オフィスグリーンを取り入れると、ストレス緩和や空間の雰囲気が良くなるなど、様々なメリットがあるといわれています。そのため、多くの企業がオフィスに観葉植物やフェイクグリーンを導入しています。
しかし、オフィスグリーンを取り入れたいと思っても、手入れの方法がわからなかったり、どんな植物を選べばよいのか悩んだりする方も多いでしょう。
この記事では、観葉植物とフェイクグリーンの選び方とそれぞれのメリットやデメリットを解説します。オフィスグリーンの導入を検討している方は是非参考にしてみてください。
目次
オフィスにグリーンを取り入れる4つのメリット
オフィス緑化の利点を理解しておくと、どのようなオフィスグリーンを取り入れるべきかどうかがわかるようになります。はじめに、オフィスに植物を取り入れることで得られるメリットをご紹介します。
ストレスを緩和し癒しを与える
オフィスグリーンを取り入れることで、従業員のストレス緩和が期待できます。
植物は人の心に良い影響を与えるという調査結果が複数あります。東京大学大学院農学生命科学研究科の研究チームで実施された調査によると、緑が見える環境は、生活満足度やストレス緩和などの効果があることが分かりました。
参考 『窓から見える緑がコロナストレスを緩和、東大研究チームの都民調査』
こうした植物の効果はオフィス環境にも応用でき、最近ではオフィスに自然要素を取り入れる「バイオフィリックデザイン」が注目されています。バイオフィリックデザインとは、バイオフィリア(自然を好み繋がろうとする本能的な欲求)を満たしたデザインのことです。
休憩室や作業スペースにグリーンを取り入れれば、従業員に安らぎを与え、集中力や業務効率アップにもつながるでしょう。

空気環境を整える
植物(オフィスグリーン)は、シックハウス症候群(※1)などを引き起こす空気中の有害物質を吸収し、空気を浄化する効果があります。また、きれいな空気とともに水分も発するため、乾燥したオフィス環境の改善にも役立ちます。
オフィス緑化に取り組むことで、職場内の空気を綺麗にし、従業員が働きやすい環境に保つことができるのです。
※1 シックハウス症候群…建材等から発生する化学物質等による室内空気汚染などを指す
おしゃれなオフィスで企業イメージを高める
オフィスグリーンは社員だけでなく、来訪者にも心地よい印象を与えます。植物にはリラックス効果があるため、来訪者の緊張もほぐれやすく、スムーズな会話も後押ししてくれるでしょう。緑を上手に利用し、おしゃれなオフィスに仕上げることで、企業イメージの向上にも寄与することができます。
また、グリーンを取り入れてオフィス環境にこだわれば、他社との差別化になり企業ブランディングにもつながります。ホームページやパンフレットなどで、グリーンが活かされたオフィス風景をPRして、広報や採用活動にも効果を発揮させましょう。
コミュニケーションの活発化
オフィス緑化に取り組むことにより、リラックスして人間関係を円滑にする効果も期待できます。
千葉大学大学院の岩崎寛教授らによる実証研究(2015年)では、実際のオフィス執務席に植物を配置することで、勤務者の会話を増加させる効果が確認されています。また、それに伴ってモチベーションが高まり、疲労の軽減にもつながる可能性が示唆されています。
参照 岩崎 寛(千葉大学大学院園芸学研究科)、菊池 典子、大塚 芳嵩、山田 隆介、中村 勝 「オフィスにおける植物の設置が勤務者の心理に及ぼす影響 」『日本緑化工学会誌』第41巻 第1号(2015年)
本物の観葉植物とフェイクグリーンの特徴と違い
オフィスグリーンを導入する際、本物の植物とフェイクグリーンのどちらにするか迷う方も多いでしょう。どちらもオフィス環境を改善する効果がありますが、特徴や手入れ方法が異なります。それぞれのメリット・デメリットを比較し、自社のオフィスに最適な方を選びましょう。
本物の観葉植物ならではの魅力と導入時の注意点

オフィスに本物の観葉植物を取り入れることは、空間の美観だけでなく多くのメリットをもたらします。一方で、生きた自然だからこそ管理上の注意点もあります。
生きた自然ならではの癒しが感じられる
本物の植物の最大の魅力は、瑞々しい質感や葉の艶、微かな植物の香りなど、五感で自然を感じられる点です。植物のもつ生命力やエネルギーを感じることで癒され、心理面での良い効果をもたらします。
空気浄化効果がある
生きた植物は光合成を通じて二酸化炭素を吸収し、新鮮な酸素を供給します。さらに、葉の蒸散作用によってオフィスの乾燥を和らげる調湿効果を発揮するほか、シックハウス症候群の原因物質を吸着・分解するなど、室内環境を自然に浄化するとされています。
日々の成長を感じられる
新芽の芽吹きや葉の広がりなど、季節とともに変化する姿を楽しめるのも本物ならではの魅力です。無機質なオフィスに生命感をもたらすだけでなく、植物の成長を見守る楽しさが社員の愛着や業務の合間の気分転換、自然な雑談のきっかけを生み出します。
定期的な水やりや剪定の手間がかかる
生き物である以上、適切な水やりや枯れ葉の摘み取り、伸びすぎた枝の剪定といった日常的な手入れが欠かせません。水やりの過不足は根腐れや枯死を招くため、社内での管理体制づくりや、専門業者によるレンタルサービスの活用を検討することが重要です。
日当たりや空調、害虫対策が必要
植物の適切な管理には適度な光と風通しが必須です。窓のない部屋では育成ライトの併用が必要になるほか、エアコンの風が直接当たる場所は枯れの原因となります。また、土壌からのコバエやカビの発生を防ぐため、受け皿の清掃など衛生面の配慮も求められます。
フェイクグリーンは手軽さや自由度の高さが魅力
生きた植物の管理に不安がある場合は、フェイクグリーンは手軽に導入できるためおすすめです。メリットと注意点を確認しておきましょう。
メンテナンスの必要がない
フェイクグリーンの利点は、日々の水やりや枯れ葉の掃除、剪定といった手入れが一切不要なことです。水切れや根腐れによって枯死する心配がなく、年末年始などの長期休暇中も管理の負担が発生しません。植物の世話に手が回らない多忙なオフィスでも、美しい景観をそのまま維持しやすいでしょう。
設置場所の自由度が高い
日当たりや風通しを考慮する必要がないため、自然光が入らない窓のない会議室や地下フロアでも問題なく設置できます。また、エアコンの直風が当たる場所や水濡れを避けたい精密機械の周辺、高所の壁面や天井からの吊り下げなど、生きた植物では設置が難しい場所でも自在にレイアウト可能です。
安価な製品はフェイク感が強い
フェイクグリーンは自然の植物に比べると費用面での負担が少ない場合もありますが、低価格な製品はプラスチック特有の不自然な光沢や色合い、成型時の継ぎ目が目立ちやすい傾向があります。エントランスや応接室など人目に触れる場所に置くと、オフィス全体の印象を損ねる恐れがあるため、植物の質感が精巧に再現された高品質な製品を選ぶ方が良いでしょう。
埃の掃除は必須
フェイクグリーンの素材は静電気を帯びやすく、時間とともに埃が溜まります。放置すると不衛生な印象を与えてしまうため、ハタキがけや濡れ雑巾での拭き取りといった定期的な清掃作業は必須です。
観葉植物とフェイクグリーンの比較
オフィスに緑を取り入れる際、本物の観葉植物を選ぶか、手軽なフェイクグリーンを選ぶかは、設置環境や管理体制によっても変わってくるでしょう。それぞれのメリット・デメリットについて、主要な項目で比較表にまとめました。
| 比較項目 | 本物の観葉植物 | フェイクグリーン |
| 設置場所の自由度 | △(制約あり) 日当たり、風通し、エアコンの直風、水やり動線などを考慮する必要がある | ◎(高い) 窓のない部屋、地下、高所の壁面、天井、精密機器の周辺など場所を選ばず設置可能 |
| 癒し(リラックス効果) | ◎(高い) 瑞々しい質感や香り、日々の成長など、五感で自然を感じることで深いリラックス効果が得られる | ◯(視覚的効果あり) 目に入ることによるリフレッシュ効果は期待できるが、生きた植物特有の香りや生命力は感じられない |
| 空気清浄効果 | ◎(期待できる) 二酸化炭素の吸収・酸素供給、蒸散作用による調湿、有害物質の吸着・分解効果が期待できる | △(基本的にはなし) 植物本来の浄化作用はない。(※光触媒加工が施された製品であれば、消臭・抗菌効果が期待できる) |
| 導入コスト | ◯(比較的抑えやすい) 一般的な鉢植えであれば手頃な価格から購入可能。(※大型樹木や特殊な鉢は高額になる場合もある) | △〜◯(製品によって幅広い) 安価な製品もあるが、オフィスに置いても安っぽく見えない高品質・大型のものは初期費用が高くなりやすい。 |
| ランニングコスト | △(費用や手間がかかる) 水やりや剪定などの社内工数、枯れた際の買い替え費用、または専門業者への委託費用(レンタル料等)が発生する | ◎(ほぼかからない) 定期的な埃取りの掃除のみで、水や肥料代、枯死による買い替えコストは原則発生しない |
| おすすめの設置場所 | ・自然光が入る窓際やエントランス ・リフレッシュスペースや休憩室 ・日常的に人の目や手が届きやすい執務デスク | ・日当たりや換気のない個室・会議室 ・手の届かない高所の壁面や天井梁 ・水気を避けたいサーバー室や機器周辺 |
オフィスのグリーンを選ぶポイント
ここからは、オフィスグリーンを効果的に取り入れるための、観葉植物を選ぶポイントを解説していきます。

最初は小型なものから取り入れる
いきなりフロア全体に大型樹木を導入すると、配置換えの難しさや管理負担の重さから失敗につながりやすくなります。まずは執務デスクや会議室のテーブルに置ける卓上サイズの小型プランターから試すのがおすすめです。
小型なものなら、少しのスペースで導入できます。社員の反応や実際の管理の手間を確認しながら、段階的に設置場所やサイズを広げていくと無理がありません。
お手入れの方法・担当者を決めてから選ぶ
本物の植物を導入する場合、誰がいつ水やりを行うのかを事前に決めておく必要があります。役割が曖昧だと水やりの失念や与えすぎによる根腐れを招き、枯れる原因になるからです。社内で管理担当やルールを明確にしましょう。
手入れに人員を割けない場合は、フェイクグリーンの採用やメンテナンス付きのレンタルサービスを検討するのもおすすめです。
オフィスにグリーンを取り入れた事例5選
ここからは、オフィスにグリーンを取り入れて快適な環境を構築している事例を5つご紹介します。
非日常の癒しでリフレッシュを促進|株式会社オートバックスセブン(西日本)様

食堂と休憩所のリニューアルに伴い、グリーンを取り入れた事例です。従来は動線や使い勝手に問題があり、短時間の休憩のみ活用されるような空間でしたが、「ジャーニー(旅)」をコンセプトにアメリカンなカフェ風の空間へ一新しました。

異なる樹木が生き生きとする空間は、まさに自然のエネルギーを存分に感じられる癒しスポットでもあります。魚が泳ぐLEDモニターの映像とともに、社員の方々がしっかり休息できる環境を整えたことで、福利厚生の充実につながりました。
グリーンと家具で対話と集中を両立|SMC株式会社 竜王物流センター 様

内装に合わせて家具とグリーンを選定・導入した事例です。木目調の家具とともに植物をバランスよく配置することで、温かみのある落ち着いた空間となりました。

通路と作業スペースの区切りに適度な高さのグリーンを配置することで、さりげなく視界を遮り仕事に集中することができます。オフィスの雰囲気を優しくするだけでなく、仕事の快適性の実現にもつながっています。
和を感じる洗練された空間|大手外資系自動車メーカー(デザインエリア)

国内オフィスのデザインエリアをリニューアルした事例です。従来のオフィス然とした印象の空間から、黒壁や上質な造作家具を取り入れたクリエイティブな空間へと一新しました。

全体的に落ち着きのあるトーンのオフィスですが、随所にグリーンを取り入れることで洗練された印象になっています。砂や岩と組み合わせ、和の要素も存分に感じる個性的なオフィスへと進化しました。
自由な対話とアイデアを生む活気あるオフィス|パイオニア株式会社様

社内ITベンチャーのような活気ある空間を目指し、オフィスを構築した事例です。様々な種類の観葉植物をオフィスに取り入れ、空間のアクセントとなっています。

ワークショップなどを行うエリアは、本物の植物とともにグリーンの敷物を合わせ、屋外で寝転んでいるようなリラックス空間となっています。緑を感じられる開放的なスペースで、自然と人が集まりカジュアルな対話が生まれやすくなりました。
大きなグリーンが溶け込むナチュラル空間|株式会社朝日ネット様

コンタクトセンター「CSセンター長崎」の移転リニューアル事例です。キャパシティ不足と執務室や休憩室の使いにくさによるコミュニケーション不足を解消するため、交流を促すオフィス構築を行いました。

床や壁の一部は木目の映える素材が使われており、大小さまざまな観葉植物がなじむ居心地の良い空間となっています。家具に用いられている素材や色合いとの相性も良く、カフェのようなおしゃれなオフィスとなりました。
オフィスグリーンを検討中ならソーシャルインテリアにご相談を
今回は、オフィスグリーンのメリットや、選び方のポイントについて解説しました。オフィスのグリーンはリラックス効果を与えたり、オフィス空間をおしゃれに見せたりなど、オフィス環境を快適にしてくれます。グリーンを取り入れる際は、手入れのしやすさや配置方法、コストなどを考慮して観葉植物とフェイクグリーンのどちらか適切な方を選びましょう。
ソーシャルインテリアでは、オフィス空間における課題解決をトータルでサポートします。オフィスデザインやレイアウトに合ったオフィスグリーンの提案が可能です。また、ソーシャルインテリアのオフィス家具サブスクリプションサービスでは、グリーンを入れるプランターなども取り扱っています。オフィスグリーンの導入でお困りなら、まずは以下よりお気軽にご相談ください。





