従業員エンゲージメントとは?オフィスデザインが与える影響とトレンドを紹介

皆さんは従業員エンゲージメントという言葉をご存知でしょうか?従業員エンゲージメントの言葉の意味や、高めるメリット、どのようにして従業員エンゲージメントを高めていけばよいのか、オフィスレイアウトとの関係も交えて説明します。

従業員エンゲージメントとは何か?

従業員エンゲージメントとは、現在所属する会社への愛着や帰属意識のこと。エンゲージメントという言葉は「忠誠心」や「満足度」といった言葉とも関連します。

つまり、従業員エンゲージメントが高い状態とは、個々の従業員が会社に対しポジティブな感情を持っている状態になります。

従業員エンゲージメントを具体的に表すと、従業員一人一人が会社が掲げるミッションに高い共感性があり、会社もその思いに答えるよう従業員をサポートするような関係性を意味します。

従業員エンゲージメントに影響する要因は何か?

従業員エンゲージメントに起因する一番の要因は、会社への共感性になります。会社の経営方針や行動指針を意味するクレドへの共感だけが、従業員エンゲージメントを構成する要素ではありません。

従業員が周囲への信頼感や、仕事に対しやりがいを感じられているかどうかも、従業員エンゲージメントを構成する重要な要素です。

個々の従業員が会社で働く中で、仕事が大変な時やつらいと感じる時でも、周囲からのサポートを得られたり、頑張りを評価されることがないと従業員エンゲージメントを高めることは難しいといえるでしょう。

従業員エンゲージメントへ関心が高まっている背景とは?

従業員エンゲージメントへの関心が高まっている大きな背景は、人材の流動性にあります。

転職が身近になった現代の日本では終身雇用が崩れ、ジョブ型雇用の働き方に変わりつつあります。ジョブ型雇用とは企業にとって必要な職務内容に応じ、必要な成果を果たす欧米型の働き方を指します。

ジョブ型雇用は企業にとって大きなメリットがある一方、従業員が一つの会社で長く働くことを前提としない要素も含まれるため、従業員エンゲージメントを高めることが多くの企業にとって課題になります。

ワークエンゲージメントとの違いと共通のメリットは?

従業員エンゲージメントと混同されやすい言葉として、ワークエンゲージメントという言葉があります。ワークエンゲージメントとは、従業員の心の健康状態を示す言葉で、従業員が「熱意」「活力」「没頭」の3つの要素を備えた健康状態であること。

企業にとって従業員エンゲージメントとワークエンゲージメントは2つともポジティブな意味を指すため、共通のメリットとして、従業員の生産性向上やモチベーションアップが挙げられます。

参考:リクルートマネジメントソリューションズ「慶應義塾大学 島津明人氏 ワーク・エンゲイジメントを高める4つの方法」

https://www.recruit-ms.co.jp/issue/interview/0000000836/

従業員エンゲージメントの高め方

従業員エンゲージメントを高めることで、従業員の心理的ストレスの低減や定着率の向上が期待できるため、顧客満足度を上げることや会社の業績アップに期待ができます。では、次に従業員エンゲージメントを高める方法を2つ紹介します。

エンゲージメントサーベイの定期実施

従業員が日々働く中で感じる不安は人それぞれ。従業員エンゲージメントを高めるためには、現状の組織課題を明確にすることが必須です。見えない人事課題を抽出し、従業員が抱える不安を引き出すことを目的としたサーベイをエンゲージメントサーベイといいます。

エンゲージメントサーベイの定期実施により、従業員エンゲージメントを高めるための糸口が探し出しやすくなるでしょう。

参考:HRpro「「サーベイ」の意味とは? 組織課題に応じた種類、リサーチやアンケート調査との違いなどを解説」

https://www.hrpro.co.jp/series_detail.php?t_no=2731

オフィスレイアウトの見直し

従業員全員の困っていることや本音は、普段の雑談から聞き取れれば理想的ですが、なかなか難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。時間的な制約や心理的なハードルなどにより、十分な情報収集が難しいケースも少なくありません。
この課題を克服し、オフィス内コミュニケーションを活性化させるための有効な手段として、オフィスレイアウトの見直しが挙げられます。オフィスレイアウトを工夫することで、従業員同士の交流を促し、雑談の機会を増やすことが期待できます。結果的に、従業員の困っていることや本音を把握しやすくなり、より良い職場環境づくりに繋げることができます。

ソーシャルインテリアでは、オフィス内コミュニケーションを活性化させる取り組みを積極的に推進しています。詳細については、以下の記事をご覧ください。
https://socialinterior.com/column/communication-activation-office/

ソーシャルインテリアのオフィスデザインコンサルタントに聞いてみた

2020年のコロナ禍を契機に、働き方やオフィストレンドは大きく変化し、多くの会社がリモートワークを取り入れました。この変化について、ソーシャルインテリアのオフィスデザインコンサルタント松田さんに伺いました。

株式会社ソーシャルインテリア マーケティング部CXリーダー 松田隆治

2022年にソーシャルインテリアへ入社し、前職の大手インテリア会社での経験を活かしたオフィスデザインのプロジェクトマネジメントを主に担当。2024年現在はマーケティング部CXチームのリーダーとして、ワークプレイス改革を通した顧客の経営課題解決に従事している。

コロナ禍の影響でオフィストレンドが変わり、従業員エンゲージメントにも影響があった

コロナ禍の影響でオフィストレンドは大きく変化しました。具体的にはリモートワークやハイブリッドワークの導入が急速に進み、オフィススペースの利用形態や働き方が大きく変わったことなどが挙げられます。これらの変化は、従業員エンゲージメントに対し、ポジティブとネガティブの2つの側面で影響を与えました。

ポジティブな影響としては、働く場所がオフィスに限定されなくなったことから、社員一人一人の裁量が増えたことにあります。裁量の増加に伴い、社員の自律性が促進されたことやワークライフバランスの向上が実現し、従業員全体の満足度が高まりました。

一方、ネガティブな影響としてはコミュニケーションの取り方が難しくなったことが挙げられます。実際に現場ではチームの一体感低下が起きやすくなったこと、仕事を進める上で必要な情報の共有が難しくなり、意思決定の遅延が生じる機会がありました。

従業員エンゲージメント向上の観点で求められるこれからのオフィストレンドは?

コロナ禍の影響を受け、従来とは異なる新しいオフィストレンドが求められています。以下のようなオフィストレンドの実現により、従業員エンゲージメントを高めることで、イノベーションの創出や生産性の向上、人材採用などのメリットに期待できると考えます。

  • コミュニケーションの促進と多様な働き方に対応するオフィス
  • ウェルビーイングの要素を取り入れたオフィス

コミュニケーションの促進と多様な働き方に対応するオフィス

オフィスに求められる重要な役割としてコミュニケーションの促進があります。そのため、社員同士が気軽にコミュニケーションが取れるような交流イベントスペースの設置やオンライン出社に対応したIT環境の充実が現在のオフィストレンドです。

ウェルビーイングの要素を取り入れたオフィス

健康経営を重んじるウェルビーイングは、社員一人ひとりの意見を反映し、オフィスが働きやすい環境であることがポイントです。例えば、リラックス効果のあるといわれているオフィスグリーンを取り入れたり、健康的な食事を提供するオフィスカフェの併設をしたりすることが企業にとってのウェルビーイング活動の一つであり、流行りのオフィストレンドといえるでしょう。

従業員エンゲージメントが向上したオフィスレイアウト2選

オフィス移転を行ってから従業員エンゲージメントが高まりました|株式会社SunAsterisk様

新オフィスには、バーエリアを併設したオープンスペースを設置しました。オフィスが変わってからは、従業員同士で企画したイベントの実施や、お客様を交えた懇親会を実施するなど以前よりもコミュニケーションが自然と増え、従業員満足度も上がりました。

オフィス家具やレイアウトを変えてから生産性が高まりました|株式会社ジャンプコーポレーション様

オフィス移転後は、従業員全員がコミュニケーションを取りやすいように、フリーアドレスを採用しました。フリーアドレスにしてからは、部署間を超えた従業員同士のコミュニケーションが目立つようになりました。

従業員エンゲージメントを上げるオフィスデザインのご相談は「ソーシャルインテリア」にお任せ!

今回は従業員エンゲージメントの意味やメリットについて紹介しました。従業員エンゲージメントを上げるには、現在のオフィス環境の見直しがおすすめです。

ソーシャルインテリアでは、オフィス家具の選定やレイアウトなど、オフィスの課題解決に向けてトータルでサポートいたします。自社に合ったワークスタイルやオフィス空間をご提案いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせください。