い出す
- 社内ルールの策定と社員への説明
- ペーパーレス化施策への取り組み開始
- 必要に応じて、ITツールの導入を検討
- 定期的に振り返り、どこまでペーパーレス化が進んだか結果を集約
ペーパーレス化を進めてオフィスを有効活用しよう

ペーパーレス化は、環境保全の観点やデジタル国家を目指すためにも、全企業が取り組むべきテーマです。ペーパーレス化を進めれば、無駄な紙資源をなくしてコスト削減ができ、業務効率化ができるメリットがあります。オフィスを広く有効活用できたり、多様な働き方を取り入れてオフィス移転も検討できるかもしれません。
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