オフィスの騒音対策「防音ブース」の選び方|Web会議や個人作業に集中できる!

Web会議やウェビナーの普及に伴って、オフィスにおける防音ブースのニーズは高まっています。騒音対策として導入されることの多い防音ブースですが、使い方次第で生産性向上や従業員のストレス軽減といった効果も期待できます。

この記事では、防音ブースの種類や選び方を解説します。防音ブースを効果的に使うためのポイントもまとめているので、ぜひ参考にしてください。

防音ブースとは?

防音ブースとは、外部からの音を遮断し、内部からの音漏れを防げる設備です。電話ボックスのような箱型のものが多く、遮音材や吸音材によって、音を遮断・吸収することができます。

防音ブースは、用途によってWeb会議ブースや集中ブース、個室ブースと呼ばれることもあります。1〜4名用のコンパクトなブースが大半ですが、コンセント・デスク・椅子などが内部に備わっており、業務を円滑に行えます。

1.防音ブースが活躍するシーン

防音ブースは、Web会議だけでなく大事な電話や集中したい個人作業など、さまざまなシーンで活躍します。たとえば、執務スペースにある自席でWeb会議や電話をすると、話し声が気になって、周囲の人の生産性が低下する恐れがあります。また、社内の会話がWeb会議の相手に聞かれてしまうリスクも考える必要があるでしょう。

急ぎの仕事や機密情報を扱う業務にも、防音ブースがあると便利。周囲の雑音や視線を遮る防音ブースを利用することで、集中して作業に取り組みやすくなり、業務効率も上がります。

2.防音と吸音・遮音の違い

防音・吸音・遮音には、次の違いがあります。

防音吸音と遮音を組み合わせた総合的な方法
吸音細かな穴が開いている吸音材などで音の反射を防ぎ、室内からの音漏れを軽減する方法
遮音石膏ボードやコンクリートなどの遮音材によって音を遮り、外部に突き抜けるのを防ぐ方法

吸音と遮音は、「音を防ぐ」という目的は同じですが、それぞれ使用する素材や手段が異なります。防音性能を高めるためには、吸音対策と遮音対策の両方を行う必要があります。

防音ブースの種類

防音ブースには、次の3種類があります。

  1. オープンタイプ
  2. セミクローズドタイプ
  3. クローズドタイプ

それぞれの特徴、メリット・デメリットをみていきましょう。

1.オープンタイプ

天井や壁の一部が遮られていないオープンタイプは、簡易的な防音ブースを設置したいときに好適。コールセンターでの導入実績も多いタイプで、雑音や視線を適度に遮ることができます。他の種類と比べて導入コストが抑えられる点も、オープンタイプのメリットです。

ただし、防音性能は高くないため、Web会議を行う場合は、イヤホンマイクやヘッドセットがあると安心です。

2.セミクローズドタイプ

壁は4面とも囲われており、天井だけがオープンになっているブースをセミクローズドタイプといいます。オープンタイプよりも防音性能が高く、個室のような感覚で使用できます。天井が開いていることで、オフィスの照明や空調が届きやすく、快適な環境で働けます。完全個室ではないので、消防法の申請が不要となる点も、セミクローズドタイプのメリットです。

ただし、設置場所や周囲の状況によっては雑音が気になる可能性もあります。

3.クローズドタイプ

壁・天井・床のすべてが囲われたクローズドタイプは、高い防音性能を求めるときに向いています。「重要な商談もWeb会議で行っている」「機密情報を扱う業務が多い」といったオフィスには、クローズドタイプがおすすめです。

しかし、照明や空調などの機能がブースに備わっているため、価格は高くなる傾向があります。

オフィスの防音ブースの選び方

ニーズの高まりを背景に、多様な防音ブースが市場に流通しています。オフィスの防音ブースを選ぶときは、次の4点を意識しましょう。

  1. 設置できる場所を確認する
  2. 必要な防音性能を確認する
  3. 使用する用途や人数を想定する
  4. デスク・椅子の使い心地を試してみる

業務に合ったブースを導入することで、従業員の働き方やオフィスの雰囲気は大きく変わります。

1.設置できる場所を確認する

防音ブースは、利用者がアクセスしやすい場所に設置しましょう。オープンタイプやセミクローズドタイプの場合は、できるだけ静かな場所に設置すると業務に集中しやすくなります。また、オフィスの天井の高さが低いと設置できないブースもあるため、あらかじめ必要な天井高を確認しておくことが重要です。

他にも、次の場所には防音ブースを設置することができません。

  • 消火装置・消火器・防災シャッター・防煙垂壁の使用に影響する場所
  • 避難の導線や避難誘導灯に影響する場所
  • スプリンクラーの近く

地震や火事が発生した際、避難の妨げにならないよう、消防法に配慮した場所への設置を心がけましょう。

2.必要な防音性能を確認する

オフィスの騒音レベルを把握することで、「どれくらいの防音性能が必要か」がわかります。下記は、一般的な騒音レベルと感じ方の目安をまとめたものです。

騒音値(db)感じ方の目安音の具体例
90dbきわめてうるさい騒々しい工場の中
70dbうるさい騒がしい事務所の中
50db普通静かな事務所
20db静か木の葉のふれあう音

参照: 騒音調査・測定・解析のソーチョー「騒音値の基準と目安

オフィスの騒音レベルが50db程度であれば、執務スペースでも音を気にせず作業を行うことができます。70dbになると、大きな声でなければ会話ができないほどの騒音レベルとなるため、-20㏈以上の防音効果があるブースが必要です。騒音レベルは、曜日や時間ごとに測定すると、ピークとミニマムが把握しやすくなります。

3.使用する用途や人数を想定する

防音ブースを選ぶときは、用途や人数を具体的にイメージすることで、製品の絞り込みができます。従来は1名用の防音ブースが主流でしたが、ミーティングスペースとして活用されるケースも増えており、2名用や4名用の需要も増加傾向にあります。

人数用途
1名用Web会議個人作業
2名用Web会議1on1ミーティング
4名用Web会議
社内外の打ち合わせ

防音ブースにおいては、大は小を兼ねるため、2名用・4名用を1人で使うことも可能です。少人数で気軽に打ち合わせをしたいとき、個人面談が立て込む期末の時期などは、防音ブースを設置しておくとミーティングスペースとして役立ちます。

4.デスク・椅子の使い心地を試してみる

デスク・椅子の使い心地にこだわることで、防音ブースの使い勝手は変わります。書類を持ち込んでの個人作業を想定している場合は、デスクが広いと仕事が捗るでしょう。また、椅子の素材も重要。適度なクッション性があり、背もたれに寄りかかれる設計になっていれば、体への負担も軽減できます。

実際にデスク・椅子の使い心地を試してみて、疲れにくいものや掃除がしやすいものを選びましょう。

防音ブースを効果的に使うためのポイント

防音ブースを効果的に使うためには、次の2点に注意する必要があります。

  1. 使用ルール・マナーを徹底する
  2. 暑さ・寒さの対策を行う

利用者にヒアリングを行い、必要に応じて運用を見直しながら、効果的な活用を目指しましょう。

1.使用ルール・マナーを徹底する

使用ルール・マナーが定められていないと、「1人が長時間占有していて使えない」「食べ物の臭いが気になって集中できない」といったトラブルが生じやすくなります。防音ブースを導入する際は、次のような使用ルール・マナーを設定します。

  • 1回の利用は最大3時間まで
  • 私物を置いたまま10分以上席を外さない
  • 食べ物の持ち込み禁止(※飲み物は可)

これらの利用ルール・マナーはあくまで一例です。オフィスの雰囲気や利用状況に合わせて、自社に適した使用ルール・マナーを定め、周知徹底を図りましょう。

2.暑さ・寒さの対策を行う

壁や天井が囲われているという性質上、どうしても防音ブース内は熱がこもったり、空調が効きすぎてしまったりします。そのような状態を放置しておくと、業務効率が落ちるだけでなく、社員が体調を崩してしまうこともあるため、適切な対策を講じる必要があります。

対策としては、扇風機やサーキュレーターの導入、定期的な換気が効果的です。また、陽の当たりづらい場所に設置したり、天井が開いているセミクローズドタイプにするのも有効です。

防音ブースならサブスクの活用が便利!

さまざまなメリットがある防音ブースですが、コストがネックとなり導入に踏み切れない企業も多いのではないでしょうか。実際に、機能性やデザイン性に優れた製品は、メーカー標準価格が100万円を超えるものも少なくありません。

「初期費用を抑えたい」「トライアルで使用してみたい」といった場合には、サブスクの活用が便利です。ソーシャルインテリアでは、月額2万円台から防音ブースが導入でき、気に入った製品はそのまま買取できます。取り扱いの種類も豊富にあるので、用途や使用人数に合わせて最適な防音ブースが選べます。

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防音ブースの導入なら「ソーシャルインテリア」にお任せください

防音ブースを導入することで、「オフィスがうるさくて集中できない」「慢性的に会議室が不足している」といった課題を解決できます。

防音ブースは大がかりな工事が必要なく、比較的簡単に導入できますが、設置場所や付属設備によって快適性が変わってきます。ソーシャルインテリアでは、お客様の用途や希望の価格帯に合わせて、最適な防音ブースをご提案します。オフィス空間にマッチする防音ブースの導入をサポートいたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。