「オフィスレイアウトを手軽に変更したい」「視線を遮るための間仕切りがほしい」など、空間デザインの見直しを検討しているなら、パーテーションの活用がおすすめです。パーテーションとは空間を仕切るためのアイテムで、取り入れることでオフィスの利便性が向上します。
パーテーションにはさまざまな種類があるため、高さと素材から最適なものを選ぶことが大切です。この記事では、種類ごとのパーテーションの特徴や向いているシーンを解説します。
目次
パーテーションの種類①高さ(設置方法)
パーテーションは、高さによって「ローパーテーション」「ハイパーテーション」の2種類に分けられます。ローパーテーションは設置工事が不要な「置き型」、ハイパーテーションは設置工事を必要とする「施工型」に分類されます。
1. ローパーテーション(置き型)
ローパーテーションは、天井まで高さがない間仕切りです。デスク周りに設置するときは高さ1,200mm程度、簡易的なスペースを確保したいときは高さ1,600mm程度、視線を完全に遮りたいときは高さ2,100mm程度が目安です。
設置工事が不要となるため、レイアウトの変更が多いオフィスに向いています。ローパーテーションは、さらに「自立型」「卓上型」「可動型」に細分化できます。それぞれの特徴と使用が向いているシーンを見ていきましょう。
1-1. 自立型
安定感のある脚がついているタイプで、据え置き型と呼ばれることもあります。デスクとデスクの間に設置したり、簡易的なミーティングスペースを作ったりするなど、さまざまなシーンで活躍します。ただし、脚にキャスターはついておらず、重量があるものはレイアウト変更や移動には不向きです。
1-2. 卓上型
机の上に設置できるタイプで、飛沫感染防止の観点からも注目されています。執務スペースだけでなく、カフェスペースや受付窓口などで採用されることが多いパーテーションです。手軽に設置できますが、スペースが狭いと窮屈な印象を与えてしまう可能性があります。圧迫感が気になるときは、透明・半透明の素材を選ぶなど、工夫してみましょう。
1-3.可動型
脚にキャスターがついたタイプで、可動性に優れています。「来客時のみミーティングできる空間を作りたい」など、限られたオフィススペースを有効活用したいときに向いています。可動型では、2枚以上のパネルが連結された折りたたみタイプも人気です。折りたたんで収納することで省スペース化を実現し、コの字型やL字型をはじめ、用途に合わせて自由にレイアウトが変更できます。
2. ハイパーテーション(施工型)
ハイパーテーションは、床から天井までの高さがある間仕切りです。機密性や防音性を重視したい場合は、ハイパーテーションが向いています。ハイパーテーションを採用することでオフィス内に独立した空間が作れますが、基本的には専門業者による工事が必要です。
ハイパーテーションは、大きく「欄間オープン型」「欄間クローズ型」に分けられます。
1-1. 欄間オープン型
欄間とは、和室などの天井近くに設けられた開口部のことで、日本の伝統的な建築様式の1つです。パーテーションにおける欄間オープン型は、天井まで完全に塞がれておらず、空気の通り道があるタイプを指します。
フレームは天井まで設置されていますが、パーテーションと天井の間が開いているため、温湿度が適切に保ちやすい特徴があります。また、欄間部分から照明が届きやすいのもメリットで、閉塞感を緩和することも可能。ただし、機密性や防音性を重視したい場合は、次に紹介する欄間クローズ型のほうが向いています。
1-2. 欄間クローズ型
欄間クローズ型では、欄間を塞いでパーテーションを設置します。一見すると壁のように見えるタイプです。開口部がないため機密性や防音性に優れており、高いセキュリティが求められる応接室や来客用スペースなどに向いています。
完全に独立したスペースが設置できますが、欄間クローズ型では空調や照明、消防設備の見直しが必要となる可能性が高くなります。法律的な規制があることから、高さのあるパーテーションを設置するときは、欄間オープン型・欄間クローズ型に関わらず、設備面での影響を事前に確認することが重要です。
パーテーションの種類②素材
パーテーションは使用されている素材によって、デザインや機能性が異なります。ここでは、代表的な素材を5つ紹介します。
1. スチール(フレーム素材)
フレームにスチールを採用したパーテーションは、洗練された空間に仕上げたいときにおすすめです。すっきりとした見た目が特徴で、耐久性や防音性、耐火性に優れています。パーテーションの定番素材となっており、高さやデザインも豊富です。
デメリットとしては、重量があるため簡単に移動させられない点が挙げられます。また、アルミと比べると価格も高めです。ほとんど動かすことがない自立型のローパーテーションや、施工型のハイパーテーションと相性のよい素材となっています。
2. アルミ(フレーム素材)
アルミのフレームを使ったパーテーションは、移動のしやすさを重視したいときに向いています。アルミはスチールと比べると軽く、設置や移動が簡単に行えるため、可動型パーテーションなどで多く採用されています。
比較的安価で設置できることから、ハイパーテーションでも人気の素材ですが、防音性や断熱性は高くありません。耐火性もスチールのほうが優れていますが、アルミでも不燃認定を取得したアイテムであれば、工場や倉庫、喫煙ルームなどに設置することも可能です。
3. ガラスパネル(パネル素材/表面材)
パネルや表面材にガラスを用いたパーテーションで、開放感とデザイン性の高さが魅力です。先ほど紹介したスチールやアルミのフレームに、ガラスパネルを組み合わせることで、おしゃれで広々とした空間に仕上がります。
すべてをガラスパネルにするのではなく、部分的に取り入れる方法もおすすめです。たとえば、パーテーションの欄間部分をガラスにすることで、機密性と防音性を維持しながら明るく開放的な空間が演出できます。強化ガラスにすることもできますが、ガラス製である以上、ヒビが入ったり割れてしまったりするリスクはあります。
4. クロス・布(表面材)
クロスや布は、ローパーテーションで採用されることの多い表面材です。織り目やカラーのバリエーションが豊富なので、オフィスの雰囲気に合わせてアイテムが選べます。空間を仕切るだけでなく、メモや掲示物を貼り付ける付箋ボードやピンナップボードとして使うことも可能です。
軽量タイプが多く設置や撤去も簡単ですが、耐久性は高くありません。また、油や水の汚れに弱く、ニオイも付きやすいため、飲食ができるスペースの設置には不向きです。
5. プリントシート(表面材)
プリントシートは、模様を印刷した表面材で、オフィスでは木目調のデザインが人気です。ベージュ系の木目柄は明るくナチュラルな印象に、ブラウン系の木目柄は落ち着いた重厚感のある雰囲気を演出できます。
コーポレートカラーをワンポイントとして取り入れたり、観葉植物の代わりにグリーンを印刷したり、自由度の高いデザインも可能です。抗菌・防汚加工が施されているパーテーションであれば、お手入れの手間も削減できます。
パーテーションの導入なら「ソーシャルインテリア」にご相談ください
パーテーションは、高さや素材によって使い勝手が異なります。空間をどのように仕切りたいのか考えるのはもちろん、移動の予定や工事の可否なども検討しながら、選んでいきましょう。
ソーシャルインテリアでは、今回ご紹介したパーテーションから、ボックスタイプの個室ブースまで幅広いアイテムを取り扱っております。空調や照明、消防設備の見直しを含めたオフィス空間全体のご提案も可能です。パーテーションの導入をトータルでサポートいたしますので、まずはお気軽にご相談ください。