オフィスチェアの背もたれが身体に合っていないまま長時間の作業を続けていて、腰痛や肩こり、疲れを感じていませんか?今回は、オフィスチェアの背もたれ部分に焦点を当てて、自分にあったオフィスチェア選びのポイントをご紹介します。背もたれの種類と役割、さまざまな機能について理解を深め、快適な仕事環境づくりにぜひお役立てください。
目次
オフィスチェアの背もたれの役割
オフィスチェアの背もたれは、上半身を支えながら、姿勢を安定させる役割があります。背もたれがないと自分の力で腰や背中を支えなくてはならず、身体に疲れがたまりやすくなります。また、筋力がないと長時間真っ直ぐの姿勢を保つことが困難で、姿勢が悪くなるデメリットもあるでしょう。オフィスチェアの背もたれは、身体の重さを腰から背中にかけて分散させ、支える重要な役割があるのです。
オフィスチェアの背もたれの選び方
オフィスの背もたれを選ぶ際には、機能や高さの種類に加えて、張地や素材も考慮する必要があります。ここでは、背もたれ選びのポイントを具体的に解説していきます。
張地・素材
背もたれの張地には、メッシュ、ウレタン、本革(レザー)などさまざまな素材があります。メッシュタイプは身体にフィットしやすく通気性にも優れているため、座っている間の熱のこもりを防げます。
ウレタンは、オフィスチェアによく使われる素材で、クッション性があり、腰部をしっかりサポートしてくれる特徴があります。
また、金型にウレタンを注入して製造するモールドウレタンは、一般的なウレタンよりも密度が高く、長時間使用しても型崩れを起こしにくい点が特徴です。複雑な形状も成形しやすく、細かなフィット性にこだわった背もたれを作成できます。
他にも、高級オフィスチェアの代名詞でもある本革(レザー)素材は丈夫で、経年とともに味わいが深まります。本革は他素材よりも価格帯が上がり、見た目も高級感があるため、社長室や役員室などで利用されることが多いです。本革と近しい種類として、ソフトレザーなどの合成皮革もよく使われます。
高さ
オフィスチェアの高さは、利用者の身長や使い方に合わせて選ぶと良いでしょう。長時間のデスクワークには、ハイバックやヘッドレスト付きを使うことで疲れにくい状態をキープできます。ただ、狭いスペースでは圧迫感が出やすいため、ローバックも検討してみましょう。
また、座ったり立ったりする頻度が多い業務では、オフィスチェアの移動がしやすいローバックが向いています。
機能
オフィスチェアに搭載されている背もたれの機能は、座っている時間や用途などの条件を考慮して選ぶと良いでしょう。パソコン作業など長時間使用する場合は、ランバーサポート機能があると腰や背中への負担を軽減できます。
より安定感を求めるなら、アッパーチルト機能も選択肢として有用です。リクライニングやロッキングが付いているものは、作業中に軽く休憩したい場合に背もたれを倒してリラックスできるでしょう。
オフィスチェアの背もたれの機能
オフィスチェアは、さまざまな体格の方に合わせて使い心地を調整できるように、さまざまな機能が搭載されています。ここでは、代表的な背もたれの機能である「リクライニング機能」「ロッキング機能」「ランバーサポート機能」「アッパーチルト機能/前傾機能」の4つについて解説します。
リクライニング
リクライニング機能は、背もたれを後ろに倒して角度を調節できる機能です。座る人の体型によって背もたれの適切な角度が異なるため、リクライニング機能を使って好みの角度に調整すると良いでしょう。自分にあった角度に背もたれを固定することで快適に座り続けられます。
背もたれの角度の幅は、オフィスチェアごとに異なります。複数段階で調節できるものや可動域が広いものを選ぶと良いでしょう。
ロッキング
ロッキング機能とは、背もたれにもたれかかったときに後方に揺れる動きの機能です。適度な反発力により、身体の動きや体重移動に合わせて背もたれや座面の角度が変化します。
ロッキング機能があれば、ゆりかごのように身体を揺らして上半身を動かすことで、血流を促進できます。血流が良くなると、むくみや疲れが軽減できるため、長時間座って仕事をする方はロッキング機能付きのオフィスチェアを選ぶと良いでしょう。
なお、背もたれだけが倒れる「背のみロッキング」の他に、座面と背もたれが動く「シンクロロッキング」といった種類があります。
ランバーサポート
ランバーサポートとは、人間の理想的な背骨のS字状をキープするための機能で、座っている間、腰周りを支えるものです。
背もたれのランバーサポートを調整し、自分の腰の位置に合わせることで、無理なく快適な姿勢をキープしやすくなります。
ランバーサポートの素材には、高反発・低反発ウレタンやプラスチックなどの種類があります。作業環境や好みに合わせて選ぶことで、快適な座り心地を実現できるでしょう。
アッパーチルト機能・前傾チルト機能
アッパーチルト機能とは、背もたれの上部だけが動く機能です。自然に上半身を動かすため、長い間同じ姿勢を取り続けることを避けられます。ロッキングと同様に血流の促進や疲労軽減が期待できます。
また、オフィスチェアの中には、前傾チルト機能を搭載したものもあります。デスクワークに集中すると自然に身体が前傾になりがちですが、常にやや前傾でチェアを固定できる前傾チルトを使えば背もたれと腰の間の隙間を埋められるため、安定感を保ちやすくなります。
背もたれの高さの種類と特徴
オフィスチェアの背もたれは、高さによって「ローバック」「ミドルバック」「ハイバック(ヘッドレスト付)」の3種類に分類されます。ここでは、それぞれの特徴について解説します。
ローバック
ローバックは、背もたれが腰辺りの高さまでのタイプです。背もたれが低い分、全体的なサイズもコンパクトなものが多く、設置に場所を取りません。小さなオフィスや自宅などで圧迫感を軽減したい場合や、部屋を広く見せたいときにも適しています。
また、コンパクトなデザインのため、立ったり座ったり移動が多い方におすすめです。一方、背もたれ部分の面積が小さい分、身体の安定感が足りなくなり、長時間座っていると疲労を感じる可能性があります。
ミドルバック
ミドルバックは、背もたれの高さがローバックとハイバックの中間程度の椅子を指します。ローバックよりも背もたれが高い分、体を支える力があります。また、ハイバックよりもコンパクトなため、圧迫感が抑えられており、狭いオフィスでも使いやすいでしょう。
ミドルバックの種類や流通量はさほど多くありませんが、中には人間工学に基づき、上半身と下半身をバランスよく支えるタイプなどもあります。
ハイバック・ヘッドレスト付
ハイバックは、背もたれが大きめのつくりで肩周りまであるタイプのオフィスチェアです。背もたれが大きいため、腰から肩までをしっかり支えてくれる安定感が特徴です。
長時間座っていても疲れにくく、腰への負担も少ないため、パソコン作業やデスクワークに向いています。一方、ローバックよりもサイズが大きく存在感があるため、使用するスペースによっては圧迫感がある場合があります。
また、ハイバックよりも高い背もたれには、ヘッドレスト付きのものがあります。ヘッドレストが重たい頭を支えてくれるため、自然な後傾姿勢を維持しやすく、快適な座り心地を実現します。
リクライニング機能やロッキング機能などが搭載されているものもあり、角度を好みの位置に調節してリラックスした姿勢をとることもできます。
好みの背もたれを探してみよう
オフィスチェアは、座る人の健康状態や仕事の生産性にも関係する重要な家具です。長時間のデスクワークなど、同じ姿勢を取り続けることで身体に負担がかかりやすいため、背もたれにも着目してオフィスチェアを選ぶと良いでしょう。
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