オフィス移転は、社員がより働きやすい快適な労働環境を確立するために有効な手段です。理想のオフィスを実現するためには、移転を支援してもらうパートナー会社を慎重に選び、計画的に業務を進める必要があります。

今回は、オフィス移転の全体スケジュールや準備事項と移転を成功させるための3つのポイントなどを解説します。実際にオフィス移転による効果が得られた事例や、オフィス移転のサポートを行うソーシャルインテリアの特徴についても紹介します。オフィス移転を検討している企業や担当者の方は、ぜひお役立てください。

オフィス移転の基本スケジュール

オフィスを移転する際の基本的な流れは、大きく5つのステップに分かれます。オフィス移転内装会社や移転先のビル関係会社などの多くの人が関係するため、事前準備が大切です。全体の流れや大まかな期間を把握し、計画的かつスムーズに移転業務に取り掛かりましょう。

1.移転の目的を決める

はじめにオフィス移転の目的を明確にします。目的があいまいなまま見切り発車で取り掛かると、社員の業務や企業利益に影響する可能性があります。予算やスケジュールに沿って進められるよう、オフィス移転の目的を決めて、計画を立てることが重要です。

オフィス移転の一般的な目的としては、下記が挙げられます。

  • 採用強化や事業拡大による人員増加
  • 企業のブランディング強化
  • コスト削減

目的を定めることで移転先に必要な条件が明確になり、物件の選定も効率的です。

2.新オフィスの要件を整理する

続いて、移転先の新オフィスの要件を整理しましょう。オフィス移転の目的を果たすことはもちろん、オフィスという機能の最大化や利用する社員が目指す理想の働き方を取り入れることも大切です。

オフィスを利用する社員の意見を集めるために、社員アンケートをオンライン上で実施する方法も有用です。ここからは、整理すべき具体的な要件について、詳しく解説します。

2-1 現状整理(課題・現契約内容)

現オフィスの契約内容や課題など現状整理を行います。契約とは、現在のテナントや不動産の契約期間や賃料といった条件のことです。中途解約の違約金が発生する場合もあるので、現状回復工事の有無を含め、契約書などで確認しておきましょう。

また、トイレが男女兼用、集中して作業できる個室がない、など現在のオフィスが抱える課題も洗い出し、新オフィスにて課題解決を目指しましょう。

2-2 コンセプト

オフィス移転の目的に合わせてコンセプトを決定しましょう。ここで言うコンセプトとは、移転先でどのようなオフィスを作るのかを具体化したものです。社員からの要望や課題を元に、軸と成る移転のイメージを大まかにまとめます。

例えば「社員が交流できるオープンスペースや休憩エリアを設けて、リフレッシュできる空間にする」「企業のブランディングを兼ねて、企業理念を反映した内装に統一する」などです。

2-3 予算

オフィス移転のコンセプトとともに、予算を決定します。オフィス移転には、下記のようなさまざまな費用が発生します。

  • 現オフィスの費用:原状回復費用、不用品処分代など
  • 移転にかかる費用:引っ越し代、什器や設備の購入費(家具備品購入費)、内装工事費、設備工事費など
  • 新オフィスの費用:前家賃(着手金)、保証料、仲介手数料、火災保険料など

予算内でオフィス移転を完了できるよう、各項目についておおよその金額を過去の経験やパートナー会社などからヒアリングし、把握しておきましょう。

2-4 スケジュール(実施時期)

先述した条件を元に、オフィス移転の実施時期やスケジュールを検討してきます。オフィス移転にかかる期間の目安は一般的に6ヶ月ほどです。オフィスの広さや企業規模によって前後するため、一度半年と仮決定してスケジュールを組みましょう。

スケジュールを立てる際は、オフィスの退去日から逆算し、契約開始日や入居日を決めるとスムーズです。

3.パートナー会社(業者)を選定する

新オフィスの要件が決まったら、移転を依頼するパートナー会社を選定します。オフィス移転は、約6ヶ月~1年を要する長期プロジェクトです。社内の担当者と一緒にプロジェクトを推進するオフィス移転パートナー会社選びは、オフィス移転の成功を左右します。オフィスづくりのパートナーとして、自社に適したパートナー会社を比較検討して選びましょう。

オフィス移転の際には、移転先の物件やレイアウトの相談から施工まで一貫して依頼できるコンサルや工事請負会社、引っ越しサービスなどの種類があります。ソーシャルインテリアのように、移転先選定から設計デザイン、家具の販売及びサブスクがワンストップで対応できるパートナー選定をお勧めします。

4.対応業務の洗い出しを行う

オフィス移転に関する対応業務を洗い出します。主な業務として、下記項目が挙げられます。

  • 現オフィスの解約通知
  • 目標ゴール設定・コンセプト検討
  • 与条件設定
  • ビル選定・現状調査
  • ゾーニング・レイアウト・設備やIT計画
  • スケジュール検討・コスト算出
  • 工事会社との連絡調整
  • 引越し準備・社員説明会実施
  • 法務局や社会保険事務所等への届出・手続き
  • 各種工事・施主検査

関連業務は量が多く多岐に渡りますが、すべての業務を自社で対応する必要はありません。ソーシャルインテリアのような専門家に依頼することで、業務負担を削減できます。

5.内装・レイアウトの確認を行う

5-1 レイアウト・内装

コンセプトや課題をもとに、新オフィスのレイアウトや内装を具体化します。オフィスのレイアウトでは、企業イメージやブランディングなどデザイン的な視点と、各エリアや設備の配置など機能的な視点の両立が重要です。

移転の目的を果たし、社員全員が快適に過ごせる環境となるよう、機能とデザイン両面から検討しましょう。会議室や応接室の収容人数や動線、防災対策や法律的な条件も併せて確認しておくと無難です。

5-2 移転対象人数

引っ越し会社や内装施工会社から確認されるため、オフィス移転の対象となる人数も洗い出しておきましょう。在宅勤務やリモートワークなどで移転対象人数があいまいな場合、利用するおおよその総人数を把握します。

5-3 オフィス面積

希望するオフィス面積と、移転人数に応じた必要面積を算出します。業務拡大や人員増加を目的としたオフィス移転では、現オフィスよりも広さが必要です。面積は十分でも、部屋の形や柱の位置によっては希望の間取りを組めない場合があります。物件選定時に現地を確認すると良いでしょう。

6.移転実施・効果検証をする

オフィス移転の当日は、IT設備の不具合や予期せぬトラブルに備えて、移転会社に待機してもらうなどの対策が必要です。

オフィス移転後は、機能性や社員の満足度などを検証しましょう。社員アンケートを利用して評価をヒアリングし、課題を改善することで、快適なオフィス環境の維持につながります。また、業績拡大や企業ブランディングといった中長期的な検証には、年に1回程度、定期的な振り返りやフォローの実施が有用です。

オフィス移転の3つのポイント

オフィス移転では、さまざまな業務が発生します。スムーズに移転を成功させるためには、流れを押さえた上で必要な業務を適切なタイミングで執り行うことが大切です。ここでは、オフィス移転の3つのポイントを解説します。

1.オフィス移転のパートナー会社を慎重に選ぶ

オフィス移転では、パートナーとなる会社の選定が重要です。多くのパートナー会社や移転サービスの中から、自社の条件に合ったところへ依頼する必要があります。パートナー会社選びで最低限チェックしたい項目として、下記が挙げられます。

  • オフィス移転実績
  • 見積もり内容の正確さやレスポンスの速さ
  • 対応業務の範囲(現状回復や移転先の選定、インテリアデザインなど)
  • アフターフォローやサポートの充実度

見積もり依頼事の対応やレスポンスのスピードは、移転時の作業に直結します。また、パートナー会社やサービスによって作業範囲が異なるため、必要な作業をすべて対応できるか見積もり段階で確認しておきましょう。

2.競合企業の調査は念入りに

競合企業について調査した上で、自社オフィスを決めることも大切です。ブライダルや人材派遣業をはじめ、オフィスに多くの人が訪問する企業や業界では、オフィスの雰囲気やインテリアが事業に直接影響します。オフィス環境が販売力につながる意識を持ち、競合調査を行いましょう。

近年の傾向では、IT系クリエイティブ企業はファミレス様式のボックス席やフリーアドレスを採用し、風通しの良い社風を実現しています。また、創業間もない企業やスタートアップでは、エントランスや受付に企業イメージを反映させると印象を残せます。

3.採用や広報への影響力を理解する

オフィス移転による採用や広報への影響を理解した上で検討することも大切です。

オフィス移転が採用・広報に影響した例として、訪問看護・リハビリなど在宅医療サービスを手がける「LE.O.VE株式会社」の事例が挙げられます。施工会社のインタビューによれば、バックオフィスとしての本社を移転する際、業界のイメージを打ち破る印象的な環境を作ったことで、面接者の内定率が90%前後までアップしたことを公表しています。

オフィス移転事例

ここで、実際のオフィス移転事例を紹介します。移転目的に合ったオフィス移転により、事業拡大や人員強化といった課題解決が見られた事例は多数あります。自社のオフィス移転を考える際に参考にしてください。

1.採用に役立った事例

オンライン学習プラットフォーム「Schoo(スクー)」を手がける株式会社Schooは、事業拡大への対応を目的としたオフィス移転に伴い、インテリアコーディネイトをソーシャルインテリアへ依頼。人員増強と企業ブランドの反映といった効果を実現しています。

会議室やコミュニケーションスペース用に、移転コストとデザインの両面を満たしたオフィス家具を導入しました。スタッキングチェアを取り入れた会議室は、来客対応からマンツーマンミーティングまで柔軟な使い方が可能です。

コミュニケーションスペースには、書籍をディスプレイできる壁面シェルフやソファといった洗練されたアイテムを設置。社員の交流の場やリフレッシュ空間として機能しています。

「デザインの面とコストの面で条件を満たす魅力的な提案をいだだけたことが決め手となりました。株式会社Schoo デザイン部門 デザイナー 竹下 想 様|サブスク家具導入事例」

2.将来のアップグレードを見据えたオフィス移転事例

株式会社Nateeは、TikTok特価型インフルエンサーマーケティング事業をはじめ、SNSなどを通した新しい広告事業を手がける企業です。人員増加を目的としたオフィス移転のデザイン・施工をソーシャルインテリアへ依頼。予算やコンセプトがないところから、クライアントの意向に併せて、今必要な工事を優先的に行う方向で新オフィスの計画をスタートしました。

入居後に割高な工事や、できない工事を完了することで、長期的なオフィス運営を見越した計画的なオフィス移転が実現。事業成長に伴うオフィス拡大と、状況に合わせた臨機応変な対応が可能な柔軟性の高さをキープしています。

「アップグレードさせていくことから逆算したご提案を頂けたことも印象的でした。 株式会社Natee 人事部 マネージャー 渡邊 敦洋 様|サブスク家具導入事例」

オフィス移転のパートナーならソーシャルインテリア

オフィスの移転は、事業利益だけでなく採用や広報にも影響する一大イベントです。競合他社のオフィス調査など入念に行った上で、立地や空間デザインを決めましょう。オフィス移転の成功を左右するパートナー会社選びでは、連絡時の反応や見積もり内容を比較検討し、慎重に選ぶことが大切です。

ソーシャルインテリアでは、下記のようなオフィス移転に関する幅広い業務をお受けしています。

  • 移転先やオフィス家具選定
  • 家具を含む内装・空間デザイン
  • 現状回復
  • アフターフォロー

約11万種の家具のラインナップから、ニーズやコストに合わせて最適なプランを提案します。おおまかな希望条件の入力のみで見積もり作成も可能ですので、お気軽に相談ください。