オフィス移転は様々なタスクが発生する一大プロジェクトのため、綿密にスケジュールを計画しておくことが大切です。
今回は、オフィス移転の流れや準備事項とそれぞれのポイントをご紹介します。オフィス移転を検討している企業や担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
また、オフィスの工事から引越し時の見積もりや準備のポイントは、こちらのロードマップで解説しています。オフィス移転をスムーズに進めることができるよう、是非ご参照ください。
目次
オフィス移転のスケジュール
オフィスを移転する際の基本的な流れは、大きく5つのステップに分かれます。内装や移転先のビルなど多くの人が関係するため、早めの事前準備が大切です。全体の流れや大まかな期間を把握し、計画的かつスムーズにオフィス移転に取り掛かりましょう。
移転の目的を決める
まずはオフィス移転の目的を明確にしましょう。オフィス移転の目的を決めていないまま取り掛かると、社員の業務に影響する可能性があります。予算やスケジュールに沿って進められるよう、オフィス移転の目的を決めて、計画を立てることが重要です。
オフィス移転の一般的な目的としては、事業拡大や人員増加に備える、企業ブランディングなどがあります。目的を定めることでオフィス移転によって解決したい課題が明確になり、物件の選定も効率的に進めることができます。
新オフィスの要件を整理する
続いて、移転先の新オフィスの要件を整理しましょう。オフィス移転の目的を果たすことはもちろん、オフィスを利用する社員が目指す理想の働き方を取り入れることも大切。
オフィスを利用する社員の意見を集めるために、社員アンケートを実施する方法も有用です。ここからは、整理すべき具体的な要件を詳しく解説します。
現状整理(課題・現契約内容)
現オフィスの契約内容や課題など現状整理を行います。契約とは、現在のテナントや不動産の契約期間や賃料といった条件のことです。中途解約の違約金が発生する場合もあるので、現状回復工事の有無を含め、契約書を確認しておきましょう。
コンセプト
オフィス移転の目的に合わせてコンセプトを決定します。オフィスコンセプトは、移転先でどのようなオフィスを作るのかを明確にするためのものです。コンセプトを決めておくことで、オフィスに統一感が生まれ、洗練されたオフィスデザインに仕上げることができます。
予算
オフィス移転のコンセプトとともに、予算を決定します。オフィス移転には、下記のようなさまざまな費用が発生します。
現オフィスの費用:原状回復費用、不用品処分代など
移転にかかる費用:引っ越し代、什器や設備の購入費(家具備品購入費)、内装工事費、設備工事費など
新オフィスの費用:前家賃(着手金)、保証料、仲介手数料、火災保険料など
予算内でオフィス移転を完了できるよう、各項目についておおよその金額をパートナー企業からヒアリングし、把握しておきましょう。
スケジュール(実施時期)
オフィス移転の実施時期やスケジュールを検討します。オフィス移転にかかる期間の目安は一般的に6~8ヶ月ほど。オフィスの退去日から逆算しスケジュールを計画するとスムーズに進行することができます。
内装・レイアウトの確認を行う
コンセプトや課題をもとに、新オフィスのレイアウトや内装を検討します。オフィスのレイアウトでは、企業イメージやブランディングなどデザイン的な視点と、各エリアや設備の配置など機能的な視点の両立が重要です。
移転の目的を果たし、社員が快適に過ごせるオフィス環境になるようなデザインとレイアウトにしましょう。会議室や応接室の収容人数や動線、防災対策や法律的な条件も確認します。
移転対象人数
オフィス移転の対象となる人数も洗い出しておきましょう。在宅勤務やリモートワークなどで移転対象人数が曖昧な場合、利用するおおよその総人数を把握します。
オフィス面積
希望するオフィス面積と、移転人数に応じた必要面積を算出します。業務拡大や人員増加を目的とした場合では、現オフィスよりも広いオフィスへの移転が必要です。面積は十分でも、部屋の形や柱の位置によっては希望の間取りを組めない場合があります。物件選定時に現地も内見しておきましょう。
移転実施・効果検証をする
オフィス移転の当日は、設備の不具合や予期せぬトラブルに備えて、移転会社に待機してもらうなどの対策が必要です。
オフィス移転後は、機能性や社員の満足度などを検証しましょう。社員アンケートを利用して評価をヒアリングし、課題を改善することで、快適なオフィス環境の維持につながります。また、業績拡大や企業ブランディングといった中長期的な検証には、年に1回程度、定期的な振り返りやフォローの実施が有用です。
オフィス移転で必要な準備・手続き
オフィス移転プロジェクトでは、さまざまなパートナー企業と進める必要があります。オフィス移転をスムーズに進行するために、どのような業務が発生するのかを把握し、事前に計画をしておきましょう。
次からは、オフィス移転で必要な手続きや準備をご紹介していきます。
旧オフィスの関連業務
旧オフィスに関する業務をご紹介します。
旧オフィスの解約通知
スケジュールに基づいて相手方に対して更新しない旨の通知を行います。事前に原状回復の条件、敷金と保証金の扱いなどの解約条件を確認します。
解約予告期間を確認し、移転日から逆算して解約通知をしましょう。
与条件設定
会議室数やオフィス家具はどのくらいの数が必要か、 新オフィスで必要な要件を整理しましょう。
原状回復工事
借りたオフィスを入居前の状態に戻す必要があります。解約日までに完了できるよう、適宜進捗の確認をしておきましょう。
また、原状回復工事を請け負う企業が指定されている場合もあるので注意が必要です。
新オフィスの関連業務
次からは、移転後の新オフィスに関連する業務を解説します。
ビル選定・現状調査
希望のオフィスコンセプトに沿った物件がすぐに見つかる訳ではありません。オフィス移転の目的が達成できるよう、調査を行いながら慎重に検討することをオススメします。
引越し準備・社員説明会実施
オフィス移転の目的や当日のスケジュールを社員に説明する場を設けましょう。新オフィスの執務室や、備品がどこに収納されているか、オフィス移転後の注意点を整理しておきましょう。
工事会社との連絡調整
工事会社と打ち合わせを行い、費用や当日のタイムスケジュールを確認します。
スケジュール検討・コスト算出
予算内に収まるようオフィス移転にかかる費用を確認し、移転スケジュールを確認しましょう。前述の通り、一般的には6~8か月程の準備期間が必要とされています。
法務局や社会保険事務所等への届出・手続き
法務局に提出する本店(支店)移転登記申請書を始めとして、手続きの期日があるものが多いため、早めに済ませておきましょう。
各種工事・施主検査
計画通りに工事が進行しているか、適宜確認しましょう。入居前に仕上がりをチェックする施主検査も忘れずに行います。
オフィス移転~移転後の関連業務
オフィス移転当日の作業と、移転後の手続きを合わせてご紹介します。
各種工事現場
新オフィスの内装工事など、計画より遅れていないか確認します。
各種届出・手続き
オフィス移転に伴い、各機関への届け出も必要です。届け出が必要な手続きは多岐に渡ります。提出期限が設けられている届け出もあるため、早めの手配を心がけましょう。
オフィス移転に伴う手続きや届け出については、こちらの記事でも紹介しています。
トラブル発生時の管理体制
オフィス移転に際して、思わぬトラブルが発生する場合があります。オフィス移転業務における不安や当日のトラブルを速やかに解決できるよう、管理体制を整備して社員に共有しましょう。
オフィス移転の成功のポイント
オフィス移転では、さまざまな業務が発生します。スムーズに移転を成功させるためには、流れを押さえた上で必要な業務を適切なタイミングで執り行うことが大切です。ここでは、オフィス移転の3つのポイントを解説します。
1.オフィス移転のパートナー会社の選定
オフィス移転では、パートナーとなる会社の選定が重要です。多くのパートナー会社や移転サービスの中から、自社の条件に合ったところへ依頼する必要があります。パートナー会社選びで最低限チェックしたい項目としては、オフィス移転の対応範囲やアフターフォローの充実度などが挙げられます。オフィス移転の実績も参考になるのでチェックしてしましょう。
また、見積もり依頼時の対応やレスポンスのスピードは、移転時の作業に直結します。また、パートナー企業やサービスによって作業範囲が異なるため、必要な作業をすべて対応できるか確認しておきましょう。
パートナー選定に関しては、以下の資料もぜひ参考にしてください。
2.競合企業の調査は念入りに
競合企業について調査した上で、自社オフィスを決めることも大切です。ブライダルや人材派遣業をはじめ、オフィスに多くの人が訪問する企業や業界では、オフィスの雰囲気やインテリアが事業に直接影響します。オフィス環境が売上につながるということを忘れずに、競合調査を行いましょう。
3.採用・企業ブランディング
オフィス移転による採用や広報への影響を理解した上で検討することも大切です。
オフィス空間は企業のイメージを表現することができ、社外の方に企業ブランドを認知してもらうこともできるでしょう。企業理念や魅力をオフィスを通じて発信し、この企業で働きたいというファンを増やすことが可能です。
オフィス移転事例
ここで、実際のオフィス移転事例を紹介します。移転目的に合ったオフィス移転により、事業拡大や人員強化といった課題解決が見られた事例は多数あります。自社のオフィス移転を考える際に参考にしてください。
1.社内外のコミュニケーションを促進した事例
モベンシス株式会社様
オフィスのキャパシティ不足に付随し、コミュニケーションスペースが無いことが課題でオフィス移転を検討。ソーシャルインテリアの、オフィスの機能を充実させるためのレイアウトとオフィスデザインの提案が決め手になりました。
ショールームはパートナー企業とのディスカッションができるようにしたり、執務室は壁を取り払ったりなど、オープンなオフィス設計に。社内外問わないコミュニケーションの場は、お客様やパートナー企業の方々にも好評でした。
事例に関しての詳細レポートは以下よりダウンロードできます。(無料)
2.社員の働きやすさを実現した事例
株式会社朝日ネット様
オフィスに行くのが楽しみになるような空間を目指した、“つながりのあるオフィス”というデザインをコンセプトにしたオフィス移転プロジェクト。
リフレッシュエリアとワークスペースにて大型モニタを活用し、情報共有やコミュニケーションが活発になるような設計に。従業員が働きやすい環境を構築しました。
また、オフィス移転後にメディア露出にも注力することで採用活動にも良い影響を与えるなど、企業ブランディングにも寄与することができました。
事例に関しての詳細レポートは以下よりダウンロードできます。(無料)
オフィス移転なら「ソーシャルインテリア」にお任せ!
今回は、オフィス移転の一連の流れと事例についてご紹介しました。オフィス移転の成功を左右するパートナー選びでは、見積もりや対応範囲を比較検討し、慎重に選びましょう。
ソーシャルインテリアでは、オフィス空間における課題解決をトータルでサポートします。オフィス移転にお困りの際は、取り組みのフォローや具体的なオフィスデザインをご提案いたします。広報や採用、社員の定着など、それぞれの課題に合ったオフィス移転のアドバイスも可能です。オフィス移転を検討中なら、まずは以下よりお気軽にご相談ください。