背もたれが高く、上半身をしっかりサポートしてくれるハイバックチェア。長時間のデスクワークによる疲労がたまりにくいため、採用する企業は少なくありません。
一方で、種類や選ぶ際のポイントがわからず導入を迷っている担当者もいるのではないでしょうか。
本記事では、ハイバックオフィスチェアが向いているシーンや背もたれの高さ、張地・座面の種類なども紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
オフィスチェアの背もたれの高さ「ハイバック」とは
「ハイバック」とはオフィスチェアの中でも背もたれが高いチェアです。背中全体をサポートするため、長時間のデスクワークに適しています。なお、背もたれの高さは「ローバック」「ミドルバック」「ハイバック」「エクストラハイバック」の4つに分類されます。
「ローバック」は座面が低いチェアを指します。快適性は劣るものの、コンパクトで低コストなため採用しやすい点がメリットです。
「ミドルバック」は背もたれが平均的な身長の人の背面上部まであるチェアで、ローバックよりも快適性に優れています。また、主張しすぎないため圧迫感がありません。
「エクストラハイバック」はハイバックよりもさらに背もたれが高く、ヘッドレストが付いている商品が多いのが特徴。背もたれを倒した姿勢で作業がしやすいため、プログラマーなど長時間のデスクワークをする人にもおすすめのタイプです。
ハイバックオフィスチェアの特徴
ハイバックのオフィスチェアは、ローバックチェアと比較するとコストがかかりますが、デスクワーカーにとって嬉しい特徴があります。
ここでは、ハイバックのオフィスチェアの特徴を3つまとめました。
1.リクライニング機能との相性が良い
ハイバックのオフィスチェアは、背もたれが高いためリクライニング機能との相性が良いのが特徴です。背もたれの低いローバックやミドルバックにもリクライニング付きはありますが、角度が広いと転倒する恐れがあるため後傾できる範囲が限られています。
一方のハイバックオフィスチェアはローバックよりも倒せる範囲が広いことが多く、作業中の座り心地を調整できるだけでなく、休憩中には深く背もたれを倒して睡眠をとることも可能です。
2.長時間座ったときに体の負担を軽減できる
ハイバックオフィスチェアは背面の面積が広いので、体にかかる負担が分散されます。さらに、姿勢が苦しいと感じた際は背もたれに全身を預けてリラックスできるため、長時間座っても疲労を感じにくいのが特徴です。
背もたれの高さはオフィスチェアにより異なりますが、どれも体全体を支えるゆったりとしたサイズ感で体にフィットしやすい形状であることが一般的。中にはヘッドレストやオッドマン付きなど、より体への負担を軽減しやすいタイプもあります。
3.高機能チェアに採用されることが多い
ビジネスにおける高機能チェアとは、長時間正しい姿勢が維持できるようなフィット感の高いチェアです。
高機能チェアは人間工学に基づき、ロングワークでも疲れにくいサイズ感やストレスを感じにくい肌触りの良い素材、集中力の維持に効果的な機能といった多彩な工夫が施されています。
これらの多種多様な機能は、背もたれが低いチェアには搭載しにくいため、ハイバックオフィスチェアは高機能チェアに採用されるケースが一般的です。
ハイバックオフィスチェアに使われている張地の種類
ハイバックのオフィスチェアに使用される張地には、布素材の「ファブリック」、網目状の「メッシュ」、ポリウレタンを用いた合成皮革「PUレザー」の3種類があります。
以下に、それぞれの機能の特徴とおすすめのシーンを紹介します。
種類 | 機能の特徴 | おすすめのシーン |
ファブリック | ・天然繊維のため風合い豊かで、温かみがある・インテリアに馴染みやすい・気温変化の影響を受けにくい・カラーバリエーションが豊富 | ・リフレッシュスペース・研修ルーム |
メッシュ | ・背面の通気性が高く蒸れにくい・体にフィットしやすい・透け感があるため、座面が高くても圧迫感を感じにくい・ファブリックやPUレザーと比べて軽量で移動しやすい | ・執務スペース・会議室 |
PUレザー | ・表面が柔らかく座り心地が良い・座面・背もたれに厚みがあり、長時間座っていても疲れにくい・光沢があり高級感・重厚感を演出できる・乾拭きでお手入れがしやすい | ・応接室・社長室・役員用会議室 |
ハイバックオフィスチェアに使われている座面の種類
快適なハイバックのオフィスチェアを探すには、張地だけでなく座面の素材選びにも気を付けなければいけません。
使用される座面の素材は、おもに「メッシュ素材」「ウレタン素材」「モールドウレタン素材」の3種類があります。
以下に、それぞれの素材の特徴とおすすめのシーンを紹介します。
種類 | 素材の特徴 | おすすめのシーン |
メッシュ素材 | ・通気性に優れているためお尻がムレにくい・体圧分散により長時間座っていても疲れにくい・伸びのある素材のためフィットしやすい | ・事務職など長時間デスクで作業を行う職のワークスペース |
ウレタン素材 | ・柔らかな弾力と感触でお尻が痛くなりにくい・速乾性に優れている・硬さや密度にさまざまな豊富がある | ・一般的なオフィス・コールセンター |
モールドウレタン素材 | ・耐久性が高く型崩れにしくいため長く使用できる・弾力性に富んでいて、座り心地が安定している | ・プログラマー・デザイナーなど、集中力が必要なワークスペース |
ハイバックオフィスチェアで注目したい機能
ハイバックオフィスチェアが体の負担軽減に効果的な理由として、気分転換に役立つロッキング機能が搭載されていることも挙げられるでしょう。
以下では、ハイバックオフィスチェアで注目したい機能を3つ紹介します。
1.背ロッキング機能
ハイバックオフィスチェアで注目したい機能の1つが、背もたれを後方に倒せる「背ロッキング機能」です。背もたれの角度を調整するだけで、作業がしやすくなり疲労も感じにくくなります。
背ロッキング機能は主に5種類あり、それぞれの特徴は以下の通りです。
種類 | 特徴 |
背ロッキング機能 | ・背もたれだけが後部に倒れる定番の機能・仕事の合間のストレッチや気分転換に役立つ |
背・座ロッキング機能 | ・背もたれと座面が同時に同じ角度に可動する機能・体全体が後方に傾くためリラックスしやすい |
シンクロロッキング機能 | ・背もたれと座面がそれぞれに傾く機能・体の動きに沿うため自然な傾きで座り心地が良い |
ロッキング強弱調節機能 | ・体重をかけて背もたれの反発力を調節する機能・座面についている調節ねじで反発力の強弱を設定する |
ロッキング固定機能 | ・背もたれの角度を調整して固定できる機能・段階別に固定できるタイプと可動域が広く好みの角度に固定できるタイプがある |
2.リクライニング機能
リクライニング機能とは、レバー操作で背もたれを好みの角度に調整できる機能です。一般的に120°程度の角度があればリラックスしやすくなるので、多くのチェアは120〜160°まで角度調整できます。
また、機能性が高いチェアの場合、180°近くまで後傾するタイプも珍しくありません。休憩中や仕事合間のリフレッシュに役立つのはもちろん、ベストな姿勢で作業ができるため集中力が必要な作業スペースにも向いています。
3.ランバーサポート
ランバーサポートとは、背中の腰椎部分をサポートするための機能。チェアそのものが背面に沿うようにS字形状をしているランバーサポートもあれば、座面に置いて使うクッションタイプなど種類はさまざまです。
体全体をチェアに沿わせて座ることで背面がフィットし、正しい着座姿勢をキープできます。腰の負担を和らげるため、長時間のデスクワークはもちろん、姿勢が悪くて腰に負担がかかりやすい人にも向いている機能といえます。
ハイバックオフィスチェアの使用が向いているシーン
ハイバックオフィスチェアの大きな魅力は、長時間座っても疲れにくい点です。そのため、デスクワーク中心の事務職やコールセンターに勤める方、ロングワークになりやすいエンジニアやデザイナーに向いています。また、姿勢が悪い方も腰の負担を軽減できるため有効です。
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ハイバックのオフィスチェアは長時間のデスクワークによる体の負担を軽減できるほか、ロッキング機能との相性が良く快適な環境を作りやすいため、作業効率の向上が期待できます。しかし、張地や座面の種類が豊富なので、使用シーンを考慮して選ばなければいけません。
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