応接室のレイアウトで考慮すべき9のポイント|応接家具には何を選ぶ?

応接室は、来客を通す部屋として「会社の顔」になるところです。インテリアやレイアウトにこだわりたいが、「自社にはどのようなレイアウトが適しているのか分からない」という場合も多いのではないでしょうか。

この記事では、応接室のレイアウトを考えるうえで注意したいポイントや注意点、家具の選び方を紹介しています。応接室のレイアウトでお悩みのご担当者様は、ぜひ参考にしてみてください。

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オフィスにおける応接室の重要性

オフィスにおいて、応接室は来客を通しもてなす場です。重要な商談や意思決定の場となることも少なくありません。

  • 取引先との商談
  • 入社希望者の面談
  • 相談者や依頼者との打ち合わせ
  • 新規営業のコンペの場

上記のように、主に重要なシーンで利用されます。

「テーブルと椅子さえあれば事足りる」という考え方もありますが、応接室のレイアウトは、間接的には会社の利益にも関係してくるポイントです。より円滑にビジネスを進めるためにも、デザインやレイアウトには相応にこだわりたいところです。

応接室のレイアウトで考慮したい9のポイント

オフィスのレイアウトは、どのように考えれば良いのでしょうか。

最適なデザインはオフィスによって異なりますが、いくつかおさえておきたい共通のポイントがあります。まずは、レイアウトを検討するうえで基本となる9つのポイントを紹介します。

1. エントランスフロアから出入りできる場所に設置する

基本的に、応接室はオフィスのエントランスか、その付近に設置することが望ましいです。奥まった場所に配置すると来客を無用に歩かせることになりますし、社内の機密情報が目に触れるリスクも高まるからです。来客が多いオフィスだと、部外者の頻繁な出入りは従業員の集中力を削ぐ原因にもなります。

オフィス全体がワンフロアで、その一角を応接室にする場合も入口近くに配置がおすすめ。居室やフロアごと別れている場合、入口に一番近い居室を応接室専用にしてしまっても良いでしょう。

2. 機密情報を扱うワークスペースと距離を取る

ワークスペースと応接室の間にある程度距離を設けましょう。社内の機密情報を来客が耳にすると、情報漏洩の恐れがあります。反対に、一部の役職者だけが知るべき打ち合わせの内容が、他の従業員に知られてしまうことも懸念されます。

情報漏洩対策として物理的に距離を取ることに加え、壁などの防音性能にも注意しましょう。声が反響しやすいオフィスの場合、簡易的なパーテーションだけでは応接室の話し声が筒抜けになることもあるためです。

応接室のために個室を設けることが難しい場合、音漏れが気になる点もあわせて依頼先の会社に相談してみましょう。

3. 応接室までの通路幅はゆったり確保する

入口から応接室に繋がる通路の幅は広めに確保します。通路が狭いと来客に圧迫感を与えるためです。

また、法令の面からもある程度の通路幅が必要となります。建築基準法(施行令第百十九条)では、万が一の際の避難経路を確保する目的で、廊下の幅を以下のとおりに定めています。

【必要な廊下幅】

  • 両側に居室がある廊下の場合:1.6メートル
  • その他の廊下の場合:1.2メートル

※一般的な企業用オフィスの場合

居室に挟まれた廊下などの場合は、最低1.6mの幅を確保しなければなりません。片側にのみ居室があり反対側が壁などの場合は、制限は1.2mです。

こちらは居室の床面積などに応じて基準が異なるため、専門会社と相談しながら進めることをおすすめします。

4. 動線の通路幅は800mm・足元のスペース300~500mmを確保する

応接室に設置する家具を検討するうえで注意しなければならないのが、通路幅と足元のスペースです。ソファやデスクのサイズに対して応接室が小さすぎると、十分なスペースを確保できず圧迫感を与える場合があります。

【応接室内の通路幅】

応接室内の通路幅は、おおむね800mm以上確保すると良いでしょう。正面から見た人体の横幅は、おおむね450mmが標準的といわれているためです。片側通行の場合は800mm確保できれば、窮屈さを感じることなく通行できます。

【足元のスペース】

ソファからテーブルまでの間は、300~500mmほど必要です。足元に窮屈さを感じさせず、テーブルとも遠すぎない距離です。

またオフィス全体の通路幅についてはこちらの記事も参考にしてください。

 

5. 照明・壁紙で明るい空間を演出する

応接室をどのような雰囲気にするかは悩みどころですが、照明や壁紙はホワイト系の色を中心にし、明るい空間にすると失敗しにくくなります。社風や業種によっては、華やかさや高級感が必要となるケースもあります。明るい色を中心に、自社に合ったものを選ぶようにしましょう。

応接室の照明としては、昼白色のものがおすすめです。資料の確認や、タブレットを使用した場合などに手元が見えやすくなります。

6. リラックスできるインテリア・家具を選ぶ

来客がリラックスできるよう、インテリアのデザインや家具の使い心地にもこだわってみてください。たとえば、座り心地のいい椅子やソファは、おもてなしには欠かせません。応接室の雰囲気に合わせたカラーや質感も大切です。

とくに、デスクの使いごこちや座席の座り心地は、面談や打ち合わせの結果にも少なからず影響する部分です。会議や面談が長時間に及ぶケースも多いので、話し合いに集中できるよう実用性を考慮した家具選びが重要になってきます。

7.応接家具の配置はビジネスマナーを押さえて設置する

応接家具を配置する際は、席次を意識して設置することも大切です。来客側も席次には相応に気を遣うため、個性的な配置よりは一般的な並びにすると良いでしょう。

席次は、入口の位置を基準に考えます。たとえば、応接室に入って左側に応接セットが置かれている場合、入口から遠い側が来客用、近い側が社内用の座席となります。ただし、大きな窓が設置されていて景色が一望できる場合などは、正面から景色が見える位置が上座です。

また、応接セットの座席が椅子とソファに別れている場合、複数人がけのソファが来客用です。向きと配置を合わせるように注意してください。

8.インターネット環境を整える

レイアウト以外でも、応接室でインターネットを利用できるよう環境を整えることも大切です。応接室では商談やオンライン会議にインターネットを利用することも多くなります。

Wi-Fiを使えるようにする場合、社内で利用しているものとは別に、来客用のLANを用意しておくことが望ましいです。ワークスペースで利用しているものと同じネットワークにアクセスできると、セキュリティ上のリスクが発生します。来客に不正アクセスするつもりがなくとも、意図せずウィルスに感染した機器を持ち込んでしまう可能性もあるためです。

また、ゲスト用のネットワークには、接続がスムーズにできるよう入力しやすいパスワードを設定しておくことをおすすめします。

9.会社の特色や自社商品を活かす

会社の特色を応接室のデザインに落とし込むことで、来客に対するアピールにできることもあります。

たとえば、ロゴマークなどに利用している印象的なデザインやカラーがある場合、応接室のデザインに反映するのも選択肢になります。そのほか、家具や家電などの製造に携わっているなら、自社製品を置いて体感してもらうことでPRを兼ねることも。

会社の顔である応接室は、外部に会社をアピールする絶好の場です。ぜひ個性を落とし込んだデザインを考えてみましょう。

また外部に会社をアピールする場としてはエントランスについても同様のことがいえます。
エントランスの役割とデザインのポイントについてはこちらの記事をご覧ください。

 

応接室と会議室を兼用スペースにする場合の注意点

会社によっては、スペースの関係で応接室と会議室を兼用にする場合もあります。この場合、いつでも応接室として使えるよう整頓しておくことが大切です。

普段会議で使っている備品を置きっぱなしにすると乱雑で散らかった印象になります。来客対応にふさわしくないため、終了後は外に片付けるようにしましょう。ルールを設けて持ち込める備品を制限したり、すっきりと収納できる収納家具を用意するのも効果的です。

応接室のレイアウト変更における応接家具の選び方

応接室の印象や使い勝手を左右するのが、中に配置する家具です。応接家具を選ぶ際に整理しておきたいポイントを3点まとめました。

1. 使用人数・用途を確認する

最初に「応接室を何人で使用するのか」「会議室と兼用か、専用にするのか」を決めます。これによって、適したレイアウトや候補に入る家具のサイズ・デザインが変わってくるためです。

たとえば、会議室として使う頻度が高いのであれば、家具選びは会議室に合わせ「応接室としても使える」形にまとめるのが無難です。椅子を選ぶ場合なら、ソファではなく応接用に使えるデザインのエグゼクティブチェアなどの導入を検討してみましょう。

2. オフィスに合うデザインを検討する

家具のコーディネートを考える際は、オフィスのデザインに合うよう選ぶことが大切です。単体ではおしゃれなこだわりの家具でも、オフィスに置いてみるとテイストが合わず、浮いて見えるという事態はしばしば起こります。オフィスのデザインは何らかのテーマを立てて決定していることも多いので、全体の雰囲気やコンセプトから逸脱しないよう注意が必要です。

会社のイメージや、オフィスの外観と調和するよう家具選びをしてみてください。

3. 予算に応じて素材を選定する

オフィス用家具は、どのような素材を使っているかによって価格が変わってきます。予算には上限があるので、どの程度の費用をかけられるかで素材を選んでみてください。デスクと椅子の場合、選べる素材とおおむねの価格感は次のとおりです。

【オフィス家具の素材と特徴】

素材対象家具特徴価格感
布(ファブリック)チェア明るくカジュアルな雰囲気のオフィスに合いやすい。カラーバリエーションも豊富で個性的なインテリアにも向く。低~中
本革・合成皮革チェア高級感があり品の良い印象の家具に採用される。椅子の場合、アームレストつきで応接室においても違和感のないタイプが一般的。中(合皮)高(本革)
メッシュチェア通気性にすぐれ蒸れにくい素材。おもに椅子の背面素材として利用される。ランバーサポートがついたものが多く長時間作業向き。
木製テーブルシンプルな角型のデスクならカジュアルからフォーマルまで対応可能。低~高
ガラステーブル固いものを置いた場合に音が気になることも。スマートな印象の応接室に合う。中~高

応接室のレイアウトなら「ソーシャルインテリア」にお任せください!

応接室のレイアウト変更は社内メンバーだけで決定することも可能です。しかし、自社に合った適切なデザインやレイアウトにしたいのであれば、プロのサポートを受けながら進めた方がより効果的な場合もあります。

ソーシャルインテリアは、オフィス空間の構築と課題の解決をミッションとしています。自社の個性と特性を活かし、洗練されつつも使いやすさを重視したレイアウト作りをお手伝いします。

また、当「オフィス家具のサブスクリプションサービス」も提供しており、初期費用を抑えて引っ越し・レイアウト変更が可能です。デザイン・レイアウトでお困りの際は、お気軽に当社にご相談ください。