コミュニケーションスペースがなぜ必要なのか?代表的な空間アイデア5選

働き方改革やコロナ禍の影響で、ライフスタイルを尊重した働き方の多様化が加速しています。一方で、対面コミュニケーションの不足により、生産性の低下を実感している企業もあるのではないでしょうか。そこで重要性が再認識されているのが、コミュニケーションスペースの設置です。

本記事では、社内交流に課題を抱えている企業へ向けて、コミュニケーションスペースを設置するメリットを、代表的な空間アイデアと併せて紹介します。

社内コミュニケーションの重要性|活性化が求められる背景とは?

社内コミュニケーションの活性化が求められる背景には、2019年に施行された働き方改革関連法と、同時期に発生した新型コロナウイルス感染症の感染拡大があります。これらの影響で時短勤務・フレックス制・リモートワークなど多様な働き方が定着し、ワークライフバランスや社員の健康管理が実現しやすくなりました。

一方で、非対面のワークスタイルは人間関係の構築が疎かになりやすく、認識のズレや連携ミスによる生産性の低下、離職増加などが懸念されています。心理学のメラビアンの法則でもコミュニケーションでは聴覚情報が38%、視覚情報が55%の割合で相手に影響を与えると提唱されているように、非対面のワークスタイルが広まる今、対面コミュニケーションの重要性が再認識されているのです。

オフィスにコミュニケーションスペースを設置するメリット

オフィスにおけるコミュニケーションスペースの設置は、単なる休息が目的ではありません。社員間の交流に有効なコミュニケーションスペースが作れると、以下4つのメリットを得られます。

  1. 生産性の向上
  2. イノベーションの創出
  3. 離職率の低下
  4. 企業ブランディング

それぞれ詳しく解説します。

1.生産性の向上

生産性は企業の利益に直結します。利益を生むには組織全体の一体感が重要なため、他部署との交流を促進するコミュニケーションスペースは生産性の向上に有効的です。

所属部署以外の業務や進捗状況を把握することで、知見が広がるほか、円滑な連携が実現します。自部署だけでは処理できないトラブルが生じた際に専門部署のサポートを得やすくなるなど、部署の垣根を超えたスピーディな連携によって企業成長の加速が期待できるでしょう。

2.イノベーションの創出

市場のグローバル化やIT技術の進化によりビジネス環境が急速に変化するなか、企業の競争力を高めて成長を促進するには、創造力と革新性が欠かせません。

人は緊張と緩和をうまく切り替えることでクリエイティビティが高まるため、イノベーションの創出には他者とのコミュニケーションが役立ちます。自分にはない視点や価値観、新たな知識を習得できる場を作ることで、革新的なアイデアとチャレンジ精神が生まれやすくなるでしょう。

3.離職率の低下

離職率が高くなると組織の安定性が損なわれてしまい、作業効率の低下や社内外の不信感を増幅させる恐れがあります。離職は人間関係が起因するケースが多いため、部署や役職問わず気軽に交流を図れるコミュニケーションスペースを設けることで、離職率を抑える効果が見込めます。

信頼関係の構築はもちろん、安心して発言できる心理安全性の高い環境を確保できるため、社員のパフォーマンスの維持やモチベーションの向上にも効果的です。

4.企業ブランディング

自社への愛着心やエンゲージメントを高める方法として、インナーブランディングを取り入れる企業は珍しくありません。コミュニケーションスペースを設置して社内カルチャーを体験してもらうことで、多くの社員へ経営理念やビジョンの共有を効果的に行えます。

企業のブランドイメージに対してポジティブな印象が強くなると、自社で働くことの意識と行動が変わるため、サービスの質の向上や業務効率アップなどが期待できるでしょう。

オフィスの代表的なコミュニケーションスペースアイデア5選

一口にコミュニケーションスペースと言っても、レイアウトや使用目的などは企業によってさまざまです。オフィスの代表的なコミュニケーションスペースとして、以下の5つが挙げられます。

  1. スタンディングスペース
  2. オープンミーティングスペース
  3. リフレッシュスペース
  4. カフェスペース
  5. フリースペース

すべてを設置する必要はなく、企業によっても向き不向きがあるので、自社に合うものを探してみましょう。

1.スタンディングスペース

スタンディングスペースとは、カウンターやハイテーブルを設定した立ち話ができるスペースです。フランクに意見交換ができるため、アイデアを生み出すブレインストーミングや2~5名程度の少人数のミーティングに向いています。

身体的な負担や思考力の低下を招く原因である、長時間座りっぱなしのワークスタイルを解消する施策にも有効です。リフレッシュ効果はもちろん、適度な緊張感によって集中力が持続するため、作業効率アップが見込めます。

心身の健康と幸福度を高めるウェルビーイングの観点からも注目されているレイアウトです。

2.オープンミーティングスペース

オープンミーティングスペースとは、予約不要でカジュアルに使用できるミーティングスペースです。個室の会議室のようなクローズドな空間とは異なり簡易的で、一般的にはカフェスペースと兼用したり執務室の一角に設置したりします。10名未満のディスカッションやプレゼンテーション、個人タスクなど少人数の利用がメインです。

機密性に欠けるものの、個々の進捗を把握しやすいため、風通しの良い環境作りに貢献します。また、利便性が高くスピード感を持って対応できる点も、オープンミーティングスペースならではのメリットです。

3.リフレッシュスペース

リフレッシュスペースは、社員のリフレッシュと社内コミュニケーションに重点を置いたスペースです。オンオフを切り替えることが目的のため、ソファやハンモックで遊び心を取り入れたり、自由な姿勢で寛げるように靴を脱ぐ小上がりを設置したりと、仕事の緊張を緩和するための工夫が施されています。

コミュニケーションスペースは開放感がポイントとなるため、パーテーションや個室の設置は適しません。快適性に配慮して、全社員がアクセスしやすいエリアや、執務室から離れた静かで落ち着きのある場所に設置するのが効果的です。

4.カフェスペース

カフェスペースとは軽食やドリンクが楽しめるスペースで、オフィスラウンジとも呼ばれます。食堂のように単に食事をするだけのエリアではありません。カフェのようなモダンなインテリアを配置したおしゃれな空間演出が特徴で、Web会議や1on1、軽いミーティング、社内イベントなどさまざまなシーンに対応できます。

作業の合間や休憩時間に飲食をしながらゆっくり寛げるため、インフォーマルコミュニケーションの促進にも有効です。立ち寄りやすさを考慮して、多くの社員が利用するようなコピー機や自動販売機、ロッカー付近などに設置するのがよいでしょう。

5.フリースペース

フリースペースとは多目的スペースを指します。レクリエーションや勉強会、読書、プレゼンテーションなど利用シーンを問いません。ただし、利用時間や人数、目的などに制限を設けないケースがある一方で、リフレッシュに特化するために仕事の持ち込みを禁止するなど、ルールは企業により異なります。

いずれにしても、フリースペースはコミュニケーションと創造性を高める空間作りが重要です。感性を刺激する個性的なデザインを取り入れたり、シーンに応じてフレキシブルに移動できる家具を選ぶなど、利用イメージに合った空間を構築しましょう。

コミュニケーションスペースの導入は「ソーシャルインテリア」にご相談ください

非対面コミュニケーションは気楽な一方で、業務中の意思疎通に支障をきたすケースも少なくありません。コミュニケーションスペースの設置は、社内の連携を円滑化して生産性を高めるほか、離職率の低下や企業ブランディングにも有効なため社内に1ヵ所は設けておきたいものです。

ソーシャルインテリアではコミュニケーションスペースの設計はもちろん、オフィス家具のサブスクリプションサービスも展開しています。予算の調整に柔軟に対応し、理想を叶える家具をご提案します。

コミュニケーションスペースの設置にお困りの方は、見積依頼よりお気軽にお問い合わせください。