デスク周りを整理整頓しておくことで、業務効率や生産性はアップします。オフィスをきれいに保つためには、従業員任せにするのではなく、企業側が環境を整えることも大切です。
本記事では、デスク周りで使える収納術、整理整頓をするメリット、企業ができる取り組みについて詳しく解説します。おすすめの収納グッズもまとめているので、従業員のデスクが片付かず困っている担当者の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
オフィスをきれいに保つ!デスク周りで使える整理整頓・収納術
はじめに、簡単に実践できる整理整頓・収納術を6つ紹介します。デスク周りで使えるちょっとしたテクニックや工夫を知っておくだけで、片付けの手間は削減できます。自社の環境に適した方法を見つけ、従業員に周知することで、きれいなオフィスの構築を目指しましょう。
1.デスクの上には作業に必要なものだけ置く
デスクの上には作業に必要なもの、使用頻度の高いものだけを置きましょう。使ったものをそのまま置きっぱなしにすると、乱雑になりやすく、作業スペースも狭くなってしまいます。
たとえば大きなペン立てがあるからといって、すべての文房具をデスク上に置いておく必要はありません。一日に何度も使うメモ帳やペンはデスクの上のペン立てに、週に数回しか使わないテープ・のり・はさみはデスクの引き出しに収納するだけで、デスク周りはすっきりします。
2.物の定位置をデスク以外で決めておく
物の定位置をデスクの上以外で決めておくことで、片付けを習慣化できます。机の上が片付かない理由の1つに、収納スペースを確保できないことが挙げられます。
目についたものを無造作にデスクの引き出しに詰め込んでいくと、すぐに収納スペースがいっぱいになり、入りきらなかったものがデスクの上に溢れるようになるのです。片付けるスペースをあらかじめ用意しておき、使ったら元の場所に戻すことを徹底するだけで、整理整頓は格段に楽になるでしょう。
3.引き出し・ワゴンのなかは細かく仕切る
引き出し・ワゴンに収納するときは、細かく仕切ることで使い勝手が向上します。引き出しが複数段ある場合は、種類ごとに収納する場所を決めておきます。1段目は文房具、2段目はノートパソコン・会社用ミニバッグ・ひざ掛け、3段目は書類といったように分類することで、ものを探す手間が省けます。
また、文房具や書類など片付けたいものによって、最適な収納グッズは異なります。用途に応じて、引き出しトレー・スタンドボックス・ファイルボックスなどから探してみましょう。新しくオフィス家具を購入する場合は、標準で仕切りが付いたタイプを選んでみてもいいかもしれません。
4.デスクの面積を縦に増やしてスペースを有効活用する
書類や文房具は、平積みではなく立てて置くのが基本です。奥行きが狭いデスクの場合は、デスクの面積を縦に増やすことで、立体的にスペースを活用しやすくなります。
たとえば、キーボード・ケーブル・書類がデスクに広がっていると、雑然とした印象となるため、デスクボード・ディスプレイボード・ケーブルボックスなど、隠して収納できるアイテムがおすすめです。高さの調節ができるボードは、適切な姿勢で作業がしやすいため、疲れにくいというメリットもあります。
5.書類の種類・使用頻度ごとに分類する
書類は種類・使用頻度ごとに分類して収納するのがポイントです。分類ごとにファイリングして、背表紙にファイル名を記入することで、探す手間が省けます。使用頻度の高い書類は引き出しの手前側、使用頻度の低い書類は引き出しの奥側にしまっておくと、取り出すときに便利です。
書類がどんどん増えていく場合は、定期的に処分することも重要です。企業として保存期限などのルールを定めておくと、従業員も処分しやすくなるでしょう。
6.終業時にクリアデスクを徹底する
クリアデスクとは、机の上に書類やUSBなどの記憶媒体を放置しない状態です。デスク周りをきれいに保つだけでなく、情報漏洩を防ぐためにも大切な取り組みです。終業時にクリアデスクを徹底するためには、従業員に共通認識をもってもらう必要があります。
クリアデスクとは何か、どうして重要なのか、どのようなルールで運用していくかなどを、従業員に周知したうえで、実施していきましょう。
デスク周りの片付けにおすすめの収納グッズ15選
デスクが狭い、収納スペースが十分に確保できないといった場合には、収納グッズの活用がおすすめです。
デスク周りを片付ける収納グッズには、ボード・ボックス・ホルダー・スタンド・ラックなど、さまざまな種類があります。自社の課題を解決できるアイテムを探して、働きやすい職場環境を整えていきましょう。
1.デスクボード
デスクボードは短い脚の付いた卓上机で、狭い面積を立体的に使うことができる便利グッズです。4本脚の商品が多く、天板は木製・スチール製・ガラス製など、さまざまな素材から選ぶことができます。
天板の上にはパソコンのディスプレイや小物を置き、下の空いたスペースにはキーボードやマウスなどを収納可能。天板が長いタイプを選ぶと、固定電話・ファイル・ペン立てなどを並べることもできます。
2.ディスプレイボード
KING JIM / ディスプレイボード DB-500
PCモニターの上面に取り付ける小物棚をディスプレイボードと呼びます。ねじを使わずに簡単に設置できる手軽さが人気となり、大手文房具メーカーや100円ショップなどから、幅広いアイテムが販売されています。
めがね・スマホ・マウスといった細々したものを置くのに向いています。高さのある場所に置くことになるため、滑り止めの付いたタイプが安心です。滑り止めが付いていない場合は、市販の滑り止めシートをひく方法もあります。
3.モニターアーム
Fellows / プラチナムシリーズ FS モニターアーム ガス式
モニターアームは、デスクの天板を上下から挟みこんで設置するオフィス用品です。モニターを空中に浮かせた状態で使用できるので、デスクの上の作業スペースを確保しやすくなっています。
モニターの角度や向きを自由に調整でき、身体への負担軽減も期待できます。デスクの天板を上下から挟みこめない場合でも、使用状況に合せてスタンドタイプ、ネジで固定するタイプなどを選べます。
4.引き出しトレー(仕切りトレー)
山崎実業 / トレー 伸縮&スライド デスクトレー
引き出しトレーは、文房具などを収納するときに、細かく仕切れるアイテムです。既存の引き出しに合ったサイズを選ぶことで、簡単に整理整頓することができます。プラスチック製品が大半で数百円から手に入ります。
また、仕切りの位置を動かせたり、用途に合わせてトレー自体を伸縮できたりするタイプも販売されています。会社で一括購入する場合は、業務に合わせてカスタマイズしやすいものがおすすめです。
5.ケーブルボックス
山崎実業 / ケーブルボックス ウェブ L ブラウン
ごちゃごちゃしがちなケーブル類をひとまとめに収納したいときは、ケーブルボックスが最適です。ケーブルボックスは箱形の収納グッズで、電源タップごとボックスのなかにしまうことができ、デスクの上がすっきりとした印象となります。
商品にもよりますが、ボックスの上面は平らになっているタイプであれば、スマホなどの一時置き場としても使えます。スタイリッシュなデザインも豊富にあり、おしゃれなオフィスにも設置しやすいアイテムです。
6.ケーブルホルダー
Living Motif cleverline / クレバーライン ケーブルタートル
ケーブルホルダーは、クリップの溝にケーブルを固定することで、デスクの上をきれいに保つアイテムです。ケーブルボックスよりも省スペースで設置できますが、電源タップごと隠すことはできません。
机の上に大きなボックスを置きたくない、机の側面に貼り付けて使いたいといった場合に向いています。ケーブルを固定する方法は、クリップの溝に挟むタイプ、結束バンドなどで巻きつけるタイプの2種類があります。
7.カードスタンド
Living Motif Steinhoeringer Werkstaetten / シュタインヒョーリンガー工房 カードスタンド
カードスタンドは、名刺サイズの紙の一時置き場として利用できます。やることリストや電話の受け取りメモなどを挟みこむのに便利で、インテリアとしても魅力的なアイテムです。
1枚〜数枚の紙をクリップなどで挟むタイプが多いですが、数十枚の紙を収納できる大容量タイプもあります。大容量タイプは付箋やメモ帳置き場として使えます。おしゃれなカードスタンドも豊富にありますが、デスク周りをすっきりさせたいのであれば、シンプルなデザインがおすすめです。
8.収納パネル
Vitra Uten.Silo I / ウーテン シロ I
収納パネルとは、デスクの面積を縦に増やすことができる壁面タイプの収納グッズです。机の上がメモ・付箋・文房具などの小物で溢れてしまう場合に向いています。
オフィスレイアウトによっては、デスク間のパーテンションとしての役割も果たします。パネルの全面に穴が空いているデザインは自由度が高いですが、ものをかけすぎるとごちゃごちゃとした印象になるため注意が必要です。
9.卓上ラック
KOKUYO / デスクシェルフ RESPACE-F
卓上ラックは、パソコン・プリンター・書類ファイルなど、大型アイテムが収納できる卓上机です。卓上ラックを選ぶときは、サイズやデザインに加えて、耐荷重を確認するのがポイントです。
「プリンターを置きたい」など用途がはっきりとしているときは、プリンター専用の卓上ラックにすると安心です。大型アイテムを高い位置に置く場合は、地震などに備えて安全面に注意する必要があります。「有事の際にも落ちないようにロックをかけておく」といった、運用ルールを決めておきましょう。
10.デスクオーガナイザー
TOWER Four Tiered Desk Organizer
デスクオーガナイザーとは、多機能型のペン立てです。ペンだけでなく、テープ・のり・はさみなどの文房具、付箋やメモ帳など仕事に必要なものをひとまとめに収納できます。大容量のデスクオーガナイザーであれば、A4のファイルやちょっとした冊子をしまうことも可能。
文房具を頻繁に使う仕事であれば便利なアイテムですが、大きすぎると机の上の作業スペースが狭くなってしまうケースがあります。デスクの大きさに合わせて、最適なサイズを選ぶことが大切です。
11.スタンドボックス
Fellows / バンカーズボックス 収納
書類を立てて収納したいのであれば、スタンドボックスが便利です。卓上向きで、書類の取り出しやすさにこだわったデザインが特徴です。一般的には、ななめにカットされた方を手前側にして使います。
来客時などは、スタンドボックスを反対側にすることで背表紙まで隠すことができ、機密性を保持することも可能です。デスクのスペースに余裕があれば、複数のスタンドボックスを並べて使う方法もあります。
12.ファイルボックス
Living Motif G.Ryder / ジー・ライダー ファイルボックス
ファイルボックスとは、書類を引き出しにしまうときに重宝するアイテムです。書類の種類・使用頻度ごとにファイルボックスにまとめておくことで、探す手間が削減できます。引き出し用のファイルボックスはA4の横サイズがおすすめ。引き出しから取り出して使いたい場合は、取っ手が付いているタイプが便利です。
ファイルボックスは書類以外の収納にも使えます。たとえば、業務ごとによく使う書類・PC周辺機器・文房具をひとまとめにしておくと、ボックスごと机の上に取り出して、すぐに業務に取りかかることができます。
13.チェアハンガー
KOKUYO / Monet専用ハンガー ※対応しているデスクの詳細についてはお問い合わせください。
チェアハンガーは、オフィスチェアの背もたれの上に取り付けるハンガーです。スーツの上着や防寒着をかけておくことができるので、衣類の収納場所として使えます。「椅子に上着をかけておきたいけれど、背が足りなくて床に触れてしまう」といった場合に、便利なグッズです。
背もたれの部分にひっかけて固定するため、椅子によっては跡が残ってしまうことがあります。クッションタイプの椅子は固定しやすいですが、レザーやメッシュ素材は合わない可能性もあるため、商品の仕様をしっかりとチェックしましょう。
14.カバンフック
Living Motif / clipa クリッパ バックハンガー
カバンフックとは、デスクに小さなフックを取り付けて、カバンをぶら下げておくアイテムです。カバンを床や机の上に置く必要がないので、スペースに余裕が生まれます。カバンを直置きしたくないというニーズにもマッチしており、デザインも豊富にあります。
簡単に持ち運びができるフックは、耐荷重が小さいので注意も必要です。ぶら下げるカバンの重さを事前にはっきりさせておくと、最適な商品が選びやすくなります。
15.ドリンクホルダー
紙コップやペットボトルの飲み物を収納できるドリンクホルダーには、机の上に直接置くタイプ、机の角にひっかけて使うタイプなどがあります。ドリンクホルダーを使うことで、デスク周りがすっきりすることはもちろん、「手が触れて飲み物がこぼれてしまう」というリスクを軽減することができます。
オフィスに統一感を出したいのであれば、同じデザインのドリンクホルダーを企業で一括購入するのがおすすめです。
デスク周りの収納を充実させると?整理整頓をするメリット
仕事ができる人の多くに、「デスク周りがきれいに整理整頓されている」という共通点があります。デスクがすっきりしていることは、従業員・企業の双方にとって好ましいことで、さまざまなメリットがあります。
ここでは、整理整頓をすることによるメリットを4つ紹介します。
1.集中力・業務効率が上がる
デスク周りが整理整頓されていると、目の前の仕事に集中しやすくなります。余計な書類や関係ない小物が置かれていると、つい気が散ってしまうことがあるかもしれません。集中しているつもりでも、視界に関係ないものが入ってくると、業務効率は下がりやすくなります。
デスクを整理整頓することは、オフィスをきれいに保てるだけでなく、集中力・業務効率アップにも効果的です。
2.物を探す時間を節約できる
仕事をしていると、「片付けたはずの場所に書類が入っていない」「今すぐ使いたいのに文房具が見つからない」といったことが少なからずあります。1回あたりの探す時間は5分程度でも、1日に何度も探し物をしたり、探し物のたびに作業を中断したりするのは非効率です。さらに、見つからないからといって、周りの人を巻き込んで探してしまうと、オフィス全体の生産性低下につながります。
整理整頓を心がけて、物を探す時間を節約することは、業務の無駄を省くことに直結します。
3.書類や事務用品の紛失リスクを減らす
デスクが雑然としていると、書類や事務用品の紛失リスクが増加します。書類を紛失してしまうと、その後の手続きがスムーズに行えず、取引先に迷惑をかけることがあるかもしれません。事務用品が見つからないからといって、すぐに新しいものを購入することは、企業にとって無駄な出費となります。
どこに何が片付けてあるかをしっかりと把握しておくことで、紛失のリスクを軽減することができます。
4.情報漏洩を防止する
企業にとって情報漏洩はもっとも防ぐべき事態の1つです。社内の情報セキュリティを高めるためには、デスク周りの整理整頓が欠かせません。デスクの上が散らかっていると、書類が紛れ込みやすくなり、紛失のリスクが上がります。また、USBなどが机の上に放置された状態で、来客を迎え入れるのも危険です。
書類や記憶媒体の管理方法については、社内ルールを設けて、徹底することが重要です。
オフィス・デスクをきれいに保つために企業ができる取り組み
整理整頓を従業員任せにするのではなく、企業が積極的に環境づくりに取り組むことも大切です。オフィス全体の課題を把握して、積極的なアプローチを行うことで、オフィスやデスクをきれいに保ちやすくなります。
1.書類や名刺の管理をペーパーレス化
ペーパーレス化を推進することで、デスク周りの書類を減らし、片付けの手間を削減することができます。ペーパーレス化を行うときは、すべての書類を電子化するのではなく、取捨選択する必要があります。
たとえば、「使用頻度は低いが長期間の保存が必要な書類」「チームで共有しておきたい名刺」「仕様変更が多い製品マニュアル」などはペーパーレス化が向いています。業務を洗い出して、ペーパーレス化が向いているものから少しずつ移行していくのがおすすめです。
2.タスクの管理・依頼はITツールを活用
タスクの管理・依頼はITツールを活用することで、業務を最適化できます。たとえば、「取り次いだ電話はチャットで報告する」「勤怠管理ツールで残業の申請を行う」といった運用に変更するだけでも、メモ・付箋・申請書などを使う必要がなくなります。
ITツールを導入するためにはコストがかかりますが、うまく活用することでオフィス環境を整えて、業務効率のアップも実現できます。
3.事務用品・消耗品は社内で一括管理
事務用品・消耗品を個人で管理している場合は、社内で一括管理することを検討してみましょう。一括管理することで、個人デスクのスペースに空きが生まれて、整理整頓がしやすくなります。
また、一括管理を行う場合は、担当者を決めておくとスムーズに運用できます。担当者が定期的に共有スペースの事務用品・消耗品の使用状況をチェックすることで、在庫管理の効率化にもつながります。
4.経費の精算ルールを明確化
業務に必要な物品を購入する費用は、業務費として会社が負担するのが原則です。負担範囲は会社側で自由に決めることができますが、従業員の個人負担が増えるとモチベーション低下につながりかねません。
不要なトラブルを避けるためにも、必要な収納グッズは会社でまとめて購入するのがおすすめです。ただし、従業員が個別に収納グッズを購入することもあるため、経費申請の基準やルールを明確にしておくと良いでしょう。
5.オフィスレイアウト・オフィス家具を変更
思い切ってオフィスレイアウト・オフィス家具を変更するのも、オフィスをきれいに保つための有効な方法です。従業員が増えたり、収納スペースが足りなくなったりしているオフィスは、レイアウトや家具が現状に合っていない可能性があります。
テレワークやWeb会議の増加に伴い、働き方も変化しています。企業には、多様な働き方が実現できるオフィス環境の整備が求められています。
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デスク周りを整理整頓することは、生産性の向上、情報漏洩の防止など、さまざまなメリットがあります。オフィスをきれいに保つためには、企業側から積極的に働きかけることも重要です。
ソーシャルインテリアでは、オフィス空間の構築・課題解決をトータルでサポートしています。新品家具・家電のサブスクリプションサービスをはじめ、オフィスの整理整頓に関するご相談も承っております。まずは下記より、お気軽にお問い合わせくださいませ。