ニューノーマル時代のオフィスに求められる要素とは?

ニューノーマル時代の到来により、オフィスの在り方を見直し、リニューアルや移転を検討する企業が増えています。

この記事では、オフィスの在り方が見直されている背景やニューノーマルな時代に求められるオフィスの要素を解説します。新しい時代に適応した機能を取り入れて、働きやすいオフィスの構築を目指しましょう。

ニューノーマルとは?

ニューノーマル(New Normal)は、「新しい状態」を意味する言葉です。一般的には、従来の常識に変わって新しい常識が定着する状態を示します。

世の中の常識を変えるような重大な出来事が起きるたびに、生活様式や働き方にも大きな変化がもたらされ、新しい状態へと移行してきました。具体的には、1990年代の急速なデジタル化、2008年のリーマンショック、2020年のコロナ禍などです。

オフィスの在り方が見直されている背景

2020年のコロナ禍以降、オフィスの在り方が見直されている背景として、次の理由が挙げられます。

  1. リモートワークの普及によるオフィス出勤者の減少
  2. オフィス規模や役割を見直す企業の増加
  3. ナレッジワーカーの需要の高まり

ニューノーマル時代に合わせてオフィスの機能を見直すことは大切ですが、オフィスの必要性が完全になくなったわけではありません。「従業員が働く場所」ではなく、「新たな価値を創出する場所」と位置付けることで、これからのオフィスの姿がイメージしやすくなります。

1. リモートワークの普及によるオフィス出勤者の減少

新型コロナウイルス拡大が発端となり、多くの企業がリモートワークやフレックス勤務などの制度を導入しました。当時は、緊急事態宣言により強制的に新しいワークスタイルへ移行しましたが、感染が落ち着いてからもリモートワークやフレックス勤務は当たり前の働き方として社会に定着しています。

リモートワークの普及により、オフィス出勤者が減少したことで、オフィス空間の在り方を見直す企業は増加傾向にあります。また、オンラインミーティングやWeb面談など、新しい働き方に合わせたオフィスのデザインも求められています。

2. オフィス規模や役割を見直す企業の増加

働き方の変化によって、オフィスの規模や役割を見直す企業も増えています。従来は、すべての従業員がオフィスに出社していましたが、リモートワークの普及によりオフィス出勤者が減ったことで、座席数の最適化が進んでいます。

オフィススペースの縮小はコストカットに直結する一方で、コミュニケーション不足になりやすいといった課題もあります。とくに、リモートワークが中心となる組織では、企業の主体的な取り組みが欠かせません。気軽に雑談できるICTツールを導入したり、従業員同士の交流を促すイベントを企画したりするなど、コミュニケーションを活性化するための工夫が必要です。

3. ナレッジワーカーの需要の高まり

ニューノーマル時代においては、ナレッジワーカーの需要が高まっています。ナレッジワーカーとは、独創的なサービスや高い付加価値を生み出す知識労働者のことです。

新たなサービスや価値が次々と生まれている現代では、デザイナーやITエンジニアのようなクリエイティブな仕事だけでなく、営業や企画、サポートなど幅広い職種で、ひらめきやイノベーションが求められています。

オフィス空間を見直すことで、ナレッジワーカー同士の偶発的なコミュニケーションや新たな交流が生まれやすくなり、企業の成長や発展に貢献できます。

ニューノーマル時代に求められるオフィスの5つの要素

つづいては、ニューノーマル時代に求められるオフィスの要素として、次の5つを紹介します。

  1. 効率性
  2. 快適性
  3. 創造性
  4. 安心・安全
  5. 多様な働き方が選択できる環境

それぞれ詳しくみていきましょう。

1. 効率性

ニューノーマル時代の企業として成長していくためには、従業員1人ひとりの作業効率を向上させることが大切です。

自宅やカフェ、サテライトオフィスから働けるリモートワークは、通勤時間が削減でき、従業員の心身の負担軽減につながります。働く場所で作業効率が変わらないよう、ワークフローの見直しやペーパーレス化の推進、ICTツールの導入などを幅広く検討していきましょう。

リモートワークにはさまざまなメリットがありますが、すべての業務に適しているわけではありません。専門性の高い業務や高性能な機材を扱う仕事は、作業環境の整ったオフィスを用意する必要があります。

2. 快適性

オフィスの快適性によって、従業員のモチベーションやエンゲージメントは変わります。オフィスをリニューアルする際は、誰もが働きやすい環境を整備しなければなりません。快適なオフィスの代表的な特徴は、次のとおりです。

  • 気分転換できるリフレッシュスペースがある
  • レイアウトに圧迫感がない
  • 移動しやすい動線が確保できている
  • 疲労がたまりにくいオフィス家具を採用している など

現状の課題を把握し、解決策を講じることで、生産性の向上やコミュニケーションの活性化も期待できるでしょう。

3. 創造性

新しいワークスタイルに適応するには、従業員が創造性を発揮できる環境の構築が必要不可欠です。従来のオフィスは、「作業する場」としての役割が中心でしたが、ニューノーマル時代は「クリエイティブ空間」としての要素が重視されます。

動線をわざと絡ませたり、フリーアドレス席や雑談向けのカフェスペースを設置することで、偶発的なコミュニケーションが生まれやすくなります。

また、創造性を発揮するには、集中して作業できる空間を用意するのも効果的です。1人用の集中スペースや少人数用の個室ブースを用意することで、業務内容に合わせて柔軟に働けます。

4. 安心・安全

オフィスをデザインする際は、従業員の健康と安全に配慮する義務があります。オフィスの省スペース化によるコスト削減を考えているときも、安心や安全に関わる部分はしっかりと予算を確保し、対策を行わなければなりません。

具体的には次の4種類のリスクへの対策が求められます。

人的リスク企業に所属する人たちの身体に関するリスク
物理的リスク企業が所有するモノに関するリスク
情報リスク情報漏洩に関するリスク
自然災害リスク地震・大雨・暴風などの災害に関するリスク

たとえば、悪意ある人がオフィス内に侵入できてしまうと、従業員がケガを負ったり、備品が破壊されたり、データが流出したりする可能性が高まります。セキュリティレベルに応じたゾーニングやセキュリティシステムの導入、入退室の管理強化など、オフィスに必要な対策を確実に行うことが大切です。

また、地震や台風が多い日本では自然災害が発生した際に、オフィス内外の従業員の安否確認が円滑にできるようなシステムの導入も欠かせません。水・食料・衛生用品などの備蓄があると、災害発生時も落ち着いて対処しやすくなります。

5. 多様な働き方が選択できる環境

ニューノーマル時代のオフィスには、多様な働き方が選択できる環境の整備が求められています。近年では、ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)を導入する企業も増えています。ABWとは、業務内容に合わせて働く場所や時間を自由に選択できるワークスタイルのことです。

多様なワークスタイルの人が連携して働くためには、ICTツールの導入が効果的です。自宅やサテライトオフィスでのリモートワーク、時短勤務、フレックスタイム制など、場所や時間にとらわれない働き方が広がるほど、「誰がどこで何をしているのか」が把握しづらくなります。

従業員がお互いの状況を気軽に確認できるICTツールがあれば、作業効率を下げることなく、多様な働き方が実現できます。

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オフィスの規模や役割、機能を見直すことで、ニューノーマル時代に適応したオフィス空間がデザインしやすくなります。「出社する従業員が減少した」「ワークスタイルとオフィスの機能にズレが生じてきた」という方は、ソーシャルインテリアにご相談ください。

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